エアロエースとは三菱ふそうトラック・バスが発売する大型ハイデッカー観光バスである。
2007年8月に従来のエアロバスをフルモデルチェンジする形で販売を開始した大型ハイデッカー観光バス。姉妹車種としてスーパーハイデッカーのエアロクィーン、エアロエースの車体長を9mに短縮したエアロエースショートタイプMMがある。いずれもフロントマスクはほぼ同じ。
エアロエースシリーズの最初期モデル。新長期規制(平成17年排出ガス規制)適合車。更に基準と比較して窒素酸化物・粒子状物質の10%削減を達成した。これは尿素SCRシステム採用の賜物である。更に平成27年重量車燃費基準も満たしているため、規制記号「BKG-」取得となった。実は国産ディーゼルバスでは最初の取得車でもある。
発売からおよそ2ヶ月の2007年10月には高速路線バス仕様のハイウェイライナー、空港連絡路線仕様のエアポートライナーがラインナップ入りしている。
日産ディーゼルへOEM供給されており、スペースアローA・スペースウィングAとして販売されていた。
2010年9月発売のBKG-MS系の大規模マイナーチェンジ車。今回のマイナーチェンジでは平成21年排ガス規制(ポスト新長期規制)への対応が主軸に置かれ、排ガス処理システムが尿素SCRのみから尿素SCR+DPFの「BlueTecシステム」へと変更された。エンジンもBKG-MS系の6M60から大型トラックのスーパーグレートと同じ6R10型へ変更された。
この他の変更点はサービスボックスの容量拡大や、サービスボックスの形状見直しで最前列足元空間の拡大の実現、運転注意力モニターが標準装備化、ホイールベースの延長とリアオーバーハングの短縮、ラジエータの駆動方式の油圧シャフト駆動への変更など。
このモデルまでUDトラックスへ供給されていた。
2012年4月より発売。新エコカー減税対応のため、排ガス規制記号を変更。同年7月には同月に施行された国際連合欧州経済委員会の定める国際基準に準じた安全規制に適合、ブレーキオーバーライドシステムの採用、サイドビューカメラの全車標準装備などを行いより安全性を高めた。
今モデルよりサブエンジン式エアコンが無くなり、新開発の床下設置型直結エアコンへ置き換えられた。ただしハイデッカーのみ従来の天井設置型直結エアコンがオプション設定されている。
2013年1月には安全性をさらに高めるため、衝突被害軽減ブレーキ、車間距離警報装置、ふらつき防止装置を標準装備とするマイナーチェンジを実施。先頭部の車間距離レーダーの開口部の形状で見分けられる。
2014年9月にさらにマイナーチェンジが実施。今度はエンジン周りの変更と車内の改良が行われ、ターボチャージャーにアシンメトリックターボチャージャーを採用、ECOドライブモード実装、プラズマクラスターイオン発生装置、抗菌シート生地を標準採用。室内灯と路肩灯にLEDを採用するなどの変更が行われた。
2015年4月、新エコカー減税が実施され、型式がQTG-MS系へと変更された。QRG-MS系からの仕様の変更はない。
エアロエースの前身は1982年に発売されたエアロバスに遡る事ができる。イタリア人デザイナーのアルド・セッサーノが基本デザインを手がけ、モノコック車体とスケルトン車体の長所を組み合わせた”スーパー・コンプ・ストラクチャー”工法が生み出す秀逸なスタイリングと前輪独立懸架サスペンション、高出力エンジンなどが全国の事業者に大ヒットした。このエアロバスシリーズは1992年にモデルチェンジを実施。モデルチェンジ後も15年間に渡って全国の三菱ユーザーの間でヒットした。
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最終更新:2025/12/21(日) 19:00
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