前件否定とは、詭弁の一形態である。当記事では似たような論理である後件肯定についても解説する。
最頻出の詭弁として、前件否定と後件肯定をあげる。後件肯定の方は比較的分かりやすいが、前件否定に関してはあまりにも頻出であるため、意識しないと論理学を勉強してきたものでも使ってしまうことがあり、一般人ならば日常生活において日常的に犯してしまっているミスでもある。
この記事を見たのを契機に、是非普段から意識してみてはどうだろうか?
前件否定と後件肯定は、いわゆる「逆」「裏」「対偶」において、命題の「対偶」の真偽は一致するものの「逆」「裏」は必ずしも一致しないことは広く知られているが、前件否定は「裏」を、後件肯定は「逆」を必ず一致するという間違った前提において行っている詭弁である。
前件否定の最も代表的な例はこれである。
A「直ちに影響はない」
B「ならば将来的に影響があるってことだな!」
Bの主張がおかしいのは「XならばYである」→「Yではない」→「つまりXではない」としているところで、命題の裏は必ずしも一致しないことから(XとYが必要十分条件であることを明示しなければならない)、詭弁となる。
前件否定がなぜ詭弁なのかを示すには、同一論理構造で明らかにおかしなことになる論法を示せばいい。例えば
東京都は日本である、神奈川県は東京都ではない、したがって神奈川県は日本ではない
というのが分かりやすいだろう。実はBの言ってることはこれと全く同じ論理構造なのである。
後件肯定に関しては具体例は省略するが、「XならばYである」→「Yである」→「したがってこれはXである」となる。これに関してもどんなに正しそうに見えても
東京都は日本である、神奈川県は日本である。したがって神奈川県は東京都である
というのと同じ論理構造になる。
もし納得がいかないならば、ベン図を書いてみるといいだろう。
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最終更新:2025/12/14(日) 07:00
最終更新:2025/12/14(日) 07:00
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