ワルプルギスの夜

もしかして？→ワラキアの夜

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ワルプルギスの夜（独：Walpurgisnacht / 英：Walpurgis Night）とは、

1. ヨーロッパの一部地域で行われる伝統的な祭り。「ヴァルプルギスの夜」（ドイツ語読み）とも。
   主に4月30日から5月1日にかけての夜を指す。
2. アニメ『魔法少女まどか☆マギカ』に登場する魔女。

この項では 1. にも触れつつ、 2. について重点的に記述する。

概要

この項目は、第11話、第12話を含むネタバレ成分を多く含んでいます。 続きを読みたい方はスクロールをしてください。

単独の魔法少女では対処しきれない超大型の魔女（公式サイトの用語解説より）。アニメでは第1話のアバンタイトルと、第10話以降に登場する。

本作のラスボス的な位置づけとなっていて、この魔女を如何にして対処するか、この魔女の現れる日をどのように乗り切るかが大きな課題となっている。

他の魔女とは違い結界内に身をひそめる必要がなく、現実世界に多大なる被害をもたらす。
雑誌記事の紹介に寄れば、「現実世界に及ぶその膨大な破壊の影響故に、魔力のない人間には自然災害として認識される」という。実際に、第11話でワルプルギスの夜が出現したときに発生したこの現象を、一般人は「スーパーセル」と認識しているようだ。
ちなみに、MBSでワルプルギスの夜の登場の1つ前の回である第10話が放映された日に東日本大震災が発生したが、それが原因でアニメの放映が延期となったことから、一部のスタッフがTwitterで「ワルプルギスが来るのが早すぎる」などと呟いていた。

魔法少女の間では広く知れ渡っているようで、第6話で「2週間後にやってくる」と予言した暁美ほむらは当然だが、佐倉杏子や別時間軸の巴マミもこの魔女の 存在と名前を知っていた。更に佐倉杏子の「二人がかりなら倒せるかも」という発言から、魔女の強さに関してもある程度のことは把握している魔法少女もいるようだ。これらのことから以前より至る所に出現しては悪さをしていたものと考えられる。

外見、戦闘の様子

青と白のツートンカラーのドレスを身にまとった細身の女性のような姿をしている。スカートからはゆっくりと回転する巨大な歯車が顔を覗かせ、そちら側を上にして逆さまに宙に浮いていることが多い。

魔女の背後の雲には七色に輝く「輪後光」のようなものが映し出されている。「ブロッケン現象（ドイツにおいて『ワルプルギスの夜』に魔女たちが集まるとされる『ブロッケン山』で起こりやすい光学現象）」を表しているのかもしれない。

戦闘では、暗くどんよりとした雲が空を覆い、破壊された建造物の残骸が宙に浮いている。
第11話においては、装飾を施した無数のサーカス象のパレードと共に出現、ワルプルギスの夜のピエロのような顔が、ワルプルギスの夜の笑い声と共に映しだされた。

第一話および第10話における部分的描写からファンが予測していたのを遙かに上回る強大さを見せつけており、持てる火力の全てをフルに投入し、ワンマンアーミーとでも呼ぶべき三面六臂の活躍を見せる暁美ほむらとのその戦いは、本作を代表する名戦闘シーンであると言って問題ないであろう。

呼称

人名が付いているが特に作中ではその名で登場人物達に呼ばれることのない他の魔女とは異なり、この魔女だけが固有の名称を与えられ、作中の魔法少女、及びキュゥべえからその名で呼ばれている。

その名前が「ワルプルギスの夜」という人名とは思えないものだったので、初めて名前の出た第6話から第9話頃までは、それが魔女なのか現象なのかが不明であった。

第8話の暁美ほむらの室内の絵には、ラテン文字で“Walpurgisnacht（ドイツ語で『ワルプルギスの夜』）”と表記されていた。
また見逃しがちだが、第11話の戦闘直前のカウントをよく見ると、 (Walpurgisnacht)と表記されているのが確認できる。初めて他の魔女のように特殊文字で表記された。

「ワルプルギスの夜」が魔女の本名なのか、それとも本当は他の魔女のように人名が付いていて、それを知らない登場人物の誰かが付けた仮の名前なのかは不明である。
誰がこの魔女にこの名前を付けたかも定かではないが、自分の必殺技に「ティロ・フィナーレ」などというかなり痛い名前を付けた巴マミによるものだという説が（ネタとして）存在する。

正体

ワルプルギスの夜の正体については謎が多く、魔女になる前の魔法少女だった頃の姿らしき物は12話で確認できた物の本当にそうかはハッキリとしておらず、ついに明確な形では明らかにならなかった。

以下に、ワルプルギスの夜にの正体について考えられる（考えられた）説のうち、有力なものを挙げる。

『美樹さやか』説

第1話終了頃から既に、色（画像処理をすると青く塗られていることが分かる）やスカートの形状などの類似点から、第1話のアバンタイトルで暁美ほむらが戦っていた敵（この頃はまだ名前どころか魔女なのかどうかも判明していなかった）の正体が美樹さやかではないか、という説が存在した。

魔女と化した美樹さやかが物語のラスボスないしは中ボスに立ち回るのではないかと一時期ささやかれていたが、第8話、第9話の話の展開からこの可能性は否定された。（実際に美樹さやかは魔女になり物語中盤の重要な役回りをしたのでその点では当たっていた）

『暁美ほむら』説

左腕に装着している盾の内部構造や自室の天井に「歯車」があることなどの共通点や、第1話や第10話の戦闘シーンでほむらの時間操作魔術が一部効いていないように見えることなどから、暁美ほむらの成れの果ての姿がワルプルギスの夜ではないか、という説が、さやか説に代わって第8話頃から第10話まではかなり有力だった。

暁美ほむらとワルプルギスの夜が同一の時間軸上の同時期に存在できるのは、暁美ほむらの時間操作の能力が魔女化しても持ち越され時間遡行していると考えれば、一応の説明がつく。

だが、第11話、第12話の話の展開からこの可能性も否定された。

『魔女の集合体』説

上記2つ以外で物語的にラスボスとしての格を満たしうる事からの説。

また、11話における戦闘シーンに登場した使い魔と思われる少女達の影が、12話Cパートにあった魔法少女達の集合シルエットの一部と酷似していたことから、現状では最有力な説でもある。

『単なる強大な敵』説

ワルプルギスの夜自体は、物語においては「暁美ほむらが運命を超えられない象徴」と取れることから。

結局は、魔法少女一人では勝てないぐらいとてつもなく強く、その強さから魔法少女に名前まで付けられてしまった魔女の一人として考えれば、正体はそこまで重要ではないのかもしれない。

ファンからの扱い

アニメ本編では「ワルプルギスの夜」とフルで呼ばれることが通例だが、ファンの間では単に「ワルプルギス」、もっと略して「ワルプル」もしくは「ワル夜」稀に「悪夜（わるよる）」と呼ばれることがある。魔女愛好家からは「ワルプルさん」と敬称付きで呼ばれることも。

その強大さから、歴代魔女総出演の二次創作ネタではリーダー役や総まとめ役を受け持ったり、全魔女の代表格とされることが多い。（学園ネタでは学園長など）

第10話放映以降は、最強の座をKriemhild Gretchenに奪われ、ややその扱いも地盤沈下気味である。

しかし第11話の戦闘シーンでの圧倒的な強さや威圧感、恐怖感、演出の過激さから、ラスボスとしての風格を取り返したようだ。

現実世界でのワルプルギスの夜（1の概要）

4月30日から5月1日にかけての夜に、スカンジナビア半島から中欧にかけての地域を中心にヨーロッパの広い範囲で行われている祭り。

古くは春を迎えるための神聖な儀式の一つであったが、ヨーロッパにキリスト教が広まってからはこれらを異教の風習であるとして次第に魔女による儀式として変容していった。ドイツでは、4月30日の夜に魔女たちがブロッケン山に集い催される酒宴として言い伝えられている。

「魔法少女まどか☆マギカ」のモチーフの一つと思われているゲーテの戯曲「ファウスト」にもワルプルギスの夜が魔女の集会として登場する。魔法などの異教や異文化を取り扱った作品には、ワルプルギスの夜の風習を取り入れたり影響を受けたものが多い。

現代では、夜通しでお酒を飲んだりバカ騒ぎしたりパレードをしたり最早ただの魔女の仮装パーティと化していたりする。特に北欧では国を挙げた大規模な祝宴としていることが多く、この様子は観光としても人気。

関連動画

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関連項目

• 魔法少女まどか☆マギカ
• 暁美ほむら / 鹿目まどか / キュゥべえ
• Kriemhild Gretchen
• ファウスト
• 魔法少女まどか☆マギカの関連項目一覧