宇宙から来たツタンカーメン 単語

タイムウォーカー

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宇宙から来たツタンカーメン(原題 Time Walker)とは、1982年に作られた83分の変な映画である。カラー作品。

別邦題に「宇宙からのツタンカーメン」「消えたミイラ!全裸美女に迫る古代エジプトの魔神」「タイム・ウォーカー/時空の聖櫃」もある。が、前者だと卑猥な印象である(勿論、そんなシーンはぜんぜん無い)。

概要

トム・ケネディ監督作品。掲示板での情報によると、監督作はこれだけの一発屋だったが、予告編集者としてキャリアを順調に重ね、仕舞にはハリウッドメジャーの一角を担うMGMの副社長にまで上り詰めたという人物であるらしく、2011年没。長編作品を作る才能は無かったが、短編を編集する才能には恵まれていたのであろう。小説でも、星新一や芥川龍之介みたいに短編で成功する作家いるしね。

1982年にアメリカで製作され、1984年11月18日に日曜洋画劇場で放送されたことで有名になった、ある意味伝説クラスのZ級カルト映画。日本では劇場未公開で、DVDにもなっていない(でも過去にVHSは発売された)。但し、海外だとスキモノのZ級映画マニアの為にドマイナー作品との抱き合わせ扱いでDVDが存在するという情報もある(未確認)。

当時の評には下記のようにある。

「ある人はラストのハチャメチャさに怒り、またある人はそのアホさ加減にニンマリ...。いずれにしろ一部で大評判になった作品である。ラストで笑うか怒るか、その反応によってC級映画に対するマニア度が測定される。これはそんな映画だ」

「ラストで唖然とするか、大受けするかは好みの分れるところだが、見た人が『いい』とは云わないが、口を揃えて『あれはすごい』と言うだけのインパクトを与えてくれることだけは事実だ」

と絶賛(?)され、ラストで全部台無しという映画のいい見本である。allchinemaでも『怪作』と扱われる。

太古に存在したミイラと当時『未知との遭遇』などで流行していた宇宙人との交流というSFチックな題材をミックスするという発想自体は斬新だったが、原題からかけ離れた邦題からもわかるとおり、とにかく何がしたいのか全部意味不明となる散々な出来となった。下のストーリーを読んでも意味がわからないだろう。書いていても意味不明である。

おそらく、先述の『未知との遭遇』のほか、マイケル・クライトンの名作『アンドロメダ・・・』に影響を受けてそのまま合体させた、と考えられる。

当時の日曜洋画劇場は大作の放映権を購入できている反面、こうしたニッチな珍作も抱き合わせで買わされることが多く、中には「特攻野郎Aチーム」や「ロサンゼルス」のような『当たり』を引くこともあったものの、こうしたどうしようもない作品を購入することも少なくなかった。(そして、あろうことかそれをきちんと吹き替え付きで放送してしまうという・・・)

その解説には映画のことを滅多に貶さないことで有名な淀川長治も苦慮したようで「たまにはこんな映画もいいんじゃないでしょうか?」としつつも、「みなさんは、私がいつも正面ばかり向いてお話してると思っていますね。そうじゃないんですよ。右も向くんですよ。左も向くんですよ。眼鏡も外すんですよ。みなさん、今日は珍しいものが見られて、良かったね!」と強烈な皮肉で番組を締めくくった。

また、淀川は本作の邦題そのものにも苦言を呈しており、「この映画、原題は"Time Walker"というんですけどね、それを翻訳した題名が『宇宙から来たツタンカーメン』。もう、題名を見た瞬間にラストがわかってしまいますね。何でこんな題をつけたんでしょうね?」と語り「昔は翻訳する方が映画をちゃんと見て邦題をつけられていたので、心に残る『いい邦題』が多かったのですけど、今は洋画がたくさん来るのでみなさん映画を見る暇が無く、題名とだいたいのあらすじだけを見て邦題をつけられるので、直訳したものや、原題をそのままカタカナにしたものがほとんどです。仕方がないとはいえ何か寂しいですね・・・」と途中からは作品どころか洋画全体の邦題傾向の話に脱線し、マトモに作品解説自体しようとしなかった。

ストーリー

古代遺跡で墓泥棒をしていた男がミイラ入りの棺をアメリカに持ち帰る。

これがあちこちに転売されたりするのだが、X線調査により、謎の緑のコケに覆われていることが判明。
そして、調査していた学生により、棺の中身は宇宙人ではないのか?という疑惑が持ち上がるが
大学教授の言いなりでミイラ発見の記者会見を優先。

だが、これが仇になり、棺についていたコケで手が腐り、中身のミイラも動き出してしまう。

ミイラは冒頭の男が盗んだ宝石を求めてあちこちを彷徨う。
一応、このミイラは3000年間眠り続けた時空の旅人という設定があるが
映画を見た限りだととてもそうは思えないのが非常に残念。 

ラストではいきなりミイラが宇宙人に変身。友好的に手を差し伸べた博士とどっかに消える。

そして、遺された宝石に触った学生の手が腐って終了。

果てしなく続く・・・らしい。 

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関連項目

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  • 日曜洋画劇場
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