ラストエリクサー症候群 単語


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ラストエリクサーショウコウグン

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ラストエリクサー症候群とは、ゲーム中の貴重なアイテムを最後まで取っておいて結局使わないという「もったいない病」のことである。

概要

ラストエリクサーは人気ゲーム「ファイナルファンタジー」シリーズに出てくる(初登場はFF6)アイテムで、味方全員のHPとMPを全回復(蘇生と状態異常の回復は不可)してくれる非常に貴重なアイテムである。

ゲーム内のお店では一切売っていないため、宝箱などから手に入れるしか入手方法がない。

そんなゲーム中屈指のレアアイテムを、ラスボス戦でも結局使わずにゲームクリアまで所有したままでいることを俗に「ラストエリクサー症候群」と呼ぶ。

類似例

主にゲーム中で入手できる数が著しく限られる貴重品&一度使うと無くなる消費アイテムや、一点もののユニークアイテムが特にラストエリクサー症候群の対象になる事が多い。

ポケットモンスターシリーズのマスターボール

皆さんご存じ大人気ゲーム「ポケモン」。その中でも超レアアイテムである「マスターボール」はポケモン捕獲率100%という代物。しかもゲーム中で1個しか入手できないという、間違いなくラストエリクサーよりも貴重なアイテムである。使いどころが悩ましいアイテムではあるが、ミュウツーなどのレアポケモンに使うのが一般的。しかし、それすら使うのを惜しむ人が後を絶たない…。

わざマシン

こちらの上記の「ポケモン」シリーズのアイテム。技をポケモンに覚えさせることができる。
買い物で手に入るわざマシンもあるが、ダンジョンに落ちていたりジムリーダーに勝利した証としてゲットするわざマシンは強力な技が覚えられる代わりにゲーム中1個しか手に入らないユニークアイテムである事がほとんど。特に初代の頃は「がまん」「10まんボルト」「だいもんじ」など、このアイテムを使うしか覚えられる手段が存在しない強力な技もあった為ある意味マスターボールに並ぶレアアイテムと化しており、最後まで使用を躊躇うトレーナーもいた。

なお近年のシリーズではわざマシンの使用回数制限が撤廃され、ひでんマシンと同じように何度でも使用できるよう改善されている。

ステータスの各種ドーピングアイテム

ドラクエシリーズの「種」アイテム、ファイナルファンタジーシリーズの「〇〇アップ」アイテム、MOTHER2の「〇〇カプセル」、世界樹の迷宮シリーズの「宝典」アイテム、シャドウハーツシリーズの「刻印」などといった風な、キャラクターのステータスの基礎値を底上げさせるアイテム全般。キャラクターを限界ステータスまで強化するには欠かせないアイテムだが、もったいなくて使用を躊躇ってしまうことが少なくない。
宝箱から拾ったり強力なモンスターを倒せばドロップする事もあるのでがんばれば数を揃えられる作品もあるが、希少価値が高くてなかなか使いたくない、という事例はラストエリクサーやマスターボールと並んで起こりうることだろう。

また、ゲームによってはストーリーを知らない作品を初見でプレイする時に貴重なドーピングアイテムを投入して強化させたキャラが離脱して二度と戻ってこなくなり、投資したアイテムが無駄になってしまうという悲劇もあるので、こうした初見殺し要素もドーピングアイテムを「必要なタイミングが来るまで取っておきたい」「育成方針が固まるまで温存したい」と使われなくなるために一役買っていることがある。

なお、ほとんどのゲームで当てはまると思われる話だが、ステータスを強化するアイテムは装備品などによるプラス補正が小さいゲーム序盤のうちから使った方が相対的に恩恵が大きい。宝の持ち腐れに陥ってレアアイテムと一緒にアイテム欄を圧迫するくらいならば、好きな推しキャラをどんどん強くしよう。

なぜ、ラストエリクサー症候群に陥るのか?

一言で言えば「宝の持ち腐れ」のことわざを体現したような心理状態に陥る事がほとんどだが、中には「レアアイテムが無くても困ってない」などのケースも該当する事がある。以下に事例を紹介。

もったいない

ラストエリクサー症候群の理由の筆頭。再入手が困難、もしくは二度とできないアイテムをほいそれと使うことができない。
その結果ラストエリクサーを使わずに敗北してしまったら、ラストエリクサーを使えば勝てる戦いでもレベルを上げて一番いい装備を揃えて、戦略を考え抜いて再挑戦するプレイヤーも少なくない。

なおラスボス戦でもラストエリクサーを使わない場合は、ラスボスよりさらに強い裏ボスなどのエンドコンテンツに取っておきたい、アイテムコレクターとして最低1個はすべてのアイテムのストックを残してクリアしたいなどの事情・心理が働く事例もある。

プライドが許さない

ラストエリクサー自体が最上級の回復アイテムなので、プレイヤーによっては「使ったら負けかなと思ってる」という心理が働いてしまい、ボス戦でもないバトルや不慮の事故でもパーティが危機に陥ったらラストエリクサーなしで事態をつい切り抜けたくなってしまう。
いろんなゲームを長く遊んでいる経験豊富なプレイヤーともなれば、ラストエリクサーや「MOTHER2」のペンシルロケット20などといった強力なアイテムを使用する事に屈辱や敗北感を覚える人もいるのではないだろうか。

手元に揃った強力なアイテムをガンガン使って「俺TUEEEE!」を満喫するのも、ラストエリクサーのような救済要素を縛ってクリアするのも、ゲームの遊び方は人それぞれなので他人の視線や評価を気にせず自分が満足できる遊び方を選ぶのが良いだろう。

使ったらスコアを減点される

「デビルメイクライ」シリーズの消費アイテムや「ロックマンゼロ」のサイバーエルフなど、「使ったら評価点が下げられてしまうので、どうしてもクリアできない時の最後の手段以外に使いたくない」という事例もある。

使わなくてもクリアできてしまう

ラストエリクサーが登場するファイナルファンタジーシリーズに限らず、ほとんどのゲームはレベルを十分上げキャラクターを養成して一番いい装備やアイテムを揃えて挑戦すればラスボスにも必ず勝利できるようデザインされているので、レアアイテムがなくてもクリア可能だから使わない、ということ。
そもそもラストエリクサーの出番となるような「パーティ全員のHP・MPが残りわずかしかなくなる」という状況自体、よほど高難度のステージや最高難易度モードでもない限りそうそう滅多に発生するものでもないだろう。

総評

とにかくケチ、いやドケチの産物と言える性質「ラストエリクサー症候群」。我慢や忍耐を美徳とする日本人らしい考え方ではあるが、悪く言えば上述の通り宝の持ち腐れ、単なる貧乏性である。

モノには使いどころが必ずある。天国やエンディングにお金は持って行けないことを肝に銘じておきたいものだ。

関連項目

  • ラストエリクサー
  • エリクサー
  • レアアイテム
  • 貴重な○○が
  • 勿体無い / MOTTAINAI

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