サイアム・ビスト 単語


ニコニコ動画でサイアム・ビストの動画を見に行く

サイアムビスト

4.4千文字の記事
これはリビジョン 1820868 の記事です。
内容が古い・もしくは誤っている可能性があります。
最新版をみる

サイアム・ビストとは、小説及びアニメ「機動戦士ガンダムUC」の登場人物である。

待っていた・・・ たったひとつの概要を伝えるために

ビスト財団の創始者(初代当主)。
主人公バナージの父・カーディアスの祖父にあたり、バナージからは曾祖父にあたる。100歳を越える超高齢なのだが、これは後述する使命から人口冬眠(冷凍睡眠)を繰り返し延命し続けているため。
『機動戦士ガンダムUC』というストーリーのキーパーソンにして、「機動戦士ガンダム」にまつわる宇宙世紀の始まりに関わっている人物でもある。

宇宙世紀が始まるよりも以前の、西暦時代の生まれであり、元々は地球の小国に住まう貧しい家の生まれの少年だった。父はテロに参加して命を落とし、残された母と妹を養うために、学校をやめると家業である羊の放牧をして生計を立てていた。しかしその数年後に地球連邦政府の宇宙移民政策によって故郷を追われ、多額の報酬を目当てでテロリストとして、宇宙世紀元年、宇宙空間に建造されたラプラス官邸を爆破するテロに参加することになる。
ちなみにテロ実行犯仲間からは「羊飼い」の名前で呼ばれていた。
テロは成功し官邸は警護の艦隊ごと爆破されるが、仲間と共に作業艇で逃亡する最中偶然にもデブリがぶつかり、外部の配管から燃料が漏れ出す事故が発生した。そのためサイアムはリーダーに命じられるまま船外へ出て作業をしていたが、その折口封じにテロリスト実行犯を殺害するべく仕掛けられていた時限爆弾が爆発、テロリストが全員死亡する中サイアム1人だけが幸運にも艇の爆発に巻き込まれずに済み、生存する。
しかし爆発の衝撃で宇宙空間を漂ってしまい、「死にたくない」という思考だけが巡る中サイアムは『スペースコロニーが地球へ落とされる』未来の地獄絵図の幻を見る。そして気がつくとサイアムは爆破されたラプラス官邸へ1人流れ着いており、ラプアスの残骸や破片の中に浮かんでいる『銀色の六角形の、箱状の何か』と偶然の邂逅を果たすと、その後付近を通りかかった民間の船に救助される。
逃亡艇の爆破といい『箱』を手に出来た事といい、そしてテロ事件の現場から生還できたことといい、後に本人も述べているとおり天文学的なラッキーだったともいえるだろう。

『箱』を手にしたサイアムはその後、家族の元へは返らず(テロ事件で戸籍上死亡したとされているため)、連邦政府の体制を覆す力を持つとされる『箱』の力で裏社会で力を持ち始めると、宇宙世紀のはじまりから十数年後に連邦政府と接触、『箱』の力で政府を大きく揺すぶりながらもさらなる力をつけていく。
そしてこの頃から、サイアムが官邸の残骸から持ち帰った物体は『ラプラスの箱』と呼ばれはじめ連邦政府を恐怖させ、サイアムと一部の政府首脳部以外に誰も正体を知らないまま「『箱』が解放されれば連邦政府は転覆する」という伝説だけが一人歩きをはじめていくに至る。

やがてはアナハイム・エレクトロニクスと関係を持ち、当時の専務の娘と結婚、名前も結婚相手の旧フランスの貴族「ビスト家」にちなんでサイアム・ビストとなると、アナハイムの傘下で社会貢献事業を隠れ蓑とした、汚れた金を洗浄するマネーロンダリング組織としてビスト財団を設立する。
そして『箱』の魔力も手伝い、巨万の富を築いたことでビスト財団は巨大な影響力を持つ組織へと拡大していくが、あくまでもビスト財団を作り上げたサイアムの真の目的は後述の、ラプラスの箱を解放する準備のためだった。

現在は寝たきりのまま冷凍睡眠を繰り返し、自身の子や孫が年老いていくという「不自然」を見ながら、『ラプラスの箱』を守り続けるために恥を捨てて生きながらえている。
その後宇宙世紀0079年に、一年戦争を筆頭とする地球連邦軍とジオン公国軍の長きにわたる戦いが始まり、ジオン勢(ネオ・ジオン)の消滅をきっかけに、ついにサイアムは世界へ変革をもたらすために『ラプラスの箱』を解放する決意を果たすと、箱の「守人」として箱を託すに相応しい人物を待ち続けている。

ビスト財団を守る為に、自らの子(カーディアスの父)を暗殺する非情さも併せ持つ。
(マーサが、男社会を憎む一因にもなっている。)
しかし一方で、人の可能性を信じ続けており、バナージを「ユニコーンに相応しい」とも評している。

OVA版が製作されるにあたり、小説版でも描かれたことがなかった少年時代のサイアムは、バナージとどこか似た顔立ちになっている。

以下、すべてを伝えよう

ネタバレ注意

ここから下には、ラプラスの箱の正体をはじめ「機動戦士ガンダムUC」の
核心部分にまつわるネタバレが記載されている

ここから先、お前は選ばなければならない。
『箱』を開けるか、閉じるか。何も見ずに帰る、というのも選択肢のひとつだ。

決定権はおまえにある。よいな?

  1. 箱を開け、そのまま下へ読み進める。(「機動戦士ガンダムUC」を全巻読んだ人のみ推奨
  2. ネタバレを見たくないので、箱を閉じる。こちらをクリック
  3. 何も見ずに帰る。(「戻る」をクリックして下さい)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

やがてストーリー終盤、ユニコーンガンダムを父・カーディアスから託され、幾多の試練を乗り越え始まりの場所でもあるコロニー「インダストリアル7」へと戻ってきたバナージ。
そして、自身がラプラスの箱と共に眠り続ける隠し部屋「氷室」へバナージとミネバを出迎えるサイアム。

自らの「守人」としての問いかけに答えるバナージを見届け、『ラプラスの箱』をバナージ達の前に現出させるが、その正体は宇宙世紀の始まりの日に、ラプラス官邸のセレモニーで発表されるはずだった宇宙世紀憲章の石碑だった。「こんなもののために多くの人が」と一時は混乱したバナージだったが、現代に知られているレプリカの石碑とは違いこちらの「オリジナルの石碑」には章が一つ多く書かれていた。
サイアムに曰く、「百年に渡り我らを縛ってきた『呪い』にして、同時に『祈り』でもある」。

第七章・未来
地球連邦政府は、大きな希望と期待を込めて、人類の未来のため、以下の項目を準備するものとする。
第十五条
一.地球圏外の生物学的な緊急事態に備え、地球連邦は研究と準備を拡充するものとする。
二.将来、宇宙に適応した新人類の発生が認められた場合、その者たちを優先的に政府運営に参加させることとする。

かつて宇宙世紀初代首相リカルド・マーセナスを快く思っていなかった極右派の勢力が、ラプラスを爆破することでリカルド達を葬る計画を立てていた事に始まる。これは分離主義者を利用することでリカルド殺害と同時にテロ撲滅を口実として世論を味方につけたり体制を強化する、分離主義者達を一掃するなどいい事尽くめな計画に思われた。
そのため、改暦宣言と同時にセレモニーで発表されるはずだった石碑が、首相官邸が爆破されたことで他のデブリ(残骸)と共に宇宙空間へ飛び出していき、その後奇跡的な幸運によって九死に一生を得たサイアムの元へ流れ着く事になる。
連邦政府が自ら仕掛けたテロ事件から生き残った事実と、その証拠たるラプラスの箱が明らかになったことで、事件から数十年後連邦政府は大いに驚愕させられる。それからは連邦政府によってサイアムを暗殺する計画や『箱』を奪う計画が百通り以上考えられたとされるが、しかしサイアムは『箱』の重大性と比較すれば大した問題でもない要求を繰り返すだけにとどめ、連邦政府を本気で怒らせることまではしなかったため、これらの計画が実行に移されることはなかったあたりはサイアムの立ち回りが上手かったためだろう。
しかし連邦政府のスキャンダルを暴くものでしかない筈だったこのラプラスの箱も、ジオン・ダイクンの出現と「ジオニズム(宇宙に適応した新人類にまつわる言論)」によってさらなる魔力を秘めることとなる。当時はリカルド達が何百年~何万年先の未来へ向けた祈りでしかない一文が、ジオニズムの出現と一致してしまった事でいよいよラプラスの箱は正真正銘、禁忌を封印した箱へと変わっていくのだった。
そして後年に、あの日ラプラスで見た「地獄絵図」が現実となってしまい、コロニー落としが実行されてしまう・・・

ニュータイプの存在が科学的に証明できる手段が具体的に存在しない(=いくらでも拡大解釈や歪曲が可能である)事もあり、何よりラプラスの箱の事実を連邦政府が隠し続けてきた事実そのものが、ジオニズムを信奉する者にとっては最大の武器となる。そのため、既得権益を守ることやテロ事件の真相を秘匿する目的以上に、連邦政府は「一年戦争のような人類全体の悲劇を繰り返させないように」と、真実を隠し続ける事を選択した。

上記の真実を語った後、地球から誕生し進化を続けてきた生物の可能性、そしてサイアムの100年に渡り降り積もってきた心の内を全てバナージとミネバに語る。
その後、サイアムは託したラプラスの箱をどうするかはバナージ達に一任するつもりだったが、「箱を開放する」バナージ達の意志を汲むとコロニー内の「仕掛け」を作動させラプラスの箱を世界へ開放する下準備を行う。
その後、「守人」としての使命を達成できた事に満足すると、生命維持装置を自ら停止することで、一個の生命体としては長すぎる生涯に幕を閉じたのだった。

サイアムの死後、そしてエピローグで箱がミネバを通して世界へ開放された後、ビスト財団や連邦政府が具体的にどうなったのかは作中では語られていない。
しかし、箱が開放された後も世界はサイアムやバナージが危惧していた通り、「(箱が開放されても)何も変わらない」未来を辿ったと推測される。少なくとも、本作の数年後~数十年後にあたる「閃光のハサウェイ(マフティー動乱)」や「機動戦士ガンダムF91(コスモ・バビロニア戦争)」を見る限り、サイアムやリカルド首相、バナージ達の思いとは別に戦乱がこの後も続いていく事は確定している。

 

 

 

OVA版では永井一郎がCVを担当。ちなみに同作では他にもモブキャラの役でも出演している。
ガンダムUCの原典たる「機動戦士ガンダム」のナレーションを務めた永井氏が本作でサイアムを演じるにあたり、機動戦士ガンダムのナレーションはサイアムのナレーションであるとする設定が追加された。

もしも、本当に「ニュータイプ」が存在するのなら・・・
彼らにこそ『ニコニコ』を託したい

このまま『商品』を買わずともよいし、壊してくれても構わない。それでも気がすまないというのなら、この老いぼれを運営に通報するのもよかろう

ニコニコ市場は2023年11月に終了しました。ニコニコ市場は2023年11月に終了しました。ニコニコ市場は2023年11月に終了しました。ニコニコ市場は2023年11月に終了しました。ニコニコ市場は2023年11月に終了しました。ニコニコ市場は2023年11月に終了しました。

「たったひとつの望み」は、ニコニコユーザーの数だけある。
おまえたちは、コミュニティで何を望む?何を願う・・・?

ニコニコミュニティは2024年8月に終了しました。

灯して、繋げろ。関連項目の『灯』を

  • 機動戦士ガンダムUC
  • バナージ・リンクス
  • オードリー・バーン(ミネバ・ラオ・ザビ)
  • ユニコーンガンダム
  • リディ・マーセナス
  • 永井一郎
  • ガンダムシリーズの登場人物一覧
  • 機動戦士ガンダム
関連記事

親記事

子記事

  • なし

兄弟記事

おすすめトレンド

ニコニ広告で宣伝された記事

記事と一緒に動画もおすすめ!
もっと見る

急上昇ワード改

最終更新:2025/12/06(土) 20:00

ほめられた記事

最終更新:2025/12/06(土) 20:00

ウォッチリストに追加しました!

すでにウォッチリストに
入っています。

OK

追加に失敗しました。

OK

追加にはログインが必要です。

           

ほめた!

すでにほめています。

すでにほめています。

ほめるを取消しました。

OK

ほめるに失敗しました。

OK

ほめるの取消しに失敗しました。

OK

ほめるにはログインが必要です。

タグ編集にはログインが必要です。

タグ編集には利用規約の同意が必要です。

TOP