それは神が授けた、ただ一つの王の証――。
冠を持つ神の手とは小麦畑制作のフリーゲームである。ジャンルは育成系AVG+SLG。2009年6月公開。
回想モード、能力値上昇支援、相手好感度表示といった機能が追加された攻略支援版も公開されているが、
こちらはシェアウェア(630円)である。「かんむりを もつ かみの て」→「かもかて」と略されることが多い。
「フリゲ2009 あなたが選ぶ今年のベストゲーム」において2位を獲得した。
額に王位継承権の証である、神の選定印を持つ主人公は、母親の死をきっかけにその存在を見出された。
父親は行方不明であり、身寄りの無くなった主人公は、故郷である辺境の村から連れ出され、王城で暮らし
始める。成人を迎えるまでの1年間、狭いようで広い王城内で、主人公は誰と何を成すのか。
各種能力値や達成イベントなどによって最終結果(主人公のエンディング後の処遇)が変化し、王になったり、
文官や神官になったりもする。全24種類。
立ち絵がある主要キャラクターは11人おり、彼ら全員と大きく分けて友情エンド、愛情エンド、裏切りエンド、憎悪
エンド、殺害(死亡)エンドの5パターンのエンディングを迎えることができる。また、キャラエンドは最終結果や
達成イベントなどによっても細かく分岐している(王になるか否かでエンディングが若干変化する、など)。
主要キャラ1人につき約11種類のエンディングが存在し、その総数は117個にも及ぶ。ちなみに主人公が
死亡したりSATUGAIされることもあり、その場合は即ゲームオーバーとなる。
特徴的なシステムや設定に、印象度と主人公の性別設定があげられる。
印象度は主人公が相手をどう思っているかという値であり、プレイヤーが自由にその値を上下できる。印象度に
よってイベント時の選択肢や、相手の好感度の上がり幅などが変化することもある。また、友情、愛情の他に
嫌悪、憎悪といった印象にすることも可能であり、友情と嫌悪、愛情と憎悪はそれぞれ対になっている。上げ方に
よっては「好きと嫌いの板ばさみ」や「憎しみの中の共感」といった複雑な印象にもできる。
また、印象度が一定値以上になると反転ボタンが押せるようになる。これは「とあるきっかけで人の評価ががらりと
変わるのよくあること」という、不良のアイツが雨の中ノラ子猫拾ってたの見た、結構いい奴だと思った理論を
体現したボタンであり、その名のとおり印象度を逆ベクトルに反転できる。反転ボタンをうまく利用しないと
達成できないエンディングも存在し、重要なボタンであると言える。しかし、1キャラにつき1回しか使用できず、
使いどころを誤ると悲惨なことになりえるため、むやみやたらと利用すべきボタンではない。
このゲームの未成年者は男女の性別を持たない、未分化と呼ばれる状態である。15歳で迎える成人の儀に
おいて、新成人達は自分の意思で男女の性別を選択し、以後、選択した性に固定される。未成年者は性差が
なく、その下半身は###このコメントは表示されません###。主人公はまだ性別を持たぬ未分化状態である
ため、女性と愛を深めても男性と愛を深めても違和感はない。この設定により、ギャルゲーと乙女ゲーが
見事に融合しており、男性でも女性でも楽しめるゲームとなっている。
性別設定の派生として「姉、妹などの言葉自体が存在しない」という裏設定もある。故に、女性であっても「弟」
と呼ばれていたり、一人称が「俺」であるキャラクターもいる。また、主人公の一人称を決定する選択肢さえも
作中に登場する。これらをしっかりと把握しておけばゲームプレイ中に混乱することは格段に減ると思われる。
主要キャラクター11人について明記する。
立ち絵は無いが、イベント時に登場するなどして、ある程度存在感のあるキャラクターについて明記する。
クレッセ・ランテ=ヨアマキス 35歳/男/貴族
タナッセの実父であり、リリアノの元夫。つかみどころのない、日和見な性格をしている。リリアノとは15年前に
離縁しており、現在はヨアマキス領にてひっそりと暮らしている。リリアノとは嫌いあって離縁した訳ではない様だ。
ネセレ・ドノア=リタント=フィリー 享年44歳/男/国王
4代目国王。出自は商人であり、5歳のときにその存在を見出され、王の養子として王城で暮らすようになる。
貴族体制に反感を覚え、その撤廃を求めた。そのため、現在の貴族社会での評判は最悪である。
ヤニエ伯爵 32歳/女/貴族
修辞学の第一人者で、ディットンという地に住む貴族。公式文書に書かれていた定型文について、文法の
誤りを指摘したりできる人。ティントアとは面識があるようで、彼曰く、「怖いけど面白い人」らしい。
ノグレイ伯爵 ??歳/男/貴族
王城の広間で、無礼を互いに許し合った上でのお喋りを楽しむ「無礼会」なる集まりを主催している貴族。
この会では主要キャラクター数人に対し、一般貴族から見た、その人物の評判や評価を聞くことが出来る。
モル ??歳/男/衛士
タナッセ付きの衛士。浅黒の肌と巨躯な身体を有しており、タナッセの影のように常時付き添っている。寡黙なため
ゲーム本編中ではまったく台詞はないが、存在感は異様なほどにある。登場イベント最多サブキャラクター。
テエロ 22歳/男/医士
ヴァイルの御典医。ゲーム本編中で彼と会う機会は少ないが、別配布のおまけシナリオにて、サブキャラ内で
唯一登場する。そこでの発言は、とある本編イベントの見方を変えるほどの威力を持つ。
ドゥナット ??歳/男/魔術師
ロリコン。ルージョンの兄弟子。ルージョン愛情ルート攻略者は口をそろえて「ドゥナット死ね」と言うだろう。
鬼畜ロリコン変態陰険ロリコンサディスト俺様ロリコン。こやつが何をしたのかは察してください。ドゥ納豆死ね。
老魔女 ??歳/女/魔術師
ルージョンの師であり、ドゥナットの祖母。魔術を用いて鳥の目を借りることが出来る程度の能力を有している。
口は悪いが、ルージョンとの仲は悪くない。かなりの高齢で、寿命が近いことを自身でも感じている。
兎鹿
トカ、と読む。かもかて界での家畜。リャマに似た動物である。公式サイトでタナッセと掛け合わせたトカッセなる
キャラクターが出来たり、トカ鍋にされそうになったりと、マスコット(?)的なキャラクターとなりつつある。
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最終更新:2025/12/06(土) 17:00
最終更新:2025/12/06(土) 17:00
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