トランスフォーマー(実写映画)とは、マイケル・ベイ監督による「トランスフォーマー」シリーズの実写映画版である。
ここでは続編「リベンジ」「ダークサイド・ムーン」についても記述する。
実写化の企画は以前からあったものの、映像や作品世界観の面で当時の技術では映像化困難として見送られてきたが、映画会社の強い要望でついに実現。製作総指揮にスティーブン・スピルバーグを迎え世界中から注目を集めた。配給側は3部作にすることを予定していたが、これは第1作がヒットした場合という条件が満たされた場合である。結果はもちろん、制作側の予想を上回る程のメガヒットを世界中で記録したため、無事3作とも作られることになった。
基本的には初代アニメ「戦え!超ロボット生命体トランスフォーマー」の設定を踏襲しているが、他にもマーヴルコミック版や「ザ☆ヘッドマスターズ」「ビーストウォーズ」「マイクロン伝説」等の要素が散りばめられている。中にはかなりマニアックなものも・・・。
「Oh...Jazz...」
2007年8月4日公開(アメリカでは7月3日)。制作費1億5000万ドル。全世界興行収入7億ドル。
第34回サターン賞特殊効果賞・第17回ムービーアワードベスト作品賞・スクリーム賞最優秀SF映画賞受賞。
第80回アカデミー賞ノミネート(録音賞・音響編集賞・特殊効果賞)。
記念すべき第1作。この作品がきっかけで「巨大ロボット映画」というジャンルに改めてスポットが当てられることになった。CGだけでなく実写も多用し、アメリカ軍の全面協力も得て迫力溢れる映像に仕上がっている。行き着く暇もないアクションシーンの連続に、エンドロールが始まる頃にはどっと疲れが・・・という観客も多かったとかそうでもないとか。今ではあまり想像できないが、第1弾特報が流れていた頃は期待よりも失笑や不安のほうが多かったという。仕方ないね。
中東・カタールのアメリカ軍基地に撃墜されたはずのMH-53ペイブロウ戦闘ヘリコプターが着陸した。ヘリを囲むアメリカ軍兵士の目の前でヘリコプターは突如、巨大ロボットに姿を変えて兵士らに襲い掛かってきた。その正体はヘリに擬態した悪のトランスフォーマー「ディセプティコン(デストロン)」の兵士、ブラックアウトであった。ブラックアウトは基地のコンピュータをハッキングし“ある情報”を盗んだ後、基地を壊滅させ姿を消した。生き残った軍少佐ウィリアム・レノックスは他に生き延びた数人の兵士とともに基地から脱出するが、追跡してきたディセプティコン・スコルポノックによって再び襲撃を受ける。
一方その頃、アメリカのLAに住む高校生サム・ウィトウィッキーは、とある中古屋販売店で一台の黄色いシボレー・カマロを購入する。しかし、そのカマロが真夜中にひとりでに動き出しなんとロボットに変形。その様子を目撃してしまったサムは恐怖を感じる。そしてある日、サムが恋心を寄せる同級生、ミカエラ・ベインズを巻き込んでパトカーに擬態したディセプティコン、バリケードに襲われるが、そのピンチを救ったのは他でもないサムが購入したカマロであった。カマロの正体は正義のトランスフォーマー「オートボット(サイバトロン)」の斥候兵バンブルビー(バンブル)であった。
バンブルビーは宇宙で待機していた他のオートボット達を呼び寄せていた。やがて、隕石状となって墜落するという迷惑極まりない方法で地球にやってきたオートボット達は各々が地球の車をスキャンして姿を変えたあと、バンブルビー、サム、ミカエラの前に現れた。飛来したうちの一人、オートボット総司令官オプティマス・プライム(コンボイ)の話によると、トランスフォーマー達の命の源「オールスパーク」に関する重要な秘密をサムが持っているのだという。ディセプティコンがオールスパークを手に入れ地球人類を滅ぼすのを食い止めるため、サムとミカエラはオートボットに協力する。
「I'll take you ALL ON!!」
2009年6月20日公開(アメリカでは6月24日)。制作費2億ドル。全世界興行収入8億3000万ドル。
第82回アカデミー賞ノミネート(録音賞)。
一部報道では制作費3億ドルと報じられたが、実際は2億ドルである。脚本家組合ストライキが原因で脚本未完成のまま撮影に突入するというトラブルに巻き込まれ、編集作業もワールドプレミアのギリギリ直前まで続いていたという(DVD/BDのメイキング映像参照)。前作を上回る大ヒットを記録して一般人からも一定の評価を受けたものの、批評家受けはかなり宜しくなかったようで、忙しすぎるストーリー展開や前作よりもヒートアップした下ネタの数々が災いしたのか、第30回ゴールデンラズベリー賞で最低映画賞・最低脚本賞・最低監督賞を受賞してしまった。/(^o^)\ナンテコッタイ。しかしこの評価を一番重く受け止めていたのは他の誰でもない監督マイケル・ベイ自信であり、「十分な準備期間が設けられなかった。今は反省している。3作目は大丈夫だ、問題ない。」とコメントしているという。
確かに時々場面の繋がりがチグハグだったり下ネタが小学生レベルだったりするけど、それでも愛すべき映画であると言えよう。今作は大々的な海外ロケが敢行され、エジプトのピラミッドやヨルダンのペトラ遺跡での撮影に成功している。アクションシーンは前作よりも見やすくなっており、終盤の展開は燃えること間違いなし。気付いた人もいるだろうが、終盤の展開は初代アニメ第12話「ソーラーエネルギーを盗め!」が元ネタである。
政宗「太陽の爆発まで、残りあと1分!」
太古の昔、トランスフォーマーの祖・プライム一族がトランスフォーマーのエネルギー源であるエネルゴンを求めて地球に飛来。星に生きる生命を第一に考えるプライム一族だが、その中の一人ザ・フォールンは人類を蔑んでいた。
現代。米軍を中心に構成された多国籍特殊部隊N.E.S.Tとオートボットは、互いに協力してディセプティコンの残党退治に勤しんでいた。上海にてオプティマスらと交戦したディセプティコン、デモリッシャーは死に際に「ザ・フォールン様は蘇る」という謎の言葉を残して死亡する。
大学生となったサムはLAを離れてニュージャージーのプリンストン大学で寮生活をすることとなった。ミカエラとも遠距離恋愛となり、1回生は車を持つことを許可されていないためにバンブルビーともしばしの間別れることに。引越しの作業中、前作のラストで粉々になったはずのオールスパークの欠片を偶然発見したサムは、その欠片に触れた途端、見たこともない文字の羅列が脳内にフラッシュバックする。その文字はプライム一族が残した“ある物”の在処を示す鍵であったがサムにはそれを知る由もない。その後、大学で講義を受けている最中に分厚いテキストを数秒で読了したり、何かに取り憑かれたように謎の文字を黒板に書き殴ったりといった奇行が目立つようになり、いつか曾祖父のように発狂してしまうのではないかという不安に陥る。原因がオールスパークの欠片にあると踏んだサムは、欠片を預けていたミカエラに「絶対に触らないように」と忠告する。ミカエラは「誰にも見つからない場所に隠してある」と言うが、そこに「ある目的」のために欠片を探していたディセプティコン・サウンドウェーブの魔の手がミカエラに迫っていた。
「Today, We take the battle to them!」
2011年7月29日公開予定(アメリカでは6月29日)。制作費1億9500万ドル。
完結編・・・ということになっているが、X-MENやスパイダーマン、パイレーツオブカリビアン同様に4作目以降も恐らく作られるだろうと噂されており、サム役のシャイア・ラブーフもそのようにコメントしている(また、シャイアは4作目があったとしても「今回でサムとして出来ることはやったから、これ以上サムが出てもしょうがないと思う」として、シリーズからの引退を宣言している)。
前作での反省点を活かし、今回は十分に準備期間を設けたほか、下ネタ等のコメディ要素はだいぶ抑えられているとのこと。また、ミカエラ・ベインズ役だった女優のミーガン・フォックスの半ば冗談で言ったのであろう「マイケル・ベイはヒトラーみたいな人よ^^」という発言がスピルバーグの逆鱗に触れたらしく、それが原因で降板。口は災いの元である。その穴を埋める形で新ヒロインカーリー・ミラーとして新人女優のロージー・ハンティントン・ホワイトリーが抜擢された。
今回はジェームズ・キャメロンの「トランスフォーマーの新作は3Dで観たい!!」というワガママ提言により、シリーズ初の3D作品となった。当初は3Dに懐疑的だったベイだが、いざ3D機材で撮影してみれば「新しいオモチャを貰ったみたいで楽しかった」とのこと。「アバター」でも活躍した最新鋭の3Dカメラが撮影に使用されている。
余談だが、ロケで使われていた新型シボレー・カマロの一台が移動中にパトカーと衝突、フロントが大破するという事故に遭ってしまった。オォウ、バンブルビー・・・
1969年7月20日。人類が初めて月に降り立つという偉業を成し遂げた記念すべき日。しかし、このアポロ計画には知られざる続きがあった。その日、アポロ11号の乗組員は月にて地球外生命体の宇宙船の残骸を発見する。それはサイバトロン星から脱出したオートボットの宇宙船であったが、当時の人類はトランスフォーマーの存在を知らない(セクター7を除いて)。この事実はアメリカ政府によって現在まで隠蔽され続けていた・・・。
※()内は登場作品。 I:1作目 II:リベンジ III:ダークサイドムーン
本シリーズの主人公。本名サミュエル・ジェームズ・ウィトウィッキー(「ウィトウィッキー」の苗字は初代アニメ版バンブルの相棒の少年「スパイク・ウィトウィッキー」から)。たまに「ウィトキッキー」と間違えられる。オートボットのバンブルビーとは親友関係にある。平凡な暮らしを望んでいたが、2度も大規模な戦いに巻き込まされたせいで3作目ではPTSDを患ってしまい、まれに発作に襲われる毎日を過ごしているという。
サムの元恋人で、2作目までのヒロイン。サムとは小学生からの同期なのだが、当初彼女はサムとは初対面かのように振舞っており、サムのオーラのなさを際立たせている。父親の影響でかなり車の構造に詳しい。刑務所から出所したばかりの父親を大事に思っており、「リベンジ」の後も終わらないディセプティコンとの戦いの日々に辟易した彼女はついにサムのもとから離れていってしまった・・・。
ちなみにミカエラが飼っていた大型犬「ボーンズ(ボーンクラッシャー)」は実はベイ監督の愛犬である。
3作目のヒロイン。
アメリカ陸軍少佐でカタール基地襲撃事件の生き残り。対ディセプティコン特殊部隊「N.E.S.T.」の指揮官でもある。また妻と一人娘がいる。オートボットからの信頼も厚く、特にアイアンハイドと一緒に行動することが多い。
レノックスと同じくカタールの生き残りで「N.E.S.T.」の一員。左ケツ!左ケツ!
トランスフォーマーの調査を主としている政府の秘密組織「セクター7」のリーダーだった男(1作目の最後でセクター7は解散させられた)。当初はトランスフォーマー自体を危険なものとして捉えていた。でもだいたいあってる。やたらと大画面でパンツを見せたがる。誰得。3作目では車椅子姿で登場。サムやオートボットをサポートする。
サムの父親。庭の芝生を整えることに異常な執着を見せる。
サムの母親。酒が入ると下ネタを連発してくれる困ったママ。2作目では酒どころか大麻入りクッキーが口の中に入ってしまい・・・。サムを溺愛しているように見えて実は結構サムの自立に積極的である。
本名レオナルド・ポンセ・デ・レオン・スピッツ。大学寮のサムのルームメイト。仲間数人とつるんでネット会社を立ち上げており、自分の部屋にNARUTOとかクローバーフィールドとかバッドボーイズ2とかのポスターを貼っているサブカルオタクである。サムと知り合ってしまったばかりに事件に巻き込まれる。
カタール基地で発見された謎の信号を解読するために政府に召集させられた美人ハッカー。
よく動くデブ。
よく動くアメリカ国防長官。
国連安全保障問題担当大統領補佐官。つまり政府の狗。「N.E.S.T.」やオートボット達からものすごく嫌われている。そのためある意味一番命の危険が危ない。
アメリカ統合参謀本部議長兼「N.E.S.T.」総司令官。隊員やオートボットを全面的に支援している。1作目の冒頭に同じ顔の人が映っているような気がしたがそれは多分気のせいだ。
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最終更新:2025/12/08(月) 15:00
最終更新:2025/12/08(月) 14:00
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