ダイナソア 単語


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ダイナソア

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ダイナソアとは、日本ファルコムより発売されたRPGである。

Windows版のタイトルは『ダイナソア~リザレクション~』。

概要

1990年12月21日にPC-8801版が発売。
後にPC-9801とFM-TOWNSにも移植された。

平和な世界に行き場を失った傭兵の男が白い蝶に導かれる様にして、謎に満ちた「ザムハン」と呼ばれる地へやって来る所から物語は始まる。

本作はフィールドやダンジョンの移動が一人称視点の疑似3D画面になっており、ランダムエンカウントによって敵に出会うとターン制のコマンドバトルとなる。
初期は主人公一人だけで、物語を進める事で仲間が増えていく。パーティは最大五人だが、物語の進行によってその数は増減する。

ファルコムのゲームとしては珍しい3Dダンジョン型RPGで、システム自体はそこまで目新しいものでもないがストーリーと世界観は実に異質。
敵も味方も苦い過去を背負ったどこかしら陰のある面々ばかりで、物語もヒロイックファンタジーとは到底言い難い言い難い重めの展開で進んでいく。
タロットカードのようなデザインの顔グラフィック、ややリアル寄りな造形のキャラ、暗めの色彩、翻訳物のファンタジーのような文体、名は体を現す技・魔法名、哀しい曲やどこかしら切ない曲の多いBGMなど、
全体的にダークな作風はイースやドラゴンスレイヤー系列の作品に比べると異彩を放っていた。
エンカウント率等のシステム面に粗が目立ったことと広く受けにくい作風から大ヒットとはならなかったものの、作風に魅了された熱心なファンの声により後にリメイク版が作られた。
そちらはシステム面が大幅に改善され格段に遊びやすくなったものの、BGMのアレンジの受けが悪く評価が分かれる作品になっている。
とはいえ、追加された第三の結末、システム改善による快適な操作性などこちらならではの良さも多く、十分楽しめる作品となっている。
ちなみにオリジナルは『PROJECT EGG』で配信されているので今でも遊ぶのは容易。

システム概要

移動・キャンプの基礎

基本的にはオーソドックスな3DダンジョンRPG。
街・森・迷宮・塔から城に至るまで全て3Dダンジョンで構成されている。
アイテムの『ランプ』・魔法の『空間察知』を使うことでマップを確認できるが、序盤のうちは魔法は無くお金も少ないのでマッピングをしておいた方が楽だろう。
移動中は休憩することが出来、これを使うことでHP・TPを回復できる。
連続で使うことも出来るのであまり倹約せずにTPを使うことが出来ると思いがちだが、TPを使い干していると回復が遅れ、また休憩中に敵に襲われることもあるので過信は禁物。
早めに休むようにし、無理な連続使用は避けること。
後にキャンプ中の妨害を防ぐ『守護方陣』『NOCTURNE』を覚えれば安心して休めるようになり、プレイが格段に楽になる。

戦闘

移動中のエンカウントで戦闘が始まる。
エンカウントは向き変更でも起こるので注意。
敵は1~9くらいの数で登場する。
戦闘中に取れる行動は武器・技or魔法・アイテム・武器変更・退却。
武器変更は武器による技術(剣技・拳技・弓技など)を使用する際に必要になる。
オリジナル版では前列・後列による能力や敵のアルゴリズムの違いは無かったが、後述のリメイク版では変更されている。

技術

登場キャラクターは武器による通常攻撃以外に、技術を駆使して戦う事が出来る。
技術はテクニカルポイント(TP)と呼ばれるポイントを消費して発動する。
技術の系統には剣、拳、魔法、僧魔法、歌がある。

キャラクターのレベルは単純に敵を倒すだけで、経験値が増えレベルが上昇するが、技術レベルは技術経験値を積まないと上昇しない。
技術経験値の溜まり方は系統によって異なる。剣や拳の技術はそれらの武器を使用して敵を一体倒す毎に技術経験値が増える。魔法や歌の場合は戦闘中に使用する事で増えていく。
技術レベルが一定値に達すると新しい技や魔法を覚える。
100回使うごとにレベルが1つ上がる計算になるが、武器系列は非常に面倒なのが難点。
武器は純粋な戦士である主人公のアッシュの剣技のみに特化させ、他のメンバーは歌や魔法に専念させた方が楽だろう。

技術継承

キャラクター毎に装備出来る武器が固定されている様に、技術も基本的にはキャラクターによって使用出来る技術の系統が固定されている。
しかし、宿屋に泊まった際キャラクターのステータスが一定の数値に達する等、条件を満たしていればパーティ内で技術を教え合う事が出来る。教える側と教わる側の組み合わせは固定されている。
この際、専用の会話が見られるのも嬉しい所。

本作ではフィールド上で休憩する事で体力とTPを回復出来る為、お金を払って宿屋に泊まる必要はない様に思えるが、一人のキャラクターに複数系統の技術を覚えさせるには宿屋の利用が必要になって来る。
が、習得できるのは後半な上、先程挙げたようにこのゲームのシステムでは技術のレベル上げは非常に手間がかかるので、徹底したレベル上げを行わない場合は一芸タイプで進めた方がいい。

裏シナリオ

物語の序盤である事をすると、裏シナリオと呼ばれるモードになる。
ノーヒントな上普通に進めていてはまず辿り着けない難解な条件なので、裏シナリオを目指す場合は事前に攻略サイトを確認しておこう。
裏シナリオではアッシュとヒース以外は仲間が総替えになり、一部のイベントも変化している。
仲間は表のメンバーとは全く違った特徴を持ち、装備品や習得魔法、果ては会話内容も違い、大きく異なるプレイ感覚が楽しめる。
二周目以降のお楽しみとして考えておくといいだろう。

Windows版

2002年12月19日に『ダイナソア~リザレクション~』のタイトルで日本ファルコムより発売。
ファンからの要望によりリメイクされた。
DVD版と後に登場したVISTA対応版があり、前者の初回版は特典としてオリジナル&リザレクション版サントラ・物語の導入部や魔法・技について描かれている小冊子・マッピングに便利な方眼紙などが付いている。

主な変更点

  • グラフィック
    フィールドやダンジョンがポリゴンによる3D描画となった。
    OPも3Dに。 キャラグラフィックはオリジナル準拠だが、キャラによっては若干の違いあり。
  • マップ表示
    画面右上にプレイヤーの周囲を表示するミニマップが追加。
    未踏の場所と一度通った場所が色分けされている。
    ランプや「空間感知」の魔法を使うと、ミニマップの表示範囲が大きくなる仕様となった。
  • エンカウント
    敵とのエンカウント率がオリジナル版よりも低くなり遊びやすくなった。
    エンカウント率はゲーム画面の両端にある水晶玉の色で表現され、赤いとエンカウント率が高く、青いと低い。
  • アイテム管理
    オリジナル版では五人パーティで一人8個づつ、合計40個のアイテムを所持できたのが、今作では装備品を除いた40個のアイテムをパーティ全員で共有できる様になった。
  • 技術
    技術継承が発生する条件が揃うと「継承マーク」が光って知らせてくれる様になった。
    技術に「弓」と「罠」が追加。
  • 裏シナリオ
    裏シナリオへの入り方がオリジナル版と同様の入り方に加えて、ゲームを一回クリアーした後に二周目を始めた際、スタート直後に登場する白い蝶を追いかけても裏シナリオへ行ける様になった。
    裏シナリオに入った後ある条件を満たす事でオリジナル版とは異なる、第三の結末と呼ばれるエンディングを見る事が出来る。

主な登場人物

オルリック、エリス、ワッツの三人は表シナリオのみに登場し、裏シナリオでは別の人物と差し替わる。

表のメンバー

  • アッシュ
    本作の主人公である男。
    幾多の戦場を潜り抜けてきた凄腕の傭兵だが、彼が味方した軍は必ず負ける事から「死神アッシュ」「灰を撒く者」と呼ばれる、栄光とは無縁の男。
    無口で男臭く無骨な人物で、自身をからかったり敵意を向けてくる相手には容赦しないが、血に飢えた殺人鬼というわけではなく、戦意をなくした者が相手なら剣を収めることも出来る分別のある人物である。
    ゲーム中ではパーティでは唯一の打撃専門家として、最前列で剣を振るうことになる。
    剣技は連続攻撃・全体攻撃・即死技と多くのことがこなせるがコストが高めなので乱用は控えること。
    優れた剣技とステータスを持ち、装備品にも恵まれたタフなキャラだが、彼が戦闘中に倒れるとその時点でゲームオーバーとなってしまうので注意すること。
    また、一人で行動するイベントもあるので自力で回復がこなせない彼のために回復アイテムの予備を常に用意しておくこと。
  • オルリック
    僧侶の男。回復を主体にした僧魔法と拳技が使用出来る。
    逞しい肉体を持つ僧兵であり、アッシュに次ぐ重装備が出来る人物だが宗教の関係で刃物が装備できないため打撃面では大きく劣る。
    拳技は便利なものも多いが素の打点では見劣りするためレベルがかなり高くなければ真価を発揮できず、さらにレベル上げ自体が難しいため使い勝手は今ひとつ。
    反面僧としての徳が高いため回復魔法の技能に関しては他の追従を許さない優秀な性能を持つ。
    成長すれば全員の完全回復・死した仲間の完全蘇生もこなせるようになるだろう。
    元々は教会の指示により寄付金の取り立ての仕事を任されていた、真面目で信仰心が強い僧侶。
    大切な娘が病に冒されている時、神が娘を救ってくれなかったことから、神の教えに反した生き方をしていた自身の人生を見つめ直す。
    そして、娘の葬儀を済ませた後これまでの罪を償い、再び神に出会うため、旅へと出ることになった。
    最年長でパーティの中でも良識派と言える人物だが、後半には彼の信仰が大きく揺らぐ過酷な試練が待ち受けているのだった…。  
  • エリス
    魔法使いの女性。攻撃主体の魔法・補助魔法の他、精霊を召喚する事も出来る。
    精霊達が姿を消した原因を調査する為旅に出た、優しい心の持ち主。
    パーティの紅一点である美しい女性だが、華奢なため装備の制限が厳しいのが難点。
    耐久力が低く打撃性能にも乏しいので、魔法専門家として後衛で戦わせること。
  • ヒース
    楽器を演奏し、歌が得意な少年。味方を補佐する効果を主体にした歌を扱う。
    森の生き物たちと一緒に歌って暮らしたいと願う大人しい性格の持ち主だが、部族に伝わる失われた歌を捜す為、母親に無理やり旅に出させられた。
    気弱な少年であり過酷な旅の中で弱音を吐くこともあるが、心根の非常に優しい子で、彼の吟遊詩人としての能力が出会う人々を救うことも多い。 装備に関しては見た目のイメージと異なり武器・防具共に多くのものが装備できるが、楽器以外を装備していると歌が歌えなくなるので基本的にはリュートを持たせておいた方がいい。
    歌の性能はなかなか高く、攻撃力や敏捷性の強化・エンカウント率低下・最終的には全体回復までこなせるようになるが、仲間になる時期が多いためマスターさせるにはレベル上げ必須。
    彼の歌によって難易度は大きく左右されるので、大切に育てていきたい。
  • ワッツ
    かつてコソ泥家業をしていた男。罠を解除する技術に優れる。
    自身の利益のために騙したことで信頼を裏切った魔法使いにある呪いを掛けられ、それ以来魔法使いを避けるようになった。
    基本的には打撃系だが、基本能力や技の面で本職のアッシュに大きく劣るためアイテムによるサポートや削り役などを行うことが多い。
    装備の制限が意外と厳しく、重い装備だけではなく魔法がかかった装備も本人の体質から一切装備できないのが痛いところ。
    リメイク版では宝箱が手に入る確率を上げる技が習得できるようになった。

裏のメンバー(編集中)

  • アッシュ・ヒース
    表シナリオと同じ。

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関連項目

  • ファルコム

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