姫様“拷問”の時間ですとは (ヒメサマゴウモンノジカンデスとは) [単語記事]

姫様“拷問”の時間です（ひめさまごうもんのじかんです）とは、原作：春原ロビンソン、漫画：ひらけいによるギャグ漫画作品である。

概要

　公式のキャッチコピー、またはジャンル設定は「やさしい拷問」ファンタジー。2022年10月現在、現在集英社のWeb漫画雑誌『ジャンプ＋』にて連載中のほか、ニコニコ漫画においても大分遅れて（最新刊の単行本2巻分ほど）掲載されている。単行本も刊行されており、2024年1月現在既刊13巻。

単行本ではおまけとして描きおろしエピソードの他、姫様が話した秘密（漫画本編に出て来なかった場合も含んで）も掲載されている（魔王のコメントはのんきなものが多い）。登場キャラクターのプロフィールが加筆されている。また週刊少年ジャンプにも出張掲載されたこともあり当該話も単行本に収録されている。

次にくるマンガ大賞2020（第6回）のWeb漫画部門の第2位にランクインした。

2023年6月27日にアニメ化が発表され2024年1月から放送予定。ボイス付きアニメPVの他に公式サイトと公式Twitterが開設されキャスト、スタッフも発表されている。

あらすじ

　第三騎士団長であり王国の王女である姫様は、魔王軍に牢獄に囚えられ、魔王軍の拷問官が姫様より王国軍の弱点を聞き出すために拷問を仕掛けられる…というもので仰々しく感じられるが、その拷問の実態は飯テロであったり、姫様を癒やすような、欲望を引き出すようなものであった。

　王国軍では戦闘力・実力第一の姫様でも、建前を重視し我慢に我慢を重ねてきた生活であったため、誘惑に負けて秘密を喋ってしまうが、拷問官は聞き出した後は用済みということで姫様に拷問用の食事を与えたり、一緒に遊んだりという寛容な姿勢をとる。そして拷問官はその情報を魔王様に伝えるというのが毎回の形式美である。

　世界観としては、魔王の支配地域も王国も現代日本にある風景が登場しつつ、RPGに登場しそうな荒野も登場している。また魔王軍では城内に研究室らしきものがあるのか実験が日常茶飯事であり、城の仲で誰かが幼児化したり記憶を忘れてしまうこともある。

登場人物

王国

姫様: 　声 - 白石晴香; 　王国の国王の長女姫であり第三騎士団長。王国内でも実力者の1人で単行本収録の番外編ではその在りし日の姿を見せている。どのようにして魔王軍に囚われたか、本名がどういうものかはコミックス第7巻時点では不明。後ろから切りつけられる程に裏切られた経験があるようで友人はいなかった。（後に7巻にて真実が判明）; 　王国にいた頃は王族として、或いは騎士として品行方正、謹厳実直な行動規範を求められ、半ば禁欲的な生活を送ってきた。その反動からか、魔王軍の捕虜となってからは、拷問官の誘惑攻撃に負け続けており、徐々に屈する速度が速くなりつつあり、8巻あたりでは屈するのが楽しみというレベルになってしまっており、9巻では率先して魔王軍に情報を渡したくなっているようだ。11巻以降では即落ちするので拷問側が抑える事態となっている。; 　ばらしてしまう秘密は、どーでもいいことから一般雑学、果ては王国側にとって露見するとまずい機密に該当しそうなものもあるが、幸いにして魔王軍側の様々な事情が重なり、姫様の漏らした情報が利用されたことは今の所はない。; 　騎士団の遠征任務で、しばしば過酷な環境下での寝起きを経験してきたこともあってか、決して快適とは言えない牢獄内での生活や、薄汚れた囚人服を身に纏うことについても特に堪えた様子を見せない。; 　むしろ、”立場に伴う立居振る舞い”に気を遣う必要がない捕虜生活に順応している様子すら覗わせている。; 　家族としては王様、王妃様の他に他に3歳下の妹がいることが判明しておりスノーボードが得意らしい。
エクス: 　声 - 小林親弘; 　姫様が所有する王国に代々伝わる伝説の聖剣。意思を持ち会話ができる、所謂インテリジェンスソード的な存在。; 　嘗ては戦場を駆ける姫様の相棒だったが、今では"拷問"に屈しそうになる姫様を諫めたり、時にはツッコミを入れたりと、完全に苦労人の目付け役と化している。8巻あたりになると、姫様が屈する前提の投げやりなツッコミをしていることがある。なお、エクスが率先して屈してしまうこともある。; 　夜は魔力を回復させるため眠っている事が多い。
ジモチ: 　声 - 大塚芳忠; 　名誉騎士の称号を持つ老執事。; 　城の外に習い事に行く姫様に付き従い、姫様が必要以上に庶民の文化に触れないよう厳しく監視していた。; 　……と、言われているが、実際は姫様を連れて駄菓子屋通いをしたり、ファミレスで食事をしたりと相当緩い人物だったようである。
ルーシュ・ブリタン: 　国王軍第一騎士団"聖白騎士"に任じられる全身甲冑を纏った騎士。因みに、鎧の下の素顔は騎士という雰囲気を感じさせない平凡な風体の中年男性。; 　国王軍一の魔法の使い手の呼び声は伊達ではなく、魔王城全体に睡眠魔法を掛けて、単身で囚われの姫様の許に辿り着く偉業を成し遂げている。; 　ただ、牢獄から脱出する手段として用いた転移魔法のとある欠陥から、二度に亘り救出対象である姫様本人から撃退され、自分一人だけ王国に飛ばされる憂き目にあっている。(なお、ルーシュ自身は魔法の詠唱に極限まで集中していたため、姫様に撃退されたことには気付いていない。); 　三度目に魔界に潜入した際、リリイベ帰りの魔王様と遭遇、魔王様本人とは知らないまま戦闘を仕掛けその後オタ友となった。

魔王軍

トーチャー・トルチュール: 　声 - 伊藤静; 魔王軍の最高位拷問官の女性。ケータイはガラケー派。; 　姫様への拷問のために美味しい料理をこれでもかと美味しそうに食べている。得た情報の利用価値や重要度は判断せず（もしくは理解せず）にそのまま魔王に伝えている。ちなみに前職は看護師。お料理が得意になったのは就職してかららしい。; 一見すると冷たい印象の美人だが、中々表情豊かで人情家の人物である。職分を考え自分が可愛い動物に給餌したいのを表情を殺して我慢していた。
魔王様: 　声 - 玄田哲章
7代続く国王軍との衝突の歴史の中で、最強の実力を持つと言われている魔王。; 　父親から魔王を継いですぐにその卓越した手腕を発揮し、魔界の待機児童問題と失業率問題を解決している。; 　拷問官達が姫様から聞き出した秘密については、取るに足らない情報は却下するものの、城の警備体制や作戦信号など有用な情報でも、娘の初成果だから保存するとか、スケジュールが合わない、果ては良識的判断に基づいて利用しない等、結果的に使われないことになってしまう。; 　戦闘力は高くルーシュの攻撃がいっこうに効いてなかった。
ジャイアント: 　声 - 茅野愛衣; 　四級戦闘員兼初級拷問官を務める巨人族の女性。ただし魔王軍内部でも、彼女が戦闘や拷問を行っているところを見た者はいないらしい。; 　穏やかな表情と物腰をしており、温泉やお散歩に姫様を誘っては優しく甘やかしている。; 　どうやら当人は、純粋にリラクゼーションを楽しんでもらおうとしてたようだが、計らずも姫様が; 母性落ちしてしまい秘密を聞き出すことに成功、以来姫様からは「ママ師匠」と呼ばれるようになった。
陽鬼（ようき）: 　声 - 永瀬アンナ; 　陰鬼とコンビを組む中級拷問官でトーチャーの部下の女の子。陰鬼とは従姉妹。; 　性格は名前の通り明るく快活なスレンダーな美少女。二人で対戦ゲームで姫様を誘い込む。; 　学生時代はバスケ部でそこそこ活躍し、同性からモテたようである。
陰鬼（いんき）: 　声 - 井上ほの花; 　陽鬼とコンビを組む中級拷問官でトーチャーの部下の女の子。陽鬼とは従姉妹。陽鬼とともに姫様を誘い込む。; 　性格は名前の通り引っ込み思案のインドア派でゲーム好き。また海外ドラマや映画鑑賞も好きなようだ。; 　左目を前髪で隠し、やや猫背気味でダボダボの服を纏う陰キャファッションだが、その服の下はグラビアアイドルもかくやというほどのグラマラスな体形をしている。
クロル: 　声 - 山根綺; 　一級戦闘員兼上級拷問官でトーチャの部下の女性。二つ名は猛獣使い。可愛い動物を使い、庇護欲を誘い姫様を陥落させようと試みる。ある時は姫様が芳しい反応しなかったため自らトーチャの弱点と自分の弱点をバラしてしまう。
ギルガ: 　声 - 千本木彩花; 　魔王軍の武器職人兼初級拷問官の女性。; 武器職人としての技能を活かしてエクスを"拷問"したり、自らの魔剣コレクションを用いた"拷問"を行う。; 　トーチャーとはプライベートでも仲良しで「トルちゃん」「ギルガちゃん」と呼び合っている。
マオマオちゃん: 　声 - 日高里菜; 　魔王様の娘であり幼女。見習い拷問官として姫様を拷問しようとするが、幼い子供が考えるものであるため姫様には効果がなかったが、悲しそうな顔をするマオマオに罪悪感が耐えられなくなり、情報をゲットすることになる。; 　ちなみに拷問官としての階級は、「ハイパー上級見習い拷問官」で、最高位拷問官よりも立場は上である。
王妃様: 　声 - 中原麻衣; 　魔王様の妻。職業は書店員だが、これはたまにのことで基本的には専業主婦。運動会で娘のマオマオちゃんと一緒に参加する場面もよき母親。魔王軍の役職にはついていない様子。; 　単行本3巻の書きおろしにて、名前が判明している。
バニラ・ペシュッツ: 　声 - 富田美憂; 　上級拷問官。魔界の名家ペシュッツ家の本家の娘で吸血鬼。魔界でも恐れられる家の出身。強い姿勢を姫様に見せるもののしかし本来の性格は気弱である模様。友人がほしい理由を隠そうと拷問を理由に姫様にトランプゲームを仕掛けるがバレバレであり姫様と友人となる。
サクラ・ハートロック: 　東南にある小国、ローニシ帝国直属の暗殺者。正式名称はローニシ帝国帝王直属暗殺部隊所属。小さい頃から暗殺者と育てられ命令により、偽の身分証をもとに姫様の部隊に入り込む。そして戦果を上げて王女様とお茶をするほど仲がよくなり友人と呼ぶほど仲がよくなったものの仲が良くなりすぎ、暗殺の際に踏み込みが浅くなり、姫様を殺しきれないで失敗してしまう。; 　その後失敗に干されていたが、犬死同然の魔王暗殺を命じられる。失敗したことにより囚えられるが魔王により、魔王軍に入ることを勧められサクラも受け入れ魔王軍に入りトーチャの部下となり拷問官に就任する。; 　いざ姫様に拷問を仕掛けようとする際に速攻で姫様にバレてしまうが、仲直りして本当の友人になる。拷問姿はピエロ・大道芸人の格好だった。
コンコ・コン: 　ペシュッツ家のお手伝いさんの女性。バニラの拷問に関しての案をバニラの父親に具申するその内容は「階段ジャンプ」であった。父親はバニラが生み出した案があったため結果的に採用されなかった。

単行本収録

巻数	話数	備考
1巻	拷問1～拷問14 ありし日の姫様（描き下ろし）
2巻	拷問15～拷問28 WJ出張編就業後の拷問官（描きおろし）
3巻	拷問29～拷問43 番外編魔王様の流儀（描きおろし）
4巻	拷問44～拷問58 番外編陰鬼陽鬼の進路（描きおろし）
5巻	拷問59～拷問73 番外編ペシュッツの流儀（描きおろし）
6巻	拷問74～拷問88 番外編子供になった日（描きおろし）
7巻	拷問89～拷問103 番外編姫のモーニングルーティーン（描きおろし）
8巻	拷問104～拷問118 番外編マオマオちゃん1才10ヶ月（描きおろし）
9巻	拷問119～拷問133 番外編牧場の帰り道（描きおろし）
10巻	拷問134～拷問148 番外編捕らわれの姫（描きおろし）
11巻	拷問149～拷問163 番外編再会の2人（描きおろし）
-	連載中	2023年3月19日現在拷問179まで連載中

アニメ

2024年1月よりTOKYO MX他にて放送開始。ニコニコ動画では最新話が1週間無料。下の関連チャンネルにて。

スタッフ

監督：金春陽子
シリーズ構成：筆安一幸
キャラクターデザイン：河野敏弥・古橋聡
サブキャラクターデザイン：滝山真哲、住本悦子
料理・プロップデザイン：田村恭穂、近藤明也圭、石井しずく
美術監督・美術設定：宮本実生
色彩設計：今野成美
編集：坂本久美子
撮影監督：長谷川麻美
音響監督：明田川仁
音楽：横山克
アニメーション制作：PINE JAM
製作：国王軍第3騎士団

放送・配信情報

放送情報
放送局	放送開始日	曜日	時間	備考
TOKYO MX	2024年1月8日	月曜	24時00分～
BS11	2024年1月8日	月曜	24時00分～
AT-X	2024年1月9日	火曜	21時30分～	リピート放送あり
NBC長崎放送	2024年1月11日	木曜	24時26分～
関西テレビ	2024年1月14日	日曜	26時29分～
テレビ北海道	2024年1月16日	火曜	26時05分～

配信情報
配信サイト	配信日	曜日	時間	備考
ABEMA	2024年1月8日	月曜	24時00分～	地上波同時・見放題先行配信
ニコニコチャンネル	2024年1月11日	木曜		最新話無料配信
ニコニコ生放送	2024年1月11日	木曜

その他配信情報
2024年1月11日(木)24時00分以降順次配信
バンダイチャンネル	dアニメストア	DMM TV	FOD	Hulu
Prime Video	TELASA	J:COM STREAM	milplus	auスマートパスプレミアム
U-NEXT	アニメ放題	-

各話リスト

話数	脚本	絵コンテ	演出	作画監督
01	筆安一幸	金森陽子		片出健太/滝山真哲上原史之/湯団河野敏弥
02	村上桃子	髙橋謙仁		酒井愛里/宮澤友希夏木洋/菊池加純三橋桜子/片出健太河野俊弥
03	守護このみ	米田和弘	武井諒	近藤明也圭/加藤けえ迫江沙羅/上原史之陳玲玲/趙小川猿渡聖加
04	筆安一幸	若野哲也		河野敏弥/片出健太村木智彦/大野勉日高真由美/白幡裕二中村咲智/渡邉千尋槇原加奈/趙小川徐超/陳玲玲/姜海華いのうえりか
05	村上桃子	三保夢	幸博コマヲ	住本悦子/滝山真哲山内大輔/近藤明也圭三橋桜子/猿渡聖加趙小川/徐超陳玲玲/姜海華