ハーミーズ(空母初代) 単語

ハーミーズ

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ハーミーズ(空母初代)とは、イギリス海軍の航空母艦である。ハーミス、ハーミズと表記される場合もある。
同名の艦としてハイフライヤー級防護巡洋艦3番艦の「ハーミーズ」、セントー級航空母艦4番艦の、空母としては2代目の「ハーミーズ」がある。 ハーミーズという艦名は、ギリシア神話に登場する神のヘルメスを英語読みしたものである。

概要

ハーミーズはイギリスでは初の、世界では日本の「鳳翔」に次いで2番目に最初から本格的空母として建造された艦である。建造計画自体は鳳翔よりも先であったが、起工は鳳翔が先となった。
ハーミーズ以前に存在したイギリス空母は全て、巡洋艦や戦艦、客船からの改修で空母となった艦であった。 

船体

ハーミーズの特徴は艦形にあり、1万トンの小型な船体での航空機運用能力を高めるために、エンクローズド・バウという艦首と飛行甲板との間に隙間の無い構造をしている。
また、巡洋艦との戦闘を考慮して艦橋に長大な三脚型主檣を配置しており、水面上から頂上までの高さは35mもある。これは、ホーキンス級重巡洋艦の前檣の高さ28mを遥かに上回る。
この主檣を含む大型アイランドが、日本の扶桑型戦艦のように小型な船体に対して不釣り合いな印象を与えている。
アイランドの後方には艦載機搭載作業用クレーンが1基配置されている。

兵装

主砲はMark XII 14cm(45口径)速射砲を片舷3基ずつ計6基搭載。その他、Mark V 10.2cm(45口径)高角砲、3ポンド7.62cm(40口径)速射砲、12.7mm連装機銃を搭載している。装甲は舷側76mm、甲板25mmで、これらは巡洋艦との戦闘に対応した兵装・防御となっている。艦載機は第814飛行隊のソードフィッシュ12機を搭載した。
 

艦歴

戦時緊急計画空母としてアームストロング・ホイットワーズ社造船所に発注され、1918年1月15日起工。1919年9月11日に進水し、1924年2月18日就役した。空母イーグルとの交代で極東艦隊に編入される。

第二次世界大戦勃発後

第二次世界大戦勃発後、南西航路にて対潜哨戒任務に従事した。やがて地中海に配備、1940年6月にはダカール閉鎖を命じられ、フランス戦艦リシュリューを艦載機が雷撃。魚雷1本が命中し、プロペラ1つを損傷させた。
12月からはドイツ装甲艦アドミラル・シューア捜索のためにセント・ヘレナ方面に配備された。
1941年には南アフリカ、インド洋で枢軸艦船捜索任務を行う。

セイロン沖海戦

1942年4月、セイロン島のトリンコマリーにて修理中、日本軍がインド洋を侵攻する(セイロン沖海戦)。ハーミーズはオーストラリア駆逐艦ヴァンパイアと共にトリンコマリーを脱出するが、バッティカロラ沖で戦艦榛名搭載機に発見される。
南雲機動部隊に敵艦発見が報告され、九九艦爆85機からの急降下爆撃を受ける。 45機が投弾に成功し37発が命中。この爆撃でハーミーズは戦没した。

ハーミーズに対する爆撃の内訳
艦爆隊 投弾数(発) 命中数(発)
赤城 2 2
飛龍 11 9
翔鶴 14 13
瑞鶴 18 13

加賀はパラオにて座礁につき不参加。蒼龍は周囲の艦船のみ爆撃した。この日本艦爆隊の高精度による急降下爆撃が戦没の決定打となった。なお、ハーミーズは大戦中の日本唯一のイギリス空母撃沈となる。
 

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