『俺は星間国家の悪徳領主!』(おれはせいかんこっかのあくとくりょうしゅ)とは、は三嶋与夢による小説。イラストは出版はオーバーラップ文庫。イラストは高峰ナダレが担当。作者の書籍化としては6作目
概要
三嶋与夢(通称わい先生)が、小説投稿ウェブサイト「小説家になろう」に投稿連載していた別の小説『乙女ゲー世界はモブに厳しい世界です』(こちらも商業化されている)の宣伝目的および気分転換のために執筆し、同じく「小説家になろう」に投稿していた小説。
1章終了後、思いの外評判が良かった為2章以降も連載することになり現在は8章まで公開されている、元々は1章で終了予定の短期連載予定であった。
最強系の主人公がトントン拍子に成功していくという内容の、言ってしまえば清々しいほどの「なろう系」小説だが、わい先生の他作品と比べると基本「リアム様万歳!」「リアム様SUGEEEEEEE!!」という勘違いギャグコメディという内容になっており、他作品と比べて軽い気持ちで楽しめる癒し系作品となっている。この作品でもヒドインは健在
世界観が長寿設定のためか時間の経過が物凄く早く、何十年単位であっという間に経過していくのが特徴、今のところ本作も他作品との世界観的に繋がりはない
また、主人公であるリアムが他作品主人公たちと比べてというかなろう界全体で見てもあまりに強すぎるせいで、作者が公開している短編置き場「三嶋与夢のメモ帳」でも恐れられていて弄られないという独特の立ち位置を得ている。
上記のように元々は商業化した別の小説の執筆の合間におまけ的に書かれていた作品でしかなかったのだが、2020年6月12日にはこちらも書籍化が発表された。
世界観
- 全般
魔法が存在し、科学が発達し、宇宙旅行やワームホールを駆使した惑星間の移動もできる。居住惑星の自転周期や公転周期が全て同じだったり相対性理論も完全にスルーされているが気にしてはいけない。
この世界の人間は加齢が非常に緩やかで、成人する50歳で見た目13歳前後、まともな大人に見られるのは100歳。環境の差が激しく戦争も多いが寿命はおよそ3~400歳、600歳以上も普通にいる。
亜人もいるがそちらの寿命は据え置きなのでエルフより人間の方が寿命が長いという摩訶不思議な世界観。
- アルグランド帝国アルバレイト王朝
本作の舞台となる星間国家。貴族が多すぎる上に長く続きすぎているため腐敗が深刻。
過去にAIが暴走した経緯があり、AIやアンドロイドに対して冷ややか。
- 騎士
カプセル教育などで特別な訓練を受けた兵士。
銃を持った人に剣で勝つくらい一般兵士と実力が天地の差。一応普通の騎士相手なら数の暴力による制圧は有効。
登場人物
- リアム・セラ・バンフィールド
本作の主人公。
普通のサラリーマンだったが妻に裏切られ、絞りに絞り尽くされ自宅で餓死という壮絶な最期を遂げる。
今際の際に後述の「案内人」により惑星にまたがる星間国家の貴族の子供に転生する。
善行なんて無意味と悟り悪徳領主として振舞おうとするがそのやり口をざっくり言うと「情けは人の為ならず」「俺のモノ(領土・領民)には手を出すな」のため結果的に名君に称えられる。
前世が残業続きで過労死寸前な職場環境であったため、今世では毎日定時に仕事を始め、定時で仕事を終え残業をしない。
つまり元の価値観が現代日本(しかも一般庶民)であるため、リアムの考える環境や贅沢も日本人的な発想。ぶっちゃけスペースオペラな世界観の中では質素であり謙虚。
また、思い描く悪事も時代劇レベルであり、他領への侵略(いざこざが面倒臭い)やジェノサイド(領民も私財として捉えている)等の犯罪的行為を行おうとしないし、度々登場する外道極まりない場面を目撃しても理解できないと一蹴している。
安士に剣の手ほどき(?)を受けたため武人としても熟練の騎士が束になってかかっても舐めプしない限り戦闘が成立しないレベルで恐ろしく強い。
- 案内人
チェーンソーでバラバラになりそうな某神っぽい超常的存在。ナダレ氏のデザインによりストライプ柄がついた。全てを失ったリアムを転生させる。
しかし、実はリアムを裏で陥れた張本人であり、アフターサービスの名のもと再びリアムを失意に堕とそうと暗躍する。が、基本的に裏目に出る上リアムから最も信頼されている存在であるため実はメインヒロインなのでは?とよく言われている。
- 天城
黒髪ロングのポニーテールの性欲処理機能付き巨乳アンドロイドでありこの作品のメインヒロイン。服装は裾が長めのクラシカルメイド服。
リアムにとって絵にかいたような最高の女であり、生身の女性に靡かない遠因になっている。
リアムの保護者的存在、かつ最大の心の支え。
しかし、本人は貴族社会におけるアンドロイドの扱いもありどこか物憂げ。
- ブライアン・ボーモント
バンフィールド家に代々仕える老執事。物語では諸事情によりリアムが留守にすることも多いため主に領地経営を担っている。リアムの破天荒ぶりに感銘を受けつつも内心ハラハラしている。
冒険者に憧れた過去があったり、俳優を目指した過去があったり、宮殿に伝手があったりと、色々と経験豊富。趣味は盆栽。
web版の欄外でしょっちゅう辛いですとぼやいている。
- 安士
リアムが最強の力を得るために派遣された剣の師匠。しかし、その実案内人の悪意で派遣させられた香具師。
金遣いが荒くちゃらんぽらんな男で適当に教えてバンフィールド家から金を巻き上げようとしていたが、芸を見せて基礎を教えたらメキメキ強くなり、引き際を見つけられなくなって結局手が付けられなくなるまで面倒を見てしまった。その奥義は「剣を抜く=相手の死」というぶっ飛び具合にも程があるもの。
リアムが無双することになった全ての元凶。
強くないことは自覚しているが、30年弟子に強さを一切悟られなかったこと、案内人の采配とはいえ後に孤児二人を単身で総本山ごと剣聖を蹂躙する程の使い手に仕上げたことから実はとんでもない才能の持ち主では?と言われている。
- ニアス・カーリン
帝国お抱えの第七兵器工場に勤める軍人。いかにもなインテリ美女だがパーフェクトなマシンオタクでリアムに兵器を買ってもらうために下手なハニートラップを駆使する残念な美人。尤も、この作者のこと、ニアスより酷い女は大勢出てくるため相対的にかなりまともになっている。
バンフィールド家以外の者でリアムと気さくに会話できる数少ない人物。
- アヴィド
リアムの曽祖父の機動騎士(人型モビルスーツ)。骨格剥き出しの使い古した旧型だったが安士の時間稼ぎのためにリアムの機動騎士として復活することになる。一般的な機動騎士がガンプラMGならアヴィドはガンプラPGくらいのサイズ差がある。
完全マニュアルかつ操作も極めて難しいがスペックは一級品。度重なる魔改造により手がつけられない存在になった。
- トーマス・ヘンフリー
リアムが悪徳商人と思い込んでいるバンフィールド家の御用商人。言うなれば貿易担当。
元々はリアムが整備した宇宙港を拠点としていた流れの商人だったが、バンフィールド家に発展の兆しを見つけ御用商人に。
「海賊絶対殺すマン」のリアム(およびバンフィールド家)の保護を受けているので、かなり手広くしかも安心に商売が出来るようになり、リアムに感謝しその恩を返すため日々頑張っている。
- 宰相
アンチエイジングが進んだこの世界でも老いた見た目を隠せない程老齢の男で帝国政治の中枢を一手に担う。腐敗と財政難に日々悩まされている。
急に台頭したリアムは謀反を警戒してはいるものの真面目かつ従順なため好意的に見ている。
関連リンク
関連項目
- 乙女ゲー世界はモブに厳しい世界です
- ウェブ小説
- 小説家になろう
- なろう系
- 小説作品一覧
- ライトノベル
- オーバーラップ文庫
- 宇宙
- モビルスーツ
- SF
- スペースオペラ