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この記事はイベント「特命調査 聚楽第」についてネタバレしています。 続きは自己責任で読んでください。 |
「俺こそが長義が打った本歌、山姥切。
聚楽第での作戦において、この本丸の実力が高く評価された結果こうして配属されたわけだが、……さて」
山姥切長義(刀剣乱舞)とは、ブラウザゲーム『刀剣乱舞』に登場する刀剣男士である。
2018年10月31日~2018年11月22日開催イベント「特命調査 聚楽第」にて実装された。
当初はフード付きマントと黒い仮面らしきもので顔を隠した「謎の人物」と紹介され、ユーザー間でその正体が様々に予想された。
最初に発表された際は、「本歌山姥切長義実装説」「山姥切国広オルタ説」「謎の人物感を出すために布を着ている説」「そもそも刀剣ではない説」などが飛び交った。
イベントでは本丸に訪れて時の政府からの通達を行い、歴史改変された聚楽第において「監査官」として審神者の部隊に同行して評定を行う。
敵300体撃破および聚楽第本丸最終ボスを撃破して、監査官から評定「優」を獲得すると、本丸帰還時に「政府から特命調査 聚楽第の調査報酬が贈られました」というメッセージが表示され、顕現の演出が入って彼が刀剣男士の山姥切長義として仲間となる。事前にキャラクター紹介がされていなかったサプライズ実装の刀剣男士。(謎の人物が刀剣男士であり仲間になるのではないかとの予想も多く、優判定をとると何かがあることも匂わされていたが)
二振り目以降は聚楽第本丸の最終ボスで稀にドロップし、入手台詞が異なる。
入手台詞が二種類あるのは太鼓鐘貞宗(刀剣乱舞)に続き二振り目。
聚楽第イベントの形式は山姥切長義を一振り入手するだけなら、これまでの刀剣乱舞のイベントと比べて圧倒的に時間も金も楽なのだが、乱舞レベル上げのために欲を出すと泥沼化する。
1周回には最短ルートで七福賽3つと抜け道の鍵で480円×3+600=2040円かかり、ドロップは完全に運。 ドロップ率はそれなりに悪くないようだが、周回数で殴りにくいので複数振り所持の難易度は高い。しかもレア2なので乱舞レベル上げの必要数も多い。
と思ったら、開始8日で早速乱舞レベル5(必要数22振り)を達成する猛者の富豪が登場。課金額は給料三ヶ月ぶんくらいということから「スピード結婚」と称された。すごんい。
その関係性から山姥切国広と対になるデザインの多い、銀髪蒼眼の美青年。
刀帳で備前長船の刀工・長義の作と明言あるが、ゲーム内では刀派なし表記となっている。長義は長船の主流派とは別系統であり、備前風に相州風を加えた相伝備前と言われる作風を作出したことからかと推測される。刀派こそないが長船派で共通する衣装の特徴と一致しており、かつ独自の要素も入っている。
肩に巻いたストールは灰色がかった白色の表地に青い裏地と四隅に装飾が施されており、長船に共通する暗色のスリーピーススーツを着ている。わざと汚した格好の山姥切国広と比べ、山姥切長義の格好は洗練されてオシャレな印象。
威圧的な態度をして撤退時には辛辣さも見せた監査官のときとは打って変わり、本丸の実力を高く評価したことで仲間入りしてからは審神者には柔らかい態度で接する。高い矜持を抱きつつ、「持てる者こそ与えなくては」とノーブレス・オブリージュの精神の持ち主で、負傷時やつつきすぎの対応から審神者には結構寛容。近侍クリックでは「減るものでなし」とにこやかで、つつきすぎも嫌がらないことからおさわり許容派の模様。
政府から配属された元監査官ということで審神者とは可もなく不可もない距離感の印象だが、審神者が長期間留守にした際には平静を取り繕っているが声に動揺が表れている拗ね方をする。
審神者の呼び方は現状では不明。就任記念日の台詞では審神者の実力を見極めているようであり、年を経るごとに評価を高めてくれ、3年目ではやっと祝いの言葉を贈り歴戦の審神者として認めてくれる。
戦場では敵に死を与える存在を自称しており、血の気の多さや粗野な口調も散見される。戦闘では荒々しく変わるのは山姥切国広と通ずるものがある。
馬当番畑当番をさせると難色を示して終わり際にはやる気のなさを露呈した声であったり、刀装失敗では最初は普段の態度を取り繕うがだんだん不機嫌になっていきしまいには飽きて放り出すなど、子供っぽい面もある。
尾張徳川家の繋がりで顔見知りの南泉一文字(刀剣乱舞)と回想が発生。
「猫殺しくん」と呼び、マウントを取る嫌味な面を見せるが、南泉からはそういう性格だから会いたくなかったとうっとおしがられ、「猫斬ったオレがこうなったみたいに化け物斬ったお前は心が化け物になった」と返される、嫌味の応酬をする腐れ縁のような仲なことが窺える。
通常の山姥切国広(刀剣乱舞)と山姥切国広極それぞれと回想と特殊手合わせが発生。
写しである山姥切国広に対しては、自分がいなかった間に「山姥切」として認識されていたことを疎み、「偽物くん」呼ばわりしている。例えるなら自分がいない間にクローンやドッペルゲンガーに居場所を取られていたようなものか。オリジナルではないことにコンプレックスを抱いている山姥切国広と同様にこちらも拗らせているようだ。
通常の山姥切国広には優勢だが、修行で自身の物語を見つめ直し審神者の刀としてアイデンティティを確立した山姥切国広極には、返された言葉に憤り、彼が去ったあとに激情を露わにして悔しがっている。この際の反応は刀剣破壊を踏まえると、かなり深刻な精神ダメージだったことが窺える。
山姥切国広に対しては回想や手合わせではかなり当たりが強いが、監査官のときには「実力を見せろ」「がっかりさせるな」と発破をかけており、実力を認めてはいると推測される。
普段はスマートな態度を取り、一部の相手には嫌味な態度で強そうに見えるが、回想や刀剣破壊からするとそれは虚勢で内心は激情家で追い詰められると脆い面が見られる。
そんな性格から嗜虐心をそそられる審神者や庇護欲をそそられる審神者が早速頻出しており、さらには監査官のときの態度にSを感じて罵られたい審神者までいるとか…。
一方で、歴史改変された聚楽第において、敵に占拠された中心地に自分の銘に関する元主・北条氏政の存在が確認されるなかで「これが正史でない以上、当人であるかどうかは瑣末なこと」と言い切り、正史を守ること関しては揺るがない冷徹さを持ち合わせている。
監査官=一振り目の山姥切長義なのかは明確ではないが、再会を匂わせる言葉の直後に仲間入りして評定が終了するため同一人物であろう。ドロップから審神者が顕現したとされる二振り目以降の入手台詞からすると、二振り目以降には監査官の記憶はない可能性もある。
「政府に不満なら反乱してもいいが無事ではすまない」という口ぶりから政府の内情を知っていると思われ、いつからなぜ政府所属となって役職に就いていたのか謎である。絢爛図録からは刀剣男士を生み出せるのは審神者の能力のみと受け取れ、彼を顕現したのは政府なのか別の審神者なのか。山姥切国広の活躍を知っていた言動から、政府にいた頃から審神者や山姥切国広の動向を伝聞で知っていたのか。などなど、謎の多い存在。
本イベントで別の世界に介入できることが判明したので、放棄された世界や別の世界線と関わりがあるのかとの憶測もある。
作者である長義は、南北朝時代の備前国長船派の刀工で、同時代の長船派の正系(長船派の祖・光忠の嫡流)である兼光一派とは別系統。「長義」は「ながよし」とも読むが、音読みして「ちょうぎ」と通称するのが一般的で、ゲームでも後者となっている。
備前長船の中でも長船四天王の一人に数えられ、また相州正宗の弟子として正宗十哲にも名を連ねている。南北朝期の備前の中でも、特に相州伝を強く表す刀工であり、そのため長義は「備前にありながら最も備前離れした刀工」とも言われる。
山姥切長義は備前長義作の刀の異名で、信州戸隠山中で山姥という化物を退治したことに由来する。
文化財としての登録名は「刀 銘:本作長義天正十八年庚寅五月三日ニ九州日向国国広銘打/天正十四年七月廿一日小田原参府之時従屋形様被下置也長尾新五郎平朝臣顕長所持」ととても長く、「本作長義…(以下58字略)」と省略されることもある。刀剣界の寿限無寿限無。
後北条家に伝来し、1586(天正15)年に長尾顕長に下賜される。
元は太刀か大太刀だったのが磨上げられ、元の茎がなくなったのに伴って製作時の銘(作者のサイン)も消えてしまったため、天正18年(1590)5月に、刀工・堀川国広が新しく銘を入れている。
銘の内容は「この長義の打った刀は、天正十四年(1586年)七月廿(二十)一日に小田原城に参府した際に北条家当主から長尾顕長へ下賜されたもので、天正十八年五月三日に九州日向国の国広がこの銘を刻んだ」という内容。~国広銘打までが差表、天正十四年~は裏に記されている。
「本作」とは「この作品は」という意味で、長義が打ったものであるという但し書のようなもの。写しに対する本歌という意味ではない。このような所有者やその由来を明らかにするために入れられた銘を切付銘という。なお、この時の北条氏は既に氏直が家督を譲り受けていたが父の氏政も統治に影響を及ぼしていたと考えられ、どちらから拝領したとするかは資料によって分かれる。
南北朝時代の備前ものに見られる、いわゆる相州伝備前の典型で、身幅が広く豪壮な姿をしている。
磨上げの時期については、顕長が拝領した時点で既に磨上無銘だったのか、国広が追刻銘だけでなく磨上も依頼されたのかなどの詳細は不明。作刀から追刻銘されるまでに200年以上開きがあり、目釘孔の数から複数回の磨上が行われている可能性もある。
この刀への銘打ちに先立って同年二月に作刀されたのが、写しである山姥切国広。
美術工芸品や日本刀において写しの元となった基準作品・実物は、和歌の本歌取りに倣って「本歌」と称される。(「本科」と書かれることもあり、山姥切国広は手紙の中で「本科」と書いている)
二振りは本歌と写しの関係にあるが、その姿はそっくりというほど似ているわけではない。現代では写しは本歌の姿をなるべく模造するのが主流だが、この二振は反りや刃長、茎の仕立てなどが異なる。
「山姥切」の逸話は本歌と写し双方にあり、本来どちらが山姥切の呼称だったのかは明かでない。
本歌は尾張徳川家の記録には「山姥切」についての記述は無く、延宝5年(1677)に本阿弥家で折紙が発行されているので「山姥切」の号があれば、折紙にその旨の記載があったものと思われるが、現在は折紙が附帯していないので不明となっている。折紙を発行する際に本阿弥家の留帳(刀剣台帳)には長義の刀について記載があったものと思われるが、それも関東大震災で消失してしまったので知るすべもない。
本歌と写しともに国の指定品である国宝・重要文化財となっているものは、この二振以外には皆無であり、双方とも優れた名刀であることを物語っている。
1681(延宝9)年6月に徳川光友が152両1分で買い、尾張徳川家に伝来。
1939(昭和14)年に重要美術品に指定。指定時の所有者は尾張徳川黎明館。
1949(昭和24)年2月18日に、旧国宝(国宝保存法に基づく)に指定。
1950(昭和29)年、文化財保護法施行により重要文化財指定。
現在も、尾張徳川家ゆかりの徳川美術館で所蔵されている。南泉一文字・鯰尾藤四郎・後藤藤四郎・物吉貞宗も同じ所蔵。
刀剣乱舞と大規模コラボ中の、京都国立博物館にて2018年9月29日(土)~11月25日開催される「京のかたな-匠のわざと雅のこころ」にて展示中であるが、公式からなかば存在が伏せらて実装され、コラボ刀剣男士でもないため、気付いていない人が多い。見に行ける人は是非足を運ぼう。
山姥切長義(刀剣乱舞)に関するニコニコ市場の商品を紹介してください。
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最終更新:2025/12/07(日) 03:00
最終更新:2025/12/07(日) 03:00
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