尾上世莉架とは (オノエセリカとは) [単語記事]

尾上世莉架とは、5pb.Games(MAGES.)より発売されたゲーム、CHAOS;CHILD(カオスチャイルド)のメインヒロインである。

概要

高校2年生。宮代拓留の一つ年下の幼なじみ。明るく天真爛漫な性格であり、痛々しい言動の多い拓留をよく理解する人物である。しかし拓留とは異なり交友関係は広く、クラスや学年を超えて多くの生徒と親しげに会話する様子が作中で描写されている。

拓留とは幼少期に家が隣同士であったことから友達となり、互いに親から十分な愛情をもらえていなかった、という境遇もあり強い絆を持つに至った。その後2人は渋谷大地震に巻き込まれるが、意識を失い動けなくなった世莉架を拓留が背負い懸命に病院まで運んだ事から拓留を命の恩人であるとも言っている。なお、幼稚園児時代に拓留にファーストキスを捧げている、とのこと。(もっとも拓留は覚えていなかったが)

ゲーム本編中においては拓留が事件を追い求めている時も、また拓留自身が巻き込まれてからも常にそばに居続け、時に彼を励まし、また時に拓留から守られ、その朗らかな印象からは考え付かないほどの機転の良さや行動力で拓留を助ける。拓留自身もそんな世莉架を頼りになる相棒、と捉えておりこの2人は共に行動することが多い。

正体

　※この先、本編の重大なネタバレが含まれています

実は本当の人間ではなく、幼少期に両親からネグレクトを受けていた拓留が生み出したイマジナリー・フレンド(空想上の友達)、本来は拓留の頭の中にしか存在しない架空の存在であり、拓留以外の人間にはその存在を認識できないはずであった。しかし渋谷大地震時、自分自身の無力さと惨めさに絶望した拓留は"ある事"を願い、その願いを叶えるための存在として現実世界にリアルブートされる。

現実世界に誕生した直後、拓留の両親を殺害し、その後は300人委員会や佐久間のサポートで渋谷の1住人として街に溶け込んだ。当時拓留は不登校気味、かつネグレクトを受けていたため接触する人間が極端に少なく、当の拓留自身は元から世莉架が本当に存在する人間だと思い込んでいたため本編に至るまでこの秘密が公に露見することは無かった。

渋谷地震後の6年間は、表向き拓留の幼馴染として彼の新しい家族となった青葉寮の住人たちや新聞部の部員たちと平和な日常を過ごすが、その裏では拓留の"願い"を叶えるための機会を虎視眈々と窺っていた。そしてゲーム本編開始時の2015年9月、ついに計画を実行に移し"ニュージェネレーションの狂気の再来"と呼ばれる一連の事件を起こし、佐久間と共に多くの人間を惨殺した。即ち今回の一連の事件の黒幕であり、明るくて天真爛漫な幼馴染とは表向きの姿で、本性は冷徹にして凶悪な殺人鬼(シリアルキラー)である。

自分を生み出した拓留の願いを叶える、それのみを自身の存在意義としており最終的に拓留からは「笑っている時も怒っている時も泣いている時も、常に本心ではそのこと以外一切考えていない、生粋のサイコパス」と評されている。また、拓留を深く愛する恋人、守られるべきか弱い妹、拓留を常に助ける親友といった多角的な役割を与えられたデザインをされており、これらの存在意義や役割を自分から奪おうとする者には容赦なく牙を剥く(本編中では乃々、結衣、伊藤などがこの犠牲となったため男女の区別は無いようである)。

しかしそれらもまた真実とは些か異なり、純粋に大好きな拓留に自分だけの存在でいてほしい、他の誰かが拓留にとって自分より大切な存在になることが許せない、というごくごく普通の女の子的なヤンデレ思考も持っており(これを普通というのもあれだが)、一連の事件はどちらかというとこちらの思考を起点として引き起こされたものである、ということを来栖乃々から指摘されている。

ファンからの扱い(ネタバレ)

口癖の「おっけい」から、ファンからは「おっけいさん」の愛称で親しまれている。その派生で、色々な○○おっけいさんモードがあり、以下にその一部分を紹介する。

◆白おっけいさん

明るくて可愛らしい幼馴染としてのおっけいさん。拓留にとっての理想の女の子を具現化した存在であり、こんな幼馴染がいるのにリア充になりたい等とのたまう拓留は全く罰当たりである。表向きの仮の姿的な扱いではあるが、追いつめられた時にもこのモードになるので案外これが一番素のおっけいさんに近い姿なのかもしれない

◆黒おっけいさん

冷徹にして凶悪な殺人鬼としてのおっけいさん。拓留の願いを叶えることが全てであり、そのためには拓留自身が不幸になろうが絶望しようが「オールおっけい、宮代拓留は楽しんでくれているはずだし」という非常にエキセントリックな思考の持ち主。実際拓留が殺されてしまうルートもあるのだがそれでもほくそ笑んでいたためサイコパスとしての面が一番強く出ているモードである。

◆灰おっけいさん

黒と白と中間、あるいはどっちとも違うような形容が難しいモード。別名highおっけいさん、南沢泉理絶許モード。ヒロインの一人である南沢泉理への嫉妬を全開にした状態であり、異常にテンション高く楽しそうに泉理を虐める(そこまでストレス溜まっていたのであろうか)。THE・悪役という感じが実のよく出ており見てて面白い、必見。

◆新おっけいさん

共通ルート後、trueEDへ至る物語でのおっけいさん。その正体は君自身の目で確かめてくれ！（昔の攻略本感）