叡王戦(えいおうせん)とは、将棋の棋戦である。ドワンゴ主催。
トーナメント形式の棋戦であり、優勝者は「叡王」を冠し、翌年の春頃に開催される「電王戦」の人類代表としてコンピュータ・プログラムの代表、「電王」との2番勝負に臨む。
予選は段位ごとに棋士を分けて行なうトーナメント方式で実施され、本選出場者16名を決定する。予選枠は、九段が4名、八〜五段が各2名、四段が1名を基本枠とし、タイトル保持者数を勘案して決められる。第1期は九段6名、八段3名、七段・六段・五段2名、四段1名となった。第2期は第1期優勝者の山崎隆之が本戦シードとなり、予選枠は15名となる。持ち時間はチェスクロックの1時間、切れたら1手1分。1日に2〜3局の対局が行なわれ、各段位戦の準決勝以上を中心に50〜60局程度がニコニコ生放送にて生中継される。
16名による本戦トーナメントは10月~11月にかけて開催され、もちろんニコ生による生中継も行なわれる。準決勝までの持ち時間は予選と同じ。決勝は12月に開催され、持ち時間5時間(昼・夕休憩あり)の3番勝負。
エントリー式の棋戦であり、第1期には159名のプロ棋士中154名が参加。この棋戦のみ、称号ではなく段位で呼称される(例: 郷田真隆王将ではなく郷田真隆九段)。
優勝賞金などは非公表だが、日本将棋連盟の棋戦情報ページでは一般棋戦の中で一番上に記載されており、優勝賞金1000万円の朝日杯将棋オープン戦よりも高額であることが示唆されている。
様々な物議と論争を巻き起こした「電王戦FINAL」の終了より2ヵ月後、2015年6月に「電王戦に関する新展開」が発表された。
その内容は、
というものであった。かつて取り沙汰されていた「電王戦タッグマッチ」の公式戦化ではなく、プロ棋士がタイトルを懸けて戦う新棋戦という形になり、併せて谷川浩司・森内俊之の両永世名人、佐藤康光永世棋聖、現役タイトルホルダーとして糸谷哲郎竜王のエントリーなども発表された。
その後、6月18日に新棋戦名として「叡王戦」が棋戦候補名から投票にて選ばれた。
これに勝ったものは電王と戦うのだから、人間の王と意味にしたい。ならば、人間しか持たない、知恵や叡智を競う将棋の頂点に相応しい称号を考えた。「叡」という字には、明らか、聡明、物の道理に通じた、という意味(ニコニコ大百科による)がある。将棋の道理を人間とコンピュータがどちらが理解しているか、という意味もこめて。(埼玉県 32歳 男性)
| 期 | 開催年 | 優勝者 | 準優勝者 |
|---|---|---|---|
| 1 | 2015年 | 山崎隆之 八段 | 郷田真隆 九段 |
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最終更新:2025/12/09(火) 03:00
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