ファフナー 単語


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ファフナー

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ファフナーとは、XEBEC Inc.制作のアニメシリーズ「蒼穹のファフナー」に登場する人型機動兵器の総称である。
語源は北欧神話に登場し、自らが奪った財宝を守るために竜と化したドワーフ、「ファフニール」。
(あるいは、ワーグナーの戯曲『ニーベルングの指環』に登場する巨人族『ファーフナー』)

概要

宇宙より飛来し「同化現象」を武器に人類を侵略するシリコン型生命体、「フェストゥム」に対抗するべく、人類が創りだした巨大ロボット。フェストゥムの読心能力を防ぎ、高次元障壁を突破する機能が備わっている点が他の兵器群とは一線を画す。

だが、その機能を発揮するためには敵の侵食次元と同調した「被同化状態」となる必要があるため、様々な面で多大なリスクを抱えている。

操縦方法は「ニーベルングの指環」と呼ばれる操縦桿を介した、神経接続による心機一体方式。
脳のR領域を刺激することで闘争本能を最大限に引き出し、睡眠学習(メモリージング)によって刷り込まれた何千万にも及ぶ戦闘パターンに従って戦うこととなる。

フェストゥムの同心能力・精神汚染を防ぐため、また異形の存在であるファフナーを自己として受け入れるために、パイロットは心の壁たる「変性意識」の影響を受け、機体の搭乗時には性格が変化する。(その幅や方向には個人差があり、まったく影響を受けない例外も存在する)

開発組織の違いや開発系統の差により幾つかのタイプがある。

モデルタイプ

ノートゥングモデル

作中で最も多く登場したモデルであり、主人公たちは主にこのファフナーに搭乗する。
Alivisが開発に関わっており、十三機が建造された。

機体のコアにフェストゥムの欠片を使用していることが特徴で、これにより高度な被同化状態を形成できる一方、パイロットを蝕む同化現象を加速させる副作用もあり、「乗り続ければ死に至る」という最悪にして不可避のリスクがある。
また、操縦にはパイロットとファフナーの強固な一体感(=同化)が要求されており、このため痛覚などの皮膚感覚もリンクしている。

ファフナーとの直接接続を可能にするための脳の状態「シナジェティック・コード」を形成するには、若い年齢であるほど適性が高く、ノートゥングモデルのパイロットは少年少女の中から選ばれる。
(これらは後述のティターンモデル、ザルヴァトールモデルにも共通する特徴)

複数の機体を統括する「ジークフリード・システム」のバックアップを受け、相互に連携して戦うことが前提のため、機体ごとの役割に特化した装備がそれぞれ与えられている。
(なお、物語終盤以降はシステム担当の不在と技術更新のために、後述のティターンモデルに搭載されていた分割型ジークフリード・システムの改良型が実装された)

  • ファフナー・マークアイン(Mk.I) - 皆城総士、日野道生が搭乗。
    • 試験パイロットがファフナーとの一体化に拒絶反応を示したため長らく空位だったが、戦況の悪化に伴い、投薬によって適合性を高めた別のパイロットに充てがわれた。マークニヒトを道連れに自爆装置を作動させ、直前に脱出を試みるが、射出されたコックピットブロックをキャッチされて叩き潰された。ダンクシュート。
  • ファフナー・マークツヴァイ(Mk.II) - 蔵前果林が搭乗。
    • 実戦投入直前にパイロットが死亡したため、マークエルフの予備パーツとなる。
  • ファフナー・マークドライ(Mk.III) - 要咲良、カノン・メンフィスが搭乗。
    • 近接格闘型で、電撃鞭が主兵装。当初のパイロットが同化現象の末期症状を呈し活動不能になったため、投薬によって適合性を高めた別のパイロットに充てがわれた。小説版では、この機体のパイロットの死亡率が高い(というジンクスの)ため、機体カラーから「黄色い棺桶」と呼ばれている。
      劇場版では支援航空機「リンドブルム」とドッキングした状態で運用され、貴重な航空戦力として縦横無尽に戦場を駆けた。
  • ファフナー・マークフィアー(Mk.IV) - 春日井甲洋が搭乗。
    • 中距離支援型。OP映像では肩にマウントされたビーム砲を撃っていたが、TV本編では披露する機会がないままに海中に沈んだ。そのコアはマークニヒトに移植される。
      劇場版では前述の未使用に終わったビーム砲「メドューサ」を晴れてお披露目する。
  • ファフナー・マークフュンフ(Mk.V) - 小楯衛、堂馬広登が搭乗。
    • 防御特化型のファフナーで、バリア装置「イージス装備」を盾に、敵の攻撃を引き付ける役目……のはずが、パイロットの性格上、そのまま突っ込む切り込み役として大いに活躍する。捨て身の攻撃で敵を撃破した際、ほぼ同時に脱出装置が作動するが、敵消滅の衝撃波に巻き込まれ中身もろともコックピットブロックがねじ潰された。雑巾絞り。
      劇場版では完全修復された改良型が登場。イージス装備も強化され、膝部分にもシールドが追加されている。
  • ファフナー・マークゼクス(Mk.VI) - 羽佐間翔子が搭乗。
    • 背部に巨大な飛行ユニットを搭載した空戦型。「空を飛ぶ」という人間にはない機能を持つため、扱いが難しくパイロットを選ぶ機体。フェストゥムをワイヤーで拘束して上空へ追放しようとしたが、敵の同化侵食を阻みきれず、自爆という最終手段をもって蒼穹に散った。
  • ファフナー・マークジーベン(Mk.VII) - 遠見真矢が搭乗。
    • マークゼクスと同じ空戦型だが、長距離狙撃に特化した装備・運用のために地上戦闘が専らだった。二回ほど逆狙撃を受けて大破に追い込まれているが、どちらも間一髪で脱出装置の作動が間に合っている。修復後は最終決戦を生き延び、島に帰還するマークザインを迎えに出た。
      劇場版では空戦がメインで、装備も高機動戦闘・砲撃特化に一新。取り回しが楽なレールガンを使用している。
  • ファフナー・マークアハト(Mk.VIII) - 近藤剣司が搭乗。
    • 中距離支援型。牽制や撹乱を担当する縁の下の力持ち。その役割・ぱっとしない戦闘能力のせいで(ファンから)生存を危ぶまれていたが、パイロットの超弱気気質ゆえの生きる強さが死を遠ざけ、最終決戦から無事に生還した。
      劇場版ではメドゥーサを両肩に装備し、敵本陣に突撃した。
  • ファフナー・マークノイン(Mk.IX) - 西尾里奈が搭乗。
    • 劇場版登場の中距離支援型機。専用の火炎放射器「サラマンダー」を装備しており、他の中距離支援型機よりも「火器ばらまき型」の傾向が強い。タッチダウn……インターセプト!
  • ファフナー・マークツェン(Mk.X) - 西尾暉が搭乗。
    • 劇場版登場の中距離支援型機。TV版でマークジーベンが使用していた狙撃用火砲「ドラゴントゥース」を使用する。
  • ファフナー・マークエルフ(Mk.XI) - 真壁一騎が搭乗。
    • 汎用格闘型。短剣型爆雷や雷撃槍を駆使した近距離戦闘を得意とし、決戦力に長ける一方、もっとも被ダメージの多い機体。その激しさたるや、初出撃で機体の上半身をまるごと失うほど。支援航空機「リンドブルム」とドッキングすることで、空中戦にも対応可能。物語中盤で人類軍に鹵獲され、そのコアはマークザインに受け継がれる。
  • ファフナー・マークツヴォルフ(Mk.XII) - 立上芹が搭乗。
    • 劇場版登場の近接攻撃型機。頭部に専用武器のショットガンホーンを搭載している。
  • ファフナー・マークドライツェン(Mk.XIII) - 羽佐間カノンが搭乗。
    • 劇場版登場の近接攻撃型機。羽佐間カノンの専用機として特別に開発された。接近戦を得意とするパイロットの戦闘形態に合わせて各所に追加装甲が施されている。また、背部には2基の大型スラスターが装備されており、低高度なら空戦も可能である。

ティターンモデル

ノートゥングモデルの前身ともいえるモデル。

僚機間のフィードバックを目的とした分割型ジークフリード・システムが機体ごとに搭載されているため、ノートゥングモデルよりも一回り大きなサイズとなっている。

専用の担当者を持ちバックアップに徹する独立型ジークフリード・システムと異なり、システムの負荷がパイロットに加算されるため、同化現象の加速度はノートゥングモデルの比ではない。戦闘の犠牲となって死ぬパイロットよりも、同化現象の進行により全身が結晶化して無に還る者のほうが多かったことからも、それが窺える。

ティターンモデルは四機が実戦投入されたが、二機が戦闘によって使用不能となり、残りの二機は敵の同化を防ぐため自爆した。

ザルヴァトールモデル

フェストゥムとの最終決戦に備え、人類軍が開発した最新モデル。同一のモデルでありながらも、設計思想によって機体特性は異なる。

  • ファフナー・マークザイン(Mk.Sein) - 真壁一騎が搭乗。
    • 「操縦者を可能なかぎり存命させる」ことを主眼に設計された機体。「Sein」とは「存在」「肯定」を意味する、英語で言うところの「Be」に相当するドイツ語。起動時の暴走およびフェストゥムの侵食に呑まれ一度は溶解するが、パイロットの生存への欲求・自己肯定に応えて機体フォルムを大きく変えて再生した。
      武装と同化することで威力を大幅に向上させる、フェストゥムを逆に同化して取り込むなど、それまでのモデルにはない機能を有する。
      最終決戦の激闘の果てにパイロットともども満身創痍になりながらも、生存を勝ちとり帰還した。
  • ファフナー・マークニヒト(Mk.Nicht) - 刈谷由紀恵、イドゥン、来主操が搭乗。
    • 「フェストゥムを一体でも多く倒す」ことを主眼に設計された機体。「Nicht」とは「不在」「否定」を意味する、英語で言うところの「Not」に相当するドイツ語。起動実験の際にパイロットごとマスター型フェストゥム「イドゥン」に取り込まれたため、固有の武装に加えフェストゥムの攻撃能力をも行使する最強にして最悪のファフナーとなった。
      最終決戦においてマークドライ、マークジーベン、マークアハト、マークザインと死闘を繰り広げるが、四機の連携および自ら招いた致命的な戦略ミスによって敗走する。
      それでもなおマークザインに襲いかかり完全に同化するも、存在のせめぎ合いに負け、最後はマークニヒトそのものがマークザインに成り代わるかたちで消滅した。
      劇場版においてはマークザインに内在するかたちで封印されていたものが具象化、機体フォルムを大きく変えて再生した。新たにパイロットを迎え入れ、再びマークザインと存在を賭けた死闘に突入する。

エーギル・モデル

劇場版登場機。西尾里奈、西尾暉が搭乗。

機体開発コード:AGX 通称ゼロファフナー

ジークフリードシステム一体型の機体で、瀬戸内海ミールをコアに使用した最初のモデル。ファフナー研究に技術革新を起こした画期的な機体だったが、体高が100メートル近くあり扱いづらかったことに加え、起動実験中に暴走事故を起こしたため、実用化は見送られていた。

メガセリオンモデル

人類軍が開発した重装甲型ファフナー。作中では日野道生が搭乗したものが活躍する。男の子用。

ノートゥングモデルとは異なり痛覚などのリンクを有していないため、かなり乱暴に扱われていた。

ベイバロンモデル

人類軍が開発した高機動型ファフナー。作中ではカノン・メンフィスが搭乗したものが活躍する。女の子用。

痛覚リンクを有してないのはメガセリオンモデルと同様で、修理資材の不足からか片腕欠損のまま出撃したことも。

グノーシスモデル

人類軍が開発した量産型ファフナー。擬似シナジェティック・コードが機体に組み込まれており、どんなパイロットでも一応は扱える。他モデルより運用性において圧倒しているぶん、機体性能は低い。

作中ではマークエルフを失った真壁一騎が搭乗した。

関連商品

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関連項目

  • 蒼穹のファフナー
  • ロボットの一覧
  • 棺桶

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