「お前が提督か。いいだろう。僕が行こう」
初月(艦これ)とは、ブラウザゲーム「艦隊これくしょん」に登場する艦娘である。
CVは中島愛。
2016年2月10日より開始されたイベント「出撃!礼号作戦」で初登場した秋月型駆逐艦4番艦。
E-2突破報酬として先行実装された。
短髪で黒い髪の色をしており、落ち着いた声色をしている。時雨やZ1同様に僕っ娘で、男装の麗人を髣髴させる。胸部装甲はそれなりに確認できる。両脇には秋月型特有の長10cm砲ちゃんがいるが、初月の境遇を反映してか無表情である。提督との関係は、まぁまぁと言ったところか。
改装前だと運の数値が僅か7しか無く、夜戦カットインは望めない。ちなみに改装レベルは他の姉妹と同じく40。
姉の秋月、照月と比べて対空性能と運が低くく、代わりに火力と装甲が少し高いという性能に仕上がっている。史実で壮絶な最期を遂げた事を反映したのだろうか。
駆逐艦「初月」は、1939年に策定された海軍軍備充実計画の乙型一等駆逐艦第107号として建造が決定。
1941年7月25日に舞鶴工廠で起工、1942年3月1日に駆逐艦「初月」と命名。4月3日に進水し、12月29日に竣工した。横須賀鎮守府に編入され、同日に竣工した姉妹艦「涼月」も編入されている。「涼月」とは無二の僚艦として戦場を駆け抜けて行く事となる。
1943年1月5日、第10戦隊第61駆逐隊に配属。本土近海の警備任務に就き、米潜「ハダック」を発見するも取り逃してしまう。3月22日、駆逐艦「陽炎」「涼月」「夕暮」とともに空母「隼鷹」「飛鷹」の護衛任務に従事し、佐伯を出港。トラックに寄港後、カビエンに物資を輸送する。4月3日、カビエン付近のメウエパッセージ港に退避した重巡「青葉」を攻撃する3機のB-17と交戦。戦闘終了後の翌日、ラバウルへ寄港。
5月17日、海軍甲事件で殉職した山本五十六司令長官の遺骨を乗せた艦隊がトラックを出港。その護衛として初月も一緒に出港し、22日に横須賀へ入港。その後は瀬戸内海に回航され、訓練に勤しむ。
7月、重巡「利根」や水母「日進」を護衛してラバウルへ入港。そこからブカへ兵員455名を輸送している。
11月10日、輸送任務で立ち寄ったクェゼリン環礁にて「初月」は、空襲によって大破した輸送船「東京丸」の救助を命じられる。現場に急行した「初月」だったが、損傷の度合いが激しい「東京丸」は浸水も酷く、曳航する事も叶わないまま沈没してしまった。その翌日、ラバウルからトラックへ退避する軽巡「阿賀野」が米潜「スキャンプ」の雷撃により航行不能となる。「阿賀野」を救うため「初月」も護衛戦力に選ばれ、僚艦7隻とともに「阿賀野」を護衛。無事にトラックまで送り届けた。続く20日、クェゼリン環礁やエニウェトク環礁へ物資を輸送する丙輸送作戦に従事。作戦終了後は重巡「筑摩」や空母「瑞鶴」の護衛をして内地へ帰投する。
1943年12月24日、広島の宇品を出港したあと「涼月」とともに「赤城丸」を護衛。ウェーキ島へ向かう。
年が変わって1944年1月15日、再びウェーキ島へ向かう「赤城丸」を護衛するが僚艦の「涼月」が米潜「スタージョン」の雷撃により大破。作戦中止となり、「涼月」を曳航する。
僚艦が離脱してしまった「初月」だったが任務は続き、2月には「筑摩」「瑞鶴」「翔鶴」を護衛してシンガポールへ向かう。3月、駆逐艦「若竹」とともに一度呉へ帰投。物資を積載して再びシンガポールへ戻っている。この時、装甲空母「大鳳」を護衛した。
6月19日、マリアナ沖海戦に参加。「大鳳」の護衛につくが、早速「大鳳」は米潜「アルバコア」から魚雷を喰らう。「初月」は、姉の「秋月」とともに「アルバコア」を追撃するため艦隊より分離。追い詰める事に成功するが、結局逃げられてしまった。被雷から約6時間後、「大鳳」は沈没してしまう。
次に「初月」は「瑞鶴」の護衛につき、機銃3000発以上と砲弾189発を撃って奮戦。「瑞鶴」を守り通した。海戦終了後の6月24日、本土へ帰還。しばらく本土近海で護衛任務に従事。
余談だが、8月にはあの幸運艦「雪風」と対潜訓練する機会を得ている。
1944年10月20日、小沢艦隊の一員として豊後水道を出撃。「瑞鶴」を護衛しつつレイテの決戦に参加するためフィリピン沖へと向かう。24日に戦艦「伊勢」等とともに夜襲を仕掛けようと試みるが会敵せず本隊へ復帰。
そして10月25日、米軍機が大挙して襲来する。小沢艦隊は激しい攻撃を受け、次々に艦が脱落していく。14時14分、旗艦の瑞鶴が沈没。海に投げ出された瑞鶴乗員866名を軽巡「五十鈴」や駆逐艦「若月」とともに救助した。しかし空母を全て仕留めた米軍の次なる標的は「初月」「五十鈴」「若月」の3隻であった。「初月」は煙幕を張り、攻撃を振り切ろうとするもレーダーを標準搭載している米艦隊には無意味だった。追っ手として差し向けられた敵の戦力は、重巡2隻、軽巡2隻、駆逐艦12隻の計16隻。圧倒的な戦力差でこのままでは全滅は必至。ここで「初月」は大きな決断を下す。
「五十鈴」「若月」を逃がすため「初月」は反転、単艦で16隻の敵艦に挑みかかったのだ。時刻は19時を指しており、辺りは暗くなりつつあった。宵闇に隠れながら「初月」は1時間もの間、16隻からの攻撃を回避し続け、米艦隊を翻弄。ところが米軍も照明弾を上げて反撃。次第に「初月」も命中弾を受けるようになり、20時30分には航行不能となる。そして突撃から2時間後の21時、ついに「初月」は爆発し炎上。その身を海へと没していったが、沈没する寸前まで砲撃を繰り返していたという。
「初月」が命がけで稼いだ2時間は、味方の撤退を完了させた。まさに獅子奮迅の活躍と言えるだろう。
沈没していく「初月」を見て、米軍は初めて敵が駆逐艦であると気づいた。秋月型は駆逐艦の中でも大型で、米軍は巡洋艦クラスの阿賀野型、夕張型、青葉型などが交戦中の敵艦(初月)の候補に挙がっていたようだ。 (ただし「Terutsuki class destroyer」というほぼ正確な予測も候補として挙がっており、全ての米艦艇が誤認をしていたわけではない。)
この戦闘で米巡洋艦が放った徹甲弾は1200発以上。2時間近く足止めされた挙句、燃料も弾薬も消費した米艦隊は小沢艦隊追撃を断念。レイテに引き返さざるを得なかった。
1隻の内火艇に乗っていた「初月」乗員8名と「瑞鶴」乗員17名が漂流を経て台湾沖の小島に漂着。無事に救助されたが、それ以外の乗員は全員戦死した。生存した乗員たちは突撃前に「瑞鶴」乗員救助のため艦を離れており、突撃には参加していない。
1944年12月1日、第61駆逐隊は解体され、「初月」も12月10日に除籍された。
| 2016年冬イベント『出撃!礼号作戦』新規実装艦娘 |
| 秋月型駆逐艦 - 初月 Zara級重巡洋艦 - Zara(ザラ) 夕雲型駆逐艦 - 沖波 |
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最終更新:2025/12/09(火) 00:00
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