タクティクスオウガとは、
1995年10月6日に株式会社クエストから発売されたスーパーファミコン用シミュレーションRPGである。
また15年ぶりに「タクティクスオウガ 運命の輪」としてリメイク(再構築)が発表された。
「オウガ」の名を冠したシリーズとして、「伝説のオウガバトル」に続く二作目として発売された作品である。
オウガシリーズ全体として第1章~第8章までの構想があり、本作は第7章に位置づけられている。また、前作とのゲームシステムの関連性がほとんどないのだが、ユーザーからの評判は良い。
今作ではヴァレリア島での民族問題と裏から糸を引くような大国の介入による戦乱を扱う。
重厚なテーマを描ききるためか、マルチストーリー・マルチエンディングを採用。選択肢によって主人公の立場が大きく変化し、それぞれの筋道で起こる同一の事件や関わる人物を多角的に描写するという手法は当時としては斬新であった。
またドット絵で描かれた緻密な背景や人物画、ユーザーインターフェイスにまで至る統一感のあるグラフィックや、マップ上を生き生きと動くキャラクター達は、職人芸の極みとして枚挙に暇がない。
戦闘システム的にも立体地形の採用による高低差と共に、ユニットの向きや天候・地形などと合わせてキャラの有利不利が決る細かな要素が盛り込まれている。
多種多様なクラスが存在し細緻に至る複雑なパラメーターが関わる点や深いやり込み要素がある一方、ヘルプ機能・チュートリアル機能が充実していることなどから、熟練者から初心者まで幅広い層に対する配慮が見られ完成度の高い作品と評価されており、コンシューマーではややマイナーであったシミュレーションゲームの道を切り開いた画期的な作品であると言われている。
ニコニコでもそのプレイ動画があがっており、見てもらうと完成度の高さが伺える。
前作では敵味方が地域マップ上を同時に進行し、敵味方が会敵した場合ターン制戦闘に移行するシステムであった。
今作では島全域マップ上を主人公一行だけが往来し、イベントの発生する地点で戦闘準備に移る(ランダムで会敵する場合もあり)。戦闘部隊である計10名を選抜後、戦闘パートに移行となる。戦闘パートではウェイトターンシステム(以下WTシステム )が採用されている。
このWTシステムは、キャラクターそれぞれにウェイト(待ち時間)が数値として設定されており、同一時間軸上で一斉に消費して手番を待つというもの。ウェイト値が少なければ手番が早く回ってくる。(ウェイト値はキャラクターのクラスやパラメーターのAGI値(アジリティ=素早さ)が関係している。)
手番の回ってきたキャラクターは移動と行動が行え(何も行わないという選択肢も採れる)行動終了後計算に則ったウェイト値が再装填される(何も行動しないで終了した場合、次回ウェイト値は短縮される)。
これらルールにより手番順を見越した複雑な戦略性が産み出だされ、戦闘に一層の深みがもたらされている。
また誰の手番でもない時間は瞬時に終わるため、システム的に手数が増えているにも関わらず戦闘時間の短縮に寄与している。(その割りに大魔法の演出がカットできなかったりするのはご愛嬌。)
前述の立体的なマップはキャラクタークラス毎に登れる高低差が設定されている。段差が大きい場所は直接攻撃が届かない、高いところから低いところへの攻撃は威力が上がる等の設定も含め、地形の高低だけでも非常に戦略性の高いものとなっている。因みに落差の大きい所から落ちると大ダメージを受けたり死亡する。盾によるノックバック攻撃で…(但し敵は回避行動をとるので難しい)
変わった所では大型ユニットは段差+1という設定を持っており、段差の手前に大型ユニットを置けば上れる地形も出てくる。
攻撃された場合反撃可能であれば反撃を行う。この為特定のキャラでトドメを刺したい場合は敵の体力と行動をも予測する必要がある。(逆にイベントを起こす為にトドメを刺してはいけないキャラもいる。)
キャラ毎によるレベル制を採用しているが、トレーニングモードで経験値を稼げる為、本戦闘での経験値の稼ぎ差はあまり気にする必要が無い。
デニム
本作の主人公。エキセントリックな姉の世話や反骨精神と天邪鬼で構成された友人に苛まれながらも、民族紛争の中心に引き摺り出されるという超の付く苦労人。
カチュア
デニムの姉。デニムに愚痴ったり無理難題を押し付ける担当。実姉を持つ人はデニムに共感する事も少なくないという。
ヴァイス
デニムの友人でデニムの選択の逆を行く、いわば裏主人公。デニムに悪態ばかり吐くが、あるルートでは再び心強い仲間になる。でもやっぱり「絶対に許さないよ!」と言ってくれる。
ランスロット(白)
騎士キュアの白い方。新生ゼノビア王国聖騎士団の団長だったが故あって少数の帯同者を伴いヴァレリア島を訪れる。
ランスロット(黒)
騎士キュアの黒い方。ローディス教国国主、サルディアン教皇直属である暗黒騎士団の団長。戦隊モノの悪の組織とその幹部と思えばだいたい合ってる。
ウォーレン
ウォーレンレポートなどでお馴染みの大魔法使い。ランスロット(白)一行の一人。レポートのお陰で印象は濃いがゲーム中では殆ど出番がない。前作ではリッチになってまで活躍したのに…
カノープス
鳥人間にして頼れるアニキ。序盤から終盤までずっと使用できる固有ユニット。ランスロット(白)一行の一人。苦手なものはデネブ。
四姉妹
フォリナーさん家のセリエ・シェリー・システィーナ・オリビアの姉妹。選択ルートによっては全員仲間にできたりできなかったりする。デニムとの関連性が高い。
ロンウェー公爵
ウォルスタ人陣営の指導者。デニムに酷い事したよね…
バルバトス枢機卿
ガルガスタン人陣営の指導者。ウォルスタ人弾圧を行い同族からも反発があるが粛清も厭わない非情な体制を布いている。
司祭ブランタ
バクラム人陣営を扇動し、ローディス教国と密約を結ぶ。これがヴァレリア動乱の火種となった。デニムの叔父だったりする。
ドルガルア王
かつてヴァレリア島を統一して融和政策を推進した名君。しかし王の死後、島は紛争状態に。殆どゲーム中に絡んでこないせいか重要な人物だが非常に影が薄い。
急上昇ワード改
最終更新:2025/12/06(土) 18:00
最終更新:2025/12/06(土) 18:00
ウォッチリストに追加しました!
すでにウォッチリストに
入っています。
追加に失敗しました。
ほめた!
ほめるを取消しました。
ほめるに失敗しました。
ほめるの取消しに失敗しました。