ファーミングシミュレーター2013とは (ファーミングシミュレータートゥエンティサーティーンとは) [単語記事]

ファーミングシミュレーター2013とは、2012年に発売されたオープンワールドの農業シミュレーションゲームである。ファーミングシミュレーターシリーズの一つ。GIANTS SOFTWAREが制作している。箱コン使用可。

概要

2009、2011と続いてきたファーミングシミュレーターシリーズの最新作(2012年現在)。例によって就農する事になったプレイヤーは、どこかの田舎町で手持ちの資金をやりくりしながら農機を買い揃えて農業を行っていく。経営要素はあるもののそれ程難しくは無く、農機を使って農作業をすることを目的としたゲームになっている。

2011で追加された酪農、2011のDLCで追加されたバイオプラントなどの要素を継承しつつ、圃場を購入して作付面積を増やしていくという新要素も盛り込まれている。

本作ではSAMEグループのトラクターやコンバインが実名で登場している。同グループの中核を担うDeutz-Fahrの製品が多いが、CASE IHの大型トラクターや、ランボルギーニのトラクターもある。他にもKRONE、AMAZONE、Pottinger、Horschなど著名な農機具メーカーの製品も実名で登場。

後述する理由から、本業が自然エネルギー発電業になってしまい、その傍らで農業をしているプレイヤーが続出している。

あらすじ

ヨーロッパ風の田舎町、Hagenstedt。農業で栄えるこの町にやってきたプレイヤーは、割と施設の整った農家と小さい畑、いくつかの農機、そして借金を手にして農業を始めることになった。

時にはトラクターで他の車を吹き飛ばし、自分のトラクターが柵に引っかかり、牽引式農機具の連結と後退を繰り返しているうちに右と左がこんがらがったりしながら、農家として成功する為に一生懸命に働いていく。まぁ農機が動かせればそれで良いんですけどね。

Hagenstedt

プレイヤーが営農している町。面積の大半は圃場で、他には農家を支援する施設や作物の買い手となる業者が居を構えている。地形の起伏は割りとある。住宅地のような場所もあるが小さい。町の規模の割りに車が多く、またベントレーやBMWといった高級車も結構走っているので、金持ちが多い町なのかもしれない。

施設

農場(Farm)
- 自分の農場。穀物を収納するサイロ、納屋、農機に燃料を補給する給油機、肥料補給機、鶏の飼育場などがある。シリーズの定石に則り、自宅はあるが中には入れない。昼になると洗濯物が干してあるので、主人公の奥さんがいるのかもしれない。だが中に入れてもらえない。仲が悪いのか？。
圃場(Field)
- 町全体に広がる圃場。一区画の大きさは1ha未満から2ha以上まで様々。主人公が作物を育てる場所。2013からは、圃場は購入後に使用できるようになった。
農協(Farm Shop)
- 育てた作物や、鶏が産んだ卵を引き取ってくれる店。給油所も併設されている。農民を支える重要な施設なわけだが、作物の買取り価格はあまり高くない。
製粉所(Mill)
- 文字通りの製粉所。大麦や小麦の買取り価格が高め。
旅館(Inn)
- この町に一軒しかないと思われる旅館。大麦と小麦の買取り価格は安いが、菜種と甜菜の価格は高い。自家製密造酒を客に振舞っているのかもしれない。
港(Port)
- 港といえばケチ、ケチといえば港というぐらい、過去作品では買取り価格がクソだった港。本作ではそこまで酷くは無く、他の施設の方が最安値になることも多い。とは言え特別に高いわけでもなく、また2009のようにコーンは港でしか売れないというわけでもない。よく言えば平均化し、悪く言えば個性が無くなった。
貨物駅(Freight Yard)
- 貨物列車専用の駅。線路に車止めがついているから、多分この駅が終点なのだろう。スロープを上り、貨車の上から直接作物を入れる。トンネルの向こう側には行けない。
紡績工場(Spinnery)
- 羊毛から繊維を造る工場。プレイヤーが育てた羊から羊毛ができるので、それをここに持ち込むとお金になる。
乳製品工場(Dairy)
- 乳製品を造る工場。AIが運転する牛乳運搬車は、ここと牧場を行き交うことになる。しかしプレイヤーが牛をきちんと育てないと運転手さんは徒労に終わる。
バイオガスプラント(Biogas plant)
- 牧草や破砕したコーンを発酵させてサイレージを作り、それを原料にバイオガスを造る工場。工場の他、サイレージを造るための場所もある。
牛の牧場(Cow Pasture)
- 乳牛を飼うための場所。店で牛を購入するとここで飼育が始まる。牧草が生えているので放っておいても牛が死ぬことは無いが、牛乳を製造する為には牛に飼料をあげないといけない。またエサをきちんとあげると牛肥(Manure、うんこ堆肥)と液肥(Slurry、おしっこ肥料)が生産される。
羊の牧場(Sheep Pasture)
- 羊を飼うための場所。牛と同じようにきちんと世話をすると羊毛が得られ、羊毛を先述の紡績工場に持ち込むとお金になる。
集落(Village)
- 町の中心となる集落。中世ヨーロッパ風の町並み。人や車が頻繁に行き交い活気があるようだ。その集落を通る細く狭い小路を、菜種を満載したトレーラーを引っ張って、僕の大型トラクターが時速60kmで駆け抜けていく。
農機販売店(Vehicle shop)
- 集落の西端にある農機販売店。トラクターやコンバイン、ハローやプラウや播種機など、農機は何でも扱っている。店頭でももちろん購入することが出来るが、Pキー(箱コンはB)を押して注文画面を開くことで何処でも注文可能。そして即届く。
キャンプ場(Camping site)
- リア充どもがキャンプをしている場所。いつもにぎわっている。もしかしたらこれも町の主要産業なのかも知れない。草刈りが苦手なようで、よくプレイヤーに草刈を依頼してくる。
ゴルフ場(Golf course)
- リア充どもがゴルフをしている場所、と言いたいがゴルフをしている人を見たことが無い。ここも草刈りをよく頼んでくる。

作物

プレイヤーの収入源であり、農機を動かして作るもの。お前たちは作物を育てる為に生まれてきた。お前たちは畑から生まれ、畑で死ぬ。口からマニュアをスプレッドする前と後ろにサーをつけろ。作物は施設の項目で述べた業者に販売する他、コーンと牧草は家畜飼料としても使う。穀物と牧草だけでなく、じゃがいもと甜菜も育てることができる。

**作物の種類**
小麦 (Wheat)	主に製粉所に売ることになる小麦。普通の播種機で作付けし、コンバインで収穫する。他の穀物も同様だが、コンバインのストレージに溜められた作物はそのままでは売ることができない。作物運搬用のトレーラーに積み替え、売却先まで輸送しなければならない。直ぐに売るのでなければ農場のサイロに溜めておくことができる。副産物として藁を出す。
大麦 (Barley)	基本的には小麦と同じ。作付け面積が同じ場合、大麦の方が収穫量多め。
菜種 (Canola)	セイヨウアブラナの種、油を取るのに使う。コンバインで収穫するが、副産物は無い。特需でもない限り旅館に売ろう。
とうもろこし (Corn)	記事主の地元では「とうきび」と呼ぶ。播種には甜菜と共通の播種機を必要とし、小麦や大麦などと同じ播種機は使うことが出来ない普通に販売も出来るが、家畜飼料としても使える。それぞれ異なった収穫方法になっており、前者の場合はコンバインにコーンカッターをつけて収穫。後者の場合は飼料収穫機に破砕カッターを装着して収穫する。飼料用として使うにはサイレージ化する必要あり。
じゃがいも (Potatoes)	芽が出る前に食べるんだ！。たまに誤解している人がいるが、可食部は実ではなく球根である。作付けと収穫に専用の機械が必要で、投資額が大きい。その割りに買取り価格が安いのが気になる。だが買取り価格高いと、大好きなポテトチップも高くなるので悩ましい。ドーソン本部長と東条首相がうるさく言うので、皮むきの時に気をつけよう。
甜菜 (Sugar Beets)	砂糖の原料といえば今時はサトウキビだと思いがちだが、実は日本でも国産砂糖原料の約8割は甜菜である。作付けはとうもろこしと同じ播種機、収穫は専用の収穫機を使う。旅館ではちょっと高く買い取って貰える。
牧草 (Hay)	牛や羊の飼料として使うもの。実はその辺に生えている草と同じものだが、飼料とするには安定的に大量に収穫する必要がある。そのまま使う、レーキで乾かして干草にしてから使う、発酵させてサイレージにさせてから使う、等使い型は色々。収穫は草刈機で刈った後、フォレージワゴンで掬い取るか、クアッドベールやロールベールにして集める。

作物の売却と相場

穀物を売却するにはトレーラーに積んで売却先まで運んで行き、荷降ろし場で降ろす。すると単価に応じてお金が入ってくる。単価は時々刻々と変化している。ロウソク足みたいなものが無いので、次に上げか下げかの傾向は分からない。自分なりに「このぐらい」という価格を決めておいて、その値になったら売却するのが良いだろう。

時々だが特需(Gread Demand)が発生し、買取り価格が1.5～2倍ぐらいにまで跳ね上がる。全体が一気に上がるわけではなく、業者と銘柄が指定される。急いで換金する必要が無ければ、その時までサイロに貯蔵して待つのも手。

農機

このゲームの真の主役。こいつらを動かす為にお前らは生まれてきた。口からエキゾーストノートを響かせる前と後ろにサーをつけろ。

農機は耕作、播種、収穫、輸送の各段階で異なる機械を必要とし、また品種によって必要となる機械が変わる。単価が高いので、うっかりすると泣きを見るので気をつけよう。

**農機の種類**
トラクター (Tractor)	農作業全般で使うことになる機械。作業機を引っ張る、トレーラーを引っ張るなどが主な仕事。重い作業機は車体の前後重量バランスを崩すので、反対側にカウンターウェイトをつけて調整する。これを間違えると10円玉さしたチョロQ状態になったり。
フロントローダー (Front Loader)	ショベルカーような油圧アームが付いた車。トラクターにアームをつけたものと、専用機の二つがある。ベールやサイレージ、牛肥を扱うのに必要なもの。これがあるとパレットを運ぶバイトができる。
コンバイン (Combine Harvester)	穀物の収穫に必要なもの。車両単体では仕事は出来ず、必ず前端にカッターをつける。小麦、大麦、菜種は同じカッターで構わないが、とうもろこしは専用のコーンカッターを必要とする。単価が高いので、初期のポンコツをしばらく使うのはいつものこと。収穫した作物を貯めておくストレージに限りがあるので、満杯になった場合は運搬用トレーラーに移し変える必要がある。或いは作業員にコンバインを運転させ、自分がトラクターでトレーラーをけん引して併走するのも可。
飼料収穫機 (Forage Harvester)	コーンを飼料用として収穫するのに必要なもの。とうもろこしを破砕する専用のカッターを取り付けて使用する。コンバインと違って内部ストレージが無いので、収穫時に運搬用トレーラーが近くにないといけない。方法は、収穫機に直接トレーラーを連結してけん引するのが一つ。又は作業員に運転させて、自分がトレーラーをけん引しても良い。
じゃがいも収穫機 (Potatoes Harvester)	じゃがいも専用の収穫機。土を穿って芋を掘り起こしストレージにためて置く。
甜菜収穫機 (Beet Harvester)	甜菜専用の収穫機。見た目はじゃがいもと似たようなモンかと思うけど、併用は出来ないらしい。
草刈機 (Mower)	草を刈るためのもの。小型の芝刈り機からトラクターに装着するもの、大型の自走式まで様々。当然高くて大きいほうが処理能力も大きい。草を刈るだけなので、刈った草を集めるにはフォレージワゴンなど別の機械を必要とする。ゴルフ場とキャンプ場の草刈のバイトはこれを使う。
プラウ (Plow)	鋤、トラクターに装着して使う。。土を穿ってかき回し、土をならすためのもの。普通に畑を耕すだけなら、後述する耕運機と効果は同じ。プラウのゲームにおける特徴は、畑ではないところも畑にする点。 2009の頃とは違って常にどこでも畑にするのではなく、スイッチ操作で切り替えた時のみ畑にすることが出来る。初期の畑と隣接する小さい畑を繋ぐとか、今の畑を拡張する時、一度牧草地にした場所を再び畑にする時などに効果を発揮。
耕運機 (Cultivator)	土をならして播種できる状態にするもの。やはりトラクターに装着して使う。本物であればプラウで土をかき回し耕運機でならすわけだが、このゲームではいきなり耕運機でならしてしまって問題ない。通常はプラウは使わずとも、この耕運機だけで耕作は済む。プラウと違い、畑以外の場所を耕すことは出来ない。
播種機 (Sowing Machine)	種を蒔く機械、トラクターに装着して使う。英語だとSeederとも言うが、 MODを探す為にもこの単語を覚えておいて損はない。種は消費するので、減ったら補充しなければならない。補充時点で種を選択する必要は無く、播種する時にキーを押して播種する品種を切り替える。作業員に播種させる時は常に種が補充されるので、予め補充しておく必要は無い。播種機は大麦・小麦・菜種用、とうもろこし・甜菜用で分かれる。
じゃがいも植付機 (Potato Planter)	じゃがいも専用の植付機。
農薬散布機 (Sprayer)	液体の農薬を散布する為のもの。トラクター装着型とトレーラー式、自走式の三つ。農薬噴射孔から増したに向けて農薬をスプレーする。大きいものは噴射孔のついたアームを左右に伸ばす。大晦日の小林幸子のような変形で格好良い。
化学肥料散布機 (Fertilizer Spreader)	化学肥料を散布する為のもの。トラクター装着型とトレーラー式の二つ。後方に向かって三角状に肥料を散布する。農薬散布機と違ってアームを伸ばさないので、狭い場所での取り回しに優れる。