奇跡の名馬とは、2010年に発行された過去の名馬の本である。本稿では2019年に発行された第2作「奇跡の名馬II Fターフメモリー」についても解説する。
概要
第1巻588ページ、第2巻778ページの圧倒的ボリュームで送る、過去の名競走馬を紹介するサイトうみねこ博物館を運営する兼目和明氏によって執筆された本。
日本のみならず海外のもっと知られるべき合計200頭(1巻111頭+2巻89頭)の名馬および競馬の世界記録などのデータが独特の語り口で掲載されている。Nuberの「名馬堂々」(全2巻)、江面弘也著作の「名馬を読む」(全4巻)と並ぶ、競馬ファンはぜひとも読んで欲しい名著である。
収録されている競走馬
本記事でも名前の挙がった200頭以外にも、コラムや依頼執筆したライターたちが選ぶ名馬も多数紹介されている(後者は第2巻後半に、著名人・評論家・有名人の選ぶ、僕の私の『奇跡の名馬』に収録)。
なお、各最終章・奇跡の名馬に名前が挙がっているモロキニドルフィンとセピアメモリーは、戦績や記録ではなく著者の兼目和明氏が個人的に思い入れのある推しの馬である。
※括弧内は登録された国名(アルゼンチン=亜、ウルグアイ=宇、ジャマイカ=牙、ニュージーランド=NZ、ブラジル=伯、南アフリカ共和国=南阿など)。
奇跡の名馬(第1巻)
序章・誕生
バイアリーターク、ダーレーアラビアン、ゴドルフィンアラビアン、エクリプス(英)
第I章・一瞬〈スプリンター〉
マニカト(豪)、ザテトラー(愛)、タイキシャトル、テューダーミンストレル(英)、スプリングフィールド(英)、サクラバクシンオー
第II章・悲劇
リオパリャンガ(ペルー)、シーコテージ(南阿) 、セイウンスカイ、フラムドバシオン、マルゼンスキー、ロストインザフォグ(米)、サイレンススズカ、テンポイント、スティルインラブ、エクセラー(仏→米)、ラフィアン(米)、ツキノイチバン、レェフィッシモ(西)
第III章・女傑
イェルバアマルガ(宇)、エレノア(英)、ビーズウイング(英)、リール(米)、モウチェッチ(亜)、第二メルボルン、サンライン(NZ)、シニョリネッタ(英)、ネレイデ(独)、クリフジ、ショットオーヴァー(英)、シンブリィーマジック(牙)、ティンセルタウン(ケニア)、ミニモ(トルコ)、ゾウク(バルバドス)、 ベラミロード、ダイワスカーレット、ウオッカ
第IV章・伝説
シーバード(仏)、グラディアテュール(仏)、ダンシングブレーヴ(英)、ミルリーフ(英)、アグネスタキオン、フライングチルダーズ(英)、ヤタスト(亜)、リボー(伊)、エメルソン(伯)、トキノミノル、シンボリルドルフ、オグリキャップ、メジロマックイーン、ナリタブライアン、キンダーガートゥン(NZ)、ビルカーハン(独)、オレアンダー(独)、カーバイン(NZ)、ファーラップ(NZ)、エルコンドルパサー、グラスワンダー、イタジャラ(伯)、ロマンティコ(宇)、ミラクルユートピア、フェアアンドスクウェア(比)、レーニン(南阿) 、カマレロ(プエルトリコ)、オールドボーイ(チリ)、アニリン(露)、カライエル(トルコ)、イルーシヴビムバーネル(印)、アクトスペクティション(英領ヴァージン諸島)、ジェイエスホールド(韓)、ジェラバブ(ケニア→印)、マントネ(トリニダード)
第V章・天才〈レース以外で名を残した馬〉
第三春山(※木曽馬)、タカラコスモス、マレンゴ(仏)、サイゴウジョンコ(ダンスアワルツ)、モリー(米)、右流間(※宮古馬)、クー(※与那国馬)、シンセイ&;セキト、ジム(米)、レディ・ワンダー(米)
第VI章・飛翔〈障害競走・ばんえい競馬〉
デザートオーキッド(英)、アークル(愛)、アルダニティ(英)、ロンサムグローリー(米)、ウラジ(仏)、デヴォンロック(英)、フジノオー、スーパーペガサス(※ばん馬)
第VII章・熱砂
マンノウォー(米)、セクレタリアト(米)、クロフネ、ネイティヴダンサー(米)、スペクタキュラービッド(米)、ドバイミレニアム(UAE)、シルキーサリヴァン(米)、ドクターフェイガー(米)、コトノアサブキ、サントリン(ペルー)、インフェルノ(カナダ)
第VIII章・息吹
ノーザンダンサー(カナダ)、セントサイモン(英)、サンデーサイレンス(米)
最終章・奇跡の名馬
ディープインパクト、キンチェム(ハンガリー)、モロキニドルフィン
奇跡の名馬II Fターフメモリー
第I章・駿馬〈スプリンター〉
ブラックキャビア(豪)、ロードカナロア、イアソリス(ギリシャ)、サイレントウィットネス(香港)、ブラックキャップ(南阿)、サンキョウスーパー
第II章・悲劇
ジョワドヴィーヴル、レーヴディソール、カテリーナ(英)、ノーブルダンサー(ノルウェー)、ロイヤルダッド(牙)、クリスザブレイヴ、シルバーステート
第III章・女傑
ゼンヤッタ(米)、ジェンティルドンナ、ブエナビスタ、トリニカロール(ベネズエラ)、モリーマッカーティー(米)、ニパトア、シュヴァルツゴルド(独)、デモナ(ポーランド)、ミスパイン(米)、バンベラ(ベネズエラ)、ウィーゴーイージー(米)、イピトンベ(ジンバブエ)、ディコーラム(セントクリストファー・ネイビス)、マラ(カザフスタン)、サンスンイルロ(韓)、ヴィラーゴ(英)、モントルー(パキスタン)、スウヰイスー、シアンズゴールド(トリニダード)、ブライトライト(セントビンセント・グレナディーン)、ペトラルク(チリ)
第IV章・伝説
シーザスターズ(愛)、ラムタラ(UAE)、アローエクスプレス、ハイペリオン(英)、フランケル(英)、サヴァジェット(豪)、テイエムオペラオー、シンザン、スペシャルウィーク、サンタレン(伯)、スプイブリッジ(ローデシア)、シャノン(豪)、ポケットパワー(南阿)、コロラドキング(南阿)、タケシバオー、ウォルフ(チリ)、ファーウェル(伯)、マイセン(ペルー)、モーリス、ブルースオンザルース(牙)、スカーダラー(印)、リニエルス(宇)、キタサンブラック
第V章・異才〈レース以外で名を残した馬〉
ヒコーキ(※与那国馬)、ダライフレグ(モンゴル)、盛(※南部馬)、キカイヒメ(※トカラ馬)、シンノスケ(※久米島馬)、ベルマー(米)
第VI章・飛翔
ホウセイ、ゼレツゥニク(チェコ)、クロイスター(愛)、クレピシュ(露)、トルネーゼ(伊)、キンタロー(※ばん馬)、コクオー
第VII章・熱砂
スマートファルコン、サイテーション(米)、シコティコ(ドミニカ共和国)、セレン、センジュ、ホクトライデン、マルゼンアディアル、エクィポイズ(米)、トーシンブリザード、インヴァソール(宇)、エンペラーオブノーフォーク(米)、ツイストアンドシャウト(キプロス)
第VIII章・天命
トウカイテイオー、キズナ、ネアルコ(伊)
最終章・奇跡の名馬
オルフェーヴル、コリスバール(プエルトリコ)、セピアメモリー、コンダード(プエルトリコ)
番外編 著名人・評論家・有名人の選ぶ、僕の私の『奇跡の名馬』
カキツバタロイヤル、カンパニー、ドリームジャーニー、エイシンフラッシュ、ツルマルボーイ、サンエムキング、ゴールドシップ、テスタマッタ、アグネスタキオン、キングヘイロー
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関連リンク
関連項目
- 競馬
- 競走馬の一覧
- NumberPLUS「Number競馬ノンフィクション傑作選 名馬堂々。」