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ディクタス

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ディクタス(Dictus)とは1967年生まれのフランスの競走馬。

長距離血統ながら欧州の名マイラーとして鳴らし、種牡馬として日本で名大関級の活躍を見せた。
なんで長距離血統なのにマイラーだったかって? 気性が激しくて欧州長距離根比べが苦手だった。
名前はラテン語で「お告げ」という意味、らしい。

ステイヤー作ろうとした結果

父Sanctus、母Doronic、母父Wordenという血統。詳しく見ていこう。
父は仏ダービー、パリ大賞典(当時3100m)を優勝したフランスの名ステイヤー、種牡馬として本馬の他フランスを中心に活躍馬を出している。母父はローマ賞(2800m)などを制したが惜敗の多いステイヤーであり、こちらもフランスを中心に種牡馬として活躍した。
母親も重賞馬で、同牝系にタイテエムやカラジがいる。

見れば判るように明らかなステイヤー血統である。
フランスでデビューし、当然のようにクラシック路線に行く。プール・デッセ・デ・プーラン(仏2000ギニー)を回避して芝の長距離ステップを中心に使うが、勝ったと思えば惨敗。一応2400mのレースには勝ったが、大一番として見据えたはずのパリ大賞典を14頭立て12着に惨敗。はっきり言ってこの馬長距離には向いてなかったのだ。

それでも血統が血統だし長距離行けるはずと思ったかは不確かだが、結論から言えば10ハロンを超えると途端に成績が落ちている。原因はどうやら気性難にあったらしい。

実は4歳4月にマイル重賞を勝利しており、マイルなら行けんじゃね? ということでマイル転向。
それが功を奏し、GIIIを2着に入った次戦にフランスのマイル王者決定戦ジャック・ル・マロワ賞を選択。
ここで勝利し高らかにGI勝利の凱歌を挙げる。続くクイーンエリザベスII世Sは3頭立てだったが、そのうちの1頭があのブリガディアジェラードでは相手が悪く8馬身差の2着に敗れ、このレースを最後に引退。

通算成績は17戦6勝。早くからマイルに行けば変わったかもしれないが、日本で言うダンスインザダーク×トニービンみたいな血統の馬なので長距離使いたいのは分かる。

種牡馬入り後

引退後そのままフランスで種牡馬入り。
早い時期から活躍馬を出し、米国の芝でGIを勝つ馬を輩出していた所、社台ファームが購入。

1981年から日本で種牡馬生活を始めたところ、日本の芝が合ったのか次々と活躍馬を輩出。
特に社台ファームが多数繋養していたノーザンテースト牝馬と問題なく配合でき、その*ノーザンテーストとの相性もバッチリだったので社台ファームは大喜び。一時明確なニックス配合だと話題になった。

産駒の特徴として、気性が激しい馬はキレキレの末脚を持ち、距離適性はマイル~中距離に偏る。
代表産駒であるサッカーボーイやイクノディクタス、ムービースター、スクラムダイナなどは大体直線を鋭い脚で駆け上がってくる。あと自身が栗毛だったせいか栗毛の産駒が多い。

1989年9月に死亡。23歳であり、彼の代表産駒であるサッカーボーイの種牡馬入りと入れ替わるようにして亡くなった。社台ファーム総帥の吉田善哉は「横綱ではないが名大関」と評し、珍しく感傷的な態度を見せたと言われている。

日本競馬の割と深い層に眠るディクタス

彼の後継種牡馬であるサッカーボーイが種牡馬として成功を収めたが、彼の代表産駒であるナリタトップロードやヒシミラクル、アイポッパーとかキョウトシチーなど、孫世代になると途端に先祖返りを起こし、気性がさほど問題ない割とズブいステイヤーが多数輩出されている。なお先祖返りを起こさなかった例が暴走野郎ブルーイレヴンである。

サッカーボーイの後継候補であったナリタトップロードが早世し、ヒシミラクルは明らかなステイヤーっぽさが嫌われ早々に引退を余儀なくされるなど、現在ではディクタスの父系は残っていない。

しかし、サッカーボーイの甥っ子にあたるステイゴールドが種牡馬として大活躍したことや、ディクタスを含む牝系が続々と社台ファームに根付いたことから、牝系を介してディクタスの影響力は日本競馬が終焉を迎えるまで続いていく事だろう。オルフェーヴルも種牡馬としての目処が立った事だし。

なお、ディクタスの子供達はほぼ例外なく、機嫌を損ねると耳を寝かせて、白目を剥いて睨みつけるという独特の感情表現をしたとのこと。詳しくは「ディクタスアイ」で調べてみると良いよ。大体ステイゴールドの子孫だけど。ディクタスから4代離れたマルシュロレーヌですらこの目を見せるとか、どんだけ遺伝力強いんだよ…。

血統表

Sanctus
1960 鹿毛
Fine Top
1949 黒鹿毛
Fine Art Artist's Proof
Finnoise
Toupie Vatellor
Tarentella
Sanelta
1954 鹿毛
Tourment Tourbillon
Fragment
Satanella Mahmoud
Avella
Doronic
1960 栗毛
FNo.16-d
Worden
1949 栗毛
Wild Risk Rialto
Wild Violet
Sans Tares Sind
Tara
Dulzetta
1954 栗毛
Bozzetto Pharos
Bunworry
Dulcimer Donatello
Dulce

クロス:Blenheim 5×5×5(9.38%)

主な産駒

1978年産

  • Palikaraki (牡 母 Penacova 母父 Prince Taj)
    • 1983年アーリントンH(米GI)

1979年産

  • Zalataia (牝 母 Tapioquerie 母父 Tapioca)
    • 1983年オークツリー招待S(米GI)、1982・83年ポモーヌ賞(仏GII)、1983年ドーヴィル大賞(仏GII)、1983年ラ・クープ(仏GIII)

1982年産

  • スクラムダイナ(牡 母シャダイギャラント 母父*ボールドアンドエイブル)
    • 1984年朝日杯3歳S(GI)
    • 1984年JRA賞最優秀3歳牡馬
  • ミスターブランディ(牡 母シャダイプレテエ 母父*ガーサント)
    • 1987・89年福島記念(GIII)、1989年関屋記念(GIII)

1984年産

  • クールハート(牝 母コーネリアン 母父*ノーザンテースト)
    • 1986年新潟3歳S(GIII)、1987年関屋記念(GIII)
  • クリロータリー(牝 母クリコスモ 母父*ダディダンフィ)
    • 1989年アルゼンチン共和国杯(GII)
  • ダイナチョイス(牡 母*パリスチョイス 母父Jester)
    • 1987年京都4歳特別(GIII)

1985年産

  • サッカーボーイ(牡 母ダイナサッシュ 母父*ノーザンテースト)
    • 1987年阪神3歳S(GI)、1988年マイルチャンピオンシップ(GI)、1988年中日スポーツ賞4歳S(GIII)、1988年函館記念(GIII)
    • 1987年JRA賞最優秀3歳牡馬、1988年JRA賞最優秀スプリンター
  • ディクターランド(牡 母ダイナランド 母父*ノーザンテースト)
    • 1987年函館3歳S(GIII)

1986年産

  • ディクターガール(牝 母ミネルバダンサー 母父*ノーザンテースト)
    • 1992年スワンS(GII)
  • ムービースター(牡 母ダイナビーム 母父*ノーザンテースト)
    • 1993年中山記念(GII)、1991年金鯱賞(GIII)、1991年北九州記念(GIII)、1992年中京記念(GIII)

1987年産

  • イクノディクタス(牝 母ダイナランディング 母父*ノーザンテースト)
    • 1991年京阪杯(GIII)、1992年金鯱賞(GIII)、1992年小倉記念(GIII)、1992年オールカマー(GIII)

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関連項目

  • 競走馬の一覧
  • サッカーボーイ 
    • ヒシミラクル
    • ナリタトップロード
  • イクノディクタス
  • (母の父として)
    • ステイゴールド

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