大正処女御伽話とは (タイシャウヲトメオトギバナシとは) [単語記事]

この項目は、ネタバレ成分を含んでいる場合があります。
ここから下は自己責任で突っ走ってください。

『君のために笑ってくれる人がきっといる。』ーーー単行本1巻帯より

大正処女御伽話 (タイショウヲトメおとぎばなし)とは、桐丘さなによる漫画作品である。

同作品を原作としたアニメ作品「大正オトメ御伽話」についても本項にて記述する。

概要

大正時代を舞台としたほんわか系漫画作品である。やさしさにあふれたストーリーだけでなく、恋愛・結婚に関する法律・観念などに関するコラムや、大正当時における社会状況などの豆知識を楽しむこともできる。

連載・刊行状況

『ジャンプスクエア』にて2015年8月号より2017年10月号まで連載。単行本は全5巻。

なお、その続編にあたる「昭和オトメ御伽話」が『少年ジャンプ＋』にて2018年8月21日から2020年5月12日まで連載された。単行本は全5巻。

また、作者本人によるスピンオフ作品として「大正処女御伽話-厭世家ノ食卓-」が2021年7月23日より『少年ジャンプ＋』にて連載開始。単行本は2021年10月現在、既刊1巻。

あらすじ・世界観

時は大正。事故で右手の自由を失い、千葉の田舎で養生する青年・珠彦の元に夕月という少女がやってくる。彼女は、珠彦の世話をさせるためにと彼の父親が買ってきた嫁。世の中の全てに嫌気がさし、引きこもりの厭世家（ペシミスト）となり果てていた珠彦だが、天真爛漫で献身的な夕月と一緒に暮らすことで、少しずつ変わっていく――！

ジャンプSQ.公式ページ中「あらすじ」より一部抜粋。

現実の大正時代を舞台としている。時代背景と状況についてはこちらを参照。　→　大正

大正時代の貨幣単位には「円」（圓）とその下の単位である「銭」が使われているが、円は現代とは貨幣価値が異なる。当時の「一円」は現代における「4000～5000円」に相当する。作者によると本作での「一万円」は約「5000万円」とされている。 ^[1] ^[2]

登場人物

■志磨珠彦（しま　たまひこ）　CV：小林裕介: 明治三十八年九月一日生まれの十七歳。志磨家の次男。身ノ丈は五尺九寸(約177㎝)と当時の男子(平均160㎝)にしてはかなり大きい。事故をきっかけに様々なものを失い、厭世家となっていたが夕月とのふれあいで少しずつ人間味を取り戻していく。夕月のことは専ら「ユヅ」と呼ぶ。現実逃避のために”読書”をしたり、凹凸が少ないと言いながらもユヅの身体に目が行ったりと、年頃の男子らしさはある模様。また、自らの粗相が原因で汚してしまったユヅの着物の代わりとして、東京の百貨店で高額な反物をさらりと買ってしまうなど、金銭感覚は金持ちのそれである。
家族関係はあまり良好ではないようだが果たして…。
■夕月／立花夕月（たちばな　ゆづき）　CV：会沢紗弥: 明治四十一年十二月三十一日生まれの十四歳。身ノ丈は四尺七寸(約141㎝)と当時の女子(平均145～150㎝)にしてはちょっと小さめ。厄介払いを受けた珠彦のもとに、一万円で買われたのちやってきた。女学校に通っていたおかげか、家事はなかなかの腕前のようである。珠彦のことは「珠彦様」と呼ぶ。考える前に体が動き、そのあとで赤面することもしばしば。厭世家になっていた珠彦を優しく包み込む。そんな彼女には二つの秘密があり、一つは妖怪のごとき癖っ毛であるが、もう一つははてさて…。
■綾／渥美綾（あつみ　りょう）　CV：安済知佳: 珠彦・夕月と同じ村に住む娘。二人をからかって楽しんだりするものの、酒浸りの父にかわって弟たちの世話をしたり、面倒見がいい面もある。
■美鳥（みどり）　CV：鈴代紗弓: 夕月の女学校時代の親友。夕月が珠彦のところへ来てからも、ずっと文通を続けている。
■白鳥ことり（しらとり　ことり）　CV：伊藤彩沙: 老若男女問わず日本中が夢中の大人気歌姫。京都出身で幼少時代を外国で過ごした。ピアノ、ギター、ヴァイオリンなど様々な楽器を弾きこなす。
■白鳥策（しらとり　はかる）　CV：土岐隼一: 珠彦と同時に私立歌枕（かつらぎ）高等学校に編入した美男子。大人気歌手・白鳥ことりの双子の兄。

志磨家

志磨珠義（しま　たまよし）が一代で築いた財閥。5人の子がいるが異なる母親から生まれている。家族は「珠」の字を持つことが多い。

悪辣な手で急成長を遂げており、他の会社を叩き潰す事や人の身も金で買えるような影響力を持っている。その手段を選ばぬ非情さから、周囲からは「羅刹の一族」と呼ばれ、はるか地方の村の人間まで反応するほどその悪評は知れ渡っている。

■志磨珠義（しま　たまよし）　CV：咲野俊介: 志磨一族の当主。一代で志磨家を分限者（富豪）に成長させるほどの腕を持つ実業家。しかし性格は冷酷で、自身の妻や子供のことも自分や一族を機能させるための部品のようにしか見ておらず、珠彦が交通事故で腕が使えなくなったことを知るや地方の家に送り死者扱いにして社会的に抹殺した。
■志磨珠樹（しま　たまき）　CV：今井文也: 志磨家の長男（第一子）で志磨家の後継者候補。作中では珠彦の回想や他の人物の話に出るのみで本人の登場はない。
■志磨珠代（しま　たまよ）　CV：喜多村英梨: 志磨家の長女（第二子）で年齢は珠彦より二つ上。志磨の人間らしく、他者を精神的に追い詰めて快感を覚えたり脅迫し踏みつけにして笑顔を浮かべるようなドSである。そのためか、珠彦も珠子も珠代のことを苦手としている。
■志磨珠彦（しま　たまひこ）　CV：小林裕介: 志磨家の次男（第三子）。主人公。登場人物トップの項目を参照。
■志磨珠央　（しま　たまお）　CV：山谷祥生: 志磨家の三男（第四子）。珠彦を嫌っており、母・透子の葬儀では「お前が死ねばよかった」と珠彦に言い放ったこともあるが、再会した時には物静かになっていた。
■志磨珠子　（しま　たまこ）　CV：宮本侑芽: 明治四十四年二月一日生まれの十二歳。志磨家の次女（第五子）。身ノ丈は五尺五寸(約165㎝)とユヅと比べてもわかるがかなり大きい。志磨家が長身の家系なのであろうか。珠彦いわく「人の負い目に漬け込む、まさに悪女だ」とのことだが、年相応な部分も多分に見受けられる。; なお珠彦によると「兄妹の中では一番出来がいい」らしい。
■志磨透子（しま　とうこ）: 珠義の妻の一人で、珠彦と珠子の母親。珠彦とともに乗った車の交通事故において死亡したため、作品内ではすでに故人。
■曲直部珠介（まなべ　たますけ）: 神戸で医師をしている珠彦の叔父。関東大震災のときには東京に呼ばれて被災者の診察にあたった。珠義とは兄弟（長男と末弟）にあたる。

テレビアニメ

2020年12月20日、同日開催された「ジャンプフェスタ2021ONLINE」にて2021年秋に「大正オトメ御伽話」のタイトルでテレビアニメが放送されることを発表。併せてアニメ公式サイトが開設された。

2021年10月より放送・配信中。

スタッフ

原作：桐丘さな「大正処女御伽話」（集英社ジャンプコミックス刊）
監督：羽鳥潤
シリーズ構成・脚本：福田裕子
キャラクターデザイン：渡辺まゆみ
音楽：高梨康治（Team-MAX）
美術監督：松本浩樹
色彩設計：瀬戸治子
撮影監督：坪内弘樹
編集：村井秀明
音響監督：郷文裕貴
音響効果：山田香織
音響制作：ビットグルーヴプロモーション
音楽制作：ポニーキャニオン
アニメーション制作：SynergySP

放送情報・配信情報

放送情報
放送局	放送開始日	曜日	時間	備考
テレビ東京	2021年10月8日	金曜	25時53分～
テレビ大阪	2021年10月8日	金曜	26時10分～
AT-X	2021年10月9日	土曜	21時00分～	リピート放送あり
BS11	2021年10月9日	土曜	22時00分～

配信情報
配信サイト	配信日	曜日	時間	備考
ABEMA	2021年10月8日	金曜	26時53分～	先行配信
ニコニコチャンネル	2021年10月12日	火曜	24時00分～	第1話常設無料最新話1週間無料配信
ニコニコ生放送				最新話1週間無料配信
GYAO!				最新話1週間無料配信

その他配信情報（見放題配信）
2021年10月12日(火)24時00分より配信
アニメカ	paravi	Amazonプライム	バンダイチャンネル	TELASA
dTV	dアニメストア	Hulu	ひかりTV	U-NEXT
アニメ放題	FOD	-

その他配信情報（都度課金配信）
2021年10月12日(火)24時00分より配信
TSUTAYA TV	楽天TV	VIDEO MARKET	GYAO!ストア	DMM.com

主題歌

オープニングテーマ「オトメの心得」: 歌：GARNiDELiA
エンディングテーマ「真心に奏」: 歌：土岐隼一

WEBラジオ

大正オトメ御伽ラヂオ: パーソナリティ：小林裕介（志磨珠彦役）、会沢紗弥（立花夕月役）; インターネットラジオステーション＜音泉＞にて2021年10月6日(水)より毎週水曜日配信

配信リスト

話数	サブタイトル	配信日
第1話	夕月来タル	2021 10/13
第2話	珠彦死ス	10/20
第3話	黒百合ノ娘	10/27
第4話	幸セハ月明カリノ下ニ	11/3
第5話	九月一日	11/10
第6話	悪イ娘	11/17

余談・その他

【タイトルについて】: 作者によると、「大正時代の処女の定義」と「大正時代の人たちが処女好きすぎる」という理由から『大正「処女」御伽話』というタイトルになったとしている。 ^[3]
【モデルについて】: 珠彦の住む家の風景は作者の叔母の家にある山としている。なお家のモデルはその叔母の近所にある家だとか。 ^[4]
【志磨家】: 「羅刹の一族」と呼ばれる通り強引で冷酷な手法で財を成したことから、多くの人からの恨みを買っている。そのせいか、志磨家にはたびたび志磨の者を恨む怨霊が出ており、五人兄妹が全員集まった際にも怨霊に祟られたことがある。ただ、ある人物には全く通用せず、それから家に怨霊が出ることはなくなったという。 ^[5]
【アニメ化】: アニメ第一話のアフレコの際には、作者と編集担当も同席していた。作者が小林裕介（珠彦役）と会沢紗弥（夕月役）をはじめとする各声優たちの演技力を見せられた後で「今のはリハーサルに過ぎない」ということを編集から聞かされ「リハーサルであんなに上手なの！？」と驚いたという。ちなみに編集は珠子好きらしい。 ^[6]

脚注

*『大正処女御伽話 5』
*昔の「1円」は今のいくら？1円から見る貨幣価値・今昔物語 | 三菱UFJ信託銀行
*『大正処女御伽話 1』
*『大正処女御伽話 1』
*[お盆特別番外編] 大正処女御伽話-厭世家ノ食卓- 2021年08月14日
*[第10話] 『大正処女御伽話-厭世家ノ食卓-』アニメ大正オトメアフレコルポまんが

大正処女御伽話単語

概要

連載・刊行状況

あらすじ・世界観

登場人物

志磨家

テレビアニメ

スタッフ

放送情報・配信情報

主題歌

WEBラジオ

配信リスト

余談・その他

関連動画

アニメ

MAD・その他

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その他

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