シミュレーションゲーム『CivilizationIV』の、質の高いプレイ動画をアップロードすることで定評がある個人のことである。 Civilizationスパイ経済シリーズにて人気を得、「スパイ経済の人」としてその地位を不動のものとした。
スパイ経済の人(偉大な廃人)がニコニコ動画で誕生しました!
ニコニコ動画ユーザー登録名はverdamil。『CivilizationIV』の最高難易度「天帝」でプレイする凄腕プレイヤーである。もともとCiv4 Wikiに上質なプレイレポ(後述)を多数上げていた人物であり、抜群の腕前と分かりやすい解説は一部で知られていた。さらに海外攻略サイト翻訳記事も数多く投稿しており、シングルプレイに関しては日本有数のCivilizationIVプレイヤーであることは間違いない。なおマルチプレイに関しては本人による言及もなく不明。
ニコニコのプレイ動画「スパイ経済」「サラディン戦記」では、その技量と解説のみならず、流麗な語りと切れ味抜群のネタ群をも見せつけ、一気にその名声を高めた。
2008年9月、病気により音声解説が困難になったとの理由で動画シリーズとしての「サラディン戦記」は途中で打ち切られ、残りはWikiにプレイレポ「サラディン戦記」として掲載された。このプレイレポのコメント欄には、感謝と励まし、回復を願うコメントが次々と寄せられた。その数は100件を大きく超え、さながら「英雄叙事詩」のようであった。
そして2009年4月、彼は帰ってきた!英雄の帰還に民衆は歓喜した。
『CivilizationIV』の難易度は、初心者向けの「開拓者」からはじまり、「酋長」「将軍」「貴族」「皇子」「国王」といった名称で設定されており、ヒエラルキーが上層に行くにしたがってAIはプレイヤーよりも有利な条件でゲームを進めることができる。かなりやりこんだプレイヤーでも「国王」を楽々クリアできるということはまれだが、上記の難易度のさらに上に「皇帝」「不死」、そしてスパイ経済の人がプレイする「天帝」という、およそ常人では理解不能な世界が広がっている。
「どうやらこの国(天帝のAI)では43ハンマーで寺がひとつ建つらしい(通常80ハンマーが必要)。これをテラ理不尽という。」 (動画より引用)
スパイは『CivilizationIV』の要素の一つで、その拡張パック『Beyond the Sword』(通称BtS)では様々な使い方ができるユニットである。ただし、その全てを使いこなすのは容易ではない。
スパイ経済の人はCiv4 Wikiペリク鯖において今や名プレイレポの一つになった『天帝陛下のスパイ戦』で、高難易度におけるスパイの使用法を示してみせた。『Civilization4 スパイ経済』シリーズでは、動画によってその実践方法を披露している。
プレイヤーとしての実力は当然のこととして、彼の動画が支持されているのには他に理由がある。それはなんといっても彼の語り口であろう。
聞く人に不快感を与えぬさわやかな声、滑舌の良さ、またゲームの進行状況を説明する際に引用されるネタの範囲の広さにも定評がある。
スパイ経済の人によるプレイ動画の中で使われているネタは極めて幅広い。
代表例は、動画 「文明野郎Aチーム」 (『特攻野郎Aチーム』のパロディ)であるが、これは一端にすぎない。
ある回では般若心経を全文無呼吸と感じられるほど淀みなく高速で唱え、「ありがたや」「本職か?」などのコメントが集まった。
スパイ経済最終回では米軍のイラク侵攻の経緯をモチーフに、「インカ 核製造か?」と疑惑をこじつけて宣戦の名目にしていた。日本陸軍の戦車「チハ」の弱さをネタにして、チハたんを愛する軍事ファンたちから(冗談と思われるが)猛反発のコメント弾幕を喰らったこともある。
ゲーム内での出来事をネタにしたトークもさえていて、マスケット兵を必要以上に貶めたり(実際、微妙なユニットではある)、スパイを交互に移動させて忍術にたとえてみたりと見るものを飽きさせない。
他には文明数が5つなのに「四天王」、「数学が重要な理由は4つある」と断っておいて結局理由を3つしか挙げない(その上「数も数えられない暗君に帝国の管理など務まるはずもない」と自分にトドメをさす)、前回の次回予告で予告していたのと違うタイトルがつけられている、など聞き過ごしてしまいそうな細かいジョークも豊富だ。ネタがディープすぎてほとんどネタと認識されていない場合さえある。
他にも様々なものを元に、ネタの絨毯爆撃を炸裂させている。以下はそのごく一部である。
さらに特筆すべきは伏線の張り方である。これは本人が断っているように、動画作成の際、生プレイ動画を録画しているのではなく「1度クリアしたセーブファイルを掘り起こし、後ろから順に1ターンずつ撮影してつない」(本人が第1作で断っている)でいるので可能なのであろう。
伏線、所謂「フラグ」は随所にちりばめられており、スパイ経済の人が「~はず」とか「~にちがいない」といった断定的な推量文をアナウンスした場合、その推量に反する出来事が起こるようになっている。そしてフラグに忠実に、スパイ経済の人に都合の悪いことが起こると、ナレーションが途切れ唖然としているとも長考しているともとらえられる「無言タイム」が訪れる。もちろん生プレイ動画ではないので、その無言タイムは意図して作られた時間なのではあるが、スパイ経済の人が状況打破の方法を考えているように見え、また同時に見る者にもゲーム展開を考えさせる効果を持たせている。
スパイ経済の人のプレイは大変高度なテクニックが駆使されているので、動画を見て自分が上手くなった気になってしまうかもしれない。要は任侠映画鑑賞後の客が殺気を漂わせているのと同じ感覚だが、実際に上手くなったわけではないのでサラディンで天帝に挑もうとしたりしても多分ボロ負けだ。
では、また次回までごきげんよう…
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最終更新:2025/12/22(月) 06:00
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