シビリアンアストレイとは (シビリアンアストレイとは) [単語記事]

シビリアンアストレイとは、機動戦士ガンダムSEEDシリーズに登場するモビルスーツである。

シビリアンアストレイDSSDカスタム

OVA『C.E.73 STARGAZER』に登場。型式番号：UT-1D

UT-1D「シビリアンアストレイDSSDカスタム」は深宇宙探査開発機構D.S.S.Dが保有するアストレイタイプのモビルスーツである。連合軍の接収を逃れた元オーブ技術者とジャンク屋組合の協力を得て開発された。
型式番号の［UT］は「ユーティリティ」の略で、そのまま多目的型民生機を意味する。

ベース機は宇宙専用機M1AアストレイおよびMBF-Pシリーズ、すなわちプロトアストレイシリーズを使用。作業用モビルスーツとして宇宙における建築作業や救助を想定し、頭部に繊細な作業用の高精度光学センサーを搭載する。
外観上従来のアストレイと一変した頭部だが、バイザーの奥に通常のガンダムフェイスがカバーされている。このバイザーは高精度光学センサーを搭載した頭部をデブリの衝突から保護するために用意されたもの。

UT-1Dを語る上で最も重要な部分が背部にマウントした特殊な「電磁推進システム」だろうか。偏向スラスターと電磁システムのハイブリット・モジュールで推力は低いが推進ガスや廃棄プラズマの噴出による汚染度も低いため、DSSDの精密機器に影響を与える事が無い。
これが後にスターゲイザーガンダムの「ヴォワチュール・リュミエール」の原型になった。

「ビームガンKSM71/J」
独自の出力可変システムを搭載したカービンモデル・ショートバレルタイプのビームガン。威力や有効射程よりも連射性能を重視しており、近接戦闘時の牽制や制圧能力に長ける。
「レーザートーチ」
作業用モビルスーツが装備する溶断・溶接作業に用いるトーチ。自衛にも転用可能だがその際はDSSD機材センサーの認証コード発行を必要とする。
「シールド」
DSSDの無重力治金施設で調整された特殊合金製シールド。軽量の為機動性を損なわず打撃武器に転用できる。

シビリアンアストレイDSSDカスタム（ロウ仕様）

模型企画『DESTINY ASTRAY R』に登場。

ジャンク屋のロウ・ギュールがシビリアンアストレイDSSD仕様をベースに改良を加えた機体。シビリアンアストレイJGカスタムをベースにしたマーシャンのモビルスーツ「ターンデルタ」のテストベッドタイプ。

変更点として頭部バイザーを外し、スリットセンサーと右側のみブレードアンテナを装着したことが挙げられる。機能上はシールドからビームシールドが展開可能になり、鎮圧用のトリモチランチャーをシールドに内蔵する。一方でエネルギー消費量も増大したが、背部の電磁推進システムをエネルギー受信システムに改良したことで理論的には無限に活動が行える（エネルギー送信にはDSSDの宇宙ステーションからエネルギー送信を行う）。

シビリアンアストレイJGカスタム

『FRAME ASTRAYS』『C.E.73 Δ ASTRAY』で登場。型式番号：MWF-JG73

シビリアンアストレイのジャンク屋仕様。DSSD仕様と異なりバイザーを採用しておらず、ブレードセンサーもアストレイタイプ標準のものになっているのが特徴。
軍事用MSと比較すると機能・性能は限定されているものの少なくとも「レイスタ」からは様々な改良点が見られ、ジャンク屋組合が販売する改造キットを使用した独自のカスタマイズ機が多数存在する。

本機やレイスタなど、ジャンク屋組合が開発・販売している民生機を自衛以外の戦闘で使用する事は、本来は規約違反である。当然ながらモビルスーツというマシンの成り立ちや形状から、いくら作業用と銘打っても容易く戦闘に転用出来るため、購入者には厳格な審査のもと販売していた。
一方でゲリラや武装組織からは安価で容易に調達可能なモビルスーツにしか思われてないのか、審査の目を潜って多数の戦闘用カスタム機が製造されたようだ。アストレイシリーズ作中にはシビリアンアストレイを改造したカスタム機が多数存在するが、その中に戦闘用として改造されたものも多い。

ジャンク屋でありながら一部では伝説となっている（らしい）ロウ・ギュールですら自衛用とは思えない、戦闘に特化した改造を施していた。もはや完全に死の商人である。

先にチラッと触れたがジャンク屋組合はレイスタやシビリアン用の改造キットを売っている。キットはレッドフレームやタクティカルアームズ込みのブルーフレームセカンドL改造キット、ゴールドフレーム天ミナ改造キット、グリーンフレーム用塗装キットなど。これらは非常に人気を博している大ヒット商品で、上記の機体の外観に似せることができる。

ロウとレッドフレームの活躍はコズミックイラではファンが出来るほど広まっている。MSファンの好事家達からはレッドフレームのレプリカの販売を望まれていた。そこで組合製のレイスタ、あるいはシビリアンの購入＋改造キットの販売で民正機モビルスーツをレッドフレームの外観に似せる事が可能になった。バン●ム並に商魂逞しい。

このため今ではレッドフレームもどきが増殖し、作業現場に一機はレッドフレームがいるという珍事が起こっている。

注意点：「本人と間違われてトラブルになった場合でもジャンク屋組合として責任はとりません。すべて自己責任で」

レオンズ専用アームズアストレイPMCカスタム

『FRAME ASTRAYS』で登場。
PMCに所属するレオンズが専用のシビリアンアストレイDSSDカスタムを自費で改造した機体。機体名は武装（アームズ）を意味する。

レオンズの得意とする射撃戦に特化した機体であり、射撃性能向上のために頭部センサー類を改良、外観の印象がシビリアンから大きく異なる。最も大きく変更された頭部はバイザーが外され新規にブレード・アンテナを装着している。
他は大して違いはないように見えるが各部パーツ交換によって性能が高められている他、背部はエネルギー受信機能が改良され無限に近い活動時間を得ている。