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フェキソフェナジン(Fexofenadine)とは、抗ヒスタミン薬である。先発医薬品名はアレグラ®。
フェキソフェナジンは、第2世代ヒスタミンH1受容体拮抗薬である。フランスの製薬企業サノフィ(当時のマリオン・メレル・ダウ社)が開発した。現在はサノフィ社よりアレグラ®の名で製造販売されている。血管収縮作用を有するプソイドエフェドリンを配合したディレグラ®も上市されている。
抗ヒスタミン薬(ヒスタミンH1受容体拮抗薬)は、アレルギー応答に関与するヒスタミンと拮抗する作用を有する。古典的な第1世代抗ヒスタミン薬は、その中枢抑制作用や抗コリン作用により、副作用として眠気や口渇などをきたす。第2世代抗ヒスタミン薬は、中枢抑制作用や抗コリン作用が弱められており、副作用の少ないアレルギー治療薬として汎用されている。フェキソフェナジンも第2世代抗ヒスタミン薬だが、とくに眠気を起こしにくく、仕事の都合などで自動車の運転を控えることが難しい患者でも使いやすい。
アレグラ®の適応症は、アレルギー性鼻炎、蕁麻疹、湿疹やアトピー性皮膚炎などの皮膚疾患に伴う掻痒(かゆみ)。花粉症など季節性の患者は、シーズン前から治療を開始し、シーズン終了まで治療を継続することが望ましい。副作用は、頭痛、眠気、不眠、倦怠感、めまい、口渇、腹痛など。重大な副作用としては、アナフィラキシー、肝機能障害、白血球減少などがある。
フェキソフェナジンを主成分とする一般用医薬品のアレグラ®FXは、第2類医薬品であり、登録販売者のいるドラッグストアなどで購入できる。花粉やハウスダストが原因のくしゃみ、鼻水、鼻づまりといったアレルギー症状の緩和に用いる。7~14歳の小児にはアレグラ®FXジュニアを用いる。こちらは第1類医薬品。
テルフェナジンとフェキソフェナジンの構造式を示した。フェキソフェナジンのカルボキシ基(-COOH)が、メチル基(-CH3)となった分子がテルフェナジンである。テルフェナジンも抗ヒスタミン薬として製造販売されていたが、重篤なQT延長や心室性不整脈といった心毒性などが報告されていた[1]。より安全なフェキソフェナジンが開発・販売されたことで、テルフェナジンは市場から姿を消した。
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最終更新:2025/12/10(水) 16:00
最終更新:2025/12/10(水) 16:00
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