山鳥毛(刀剣乱舞)とは (サンチョウモウとは) [単語記事]

山鳥毛(刀剣乱舞)とは、PCブラウザゲーム及びスマホアプリゲーム『刀剣乱舞-ONLINE-』に登場する刀剣男士である。

「ああ、小鳥に呼ばれたか。
上杉家御手選三十五腰のひとつ、無銘一文字。号して山鳥毛だ。我が家の鳥たちは集まっているか？」

種類：太刀
刀派：福岡一文字

福岡一文字派の作とされている太刀。指揮能力に長け、一文字一家を長として率いる。
様々に形容される華やかな刃文の神気は、炎のごとき刻印と真紅の瞳に現れる。
上杉家に大切にされ、数百年公開されず秘密のベールに包まれていた。
（公式Twitterの紹介）

声：井上和彦　/　絵：須田彩加

概要、という呼び名が少々気恥ずかしくもある。古臭いのでな。お許しいただこう

2019年12月24日～2020年1月14日開催イベント『連隊戦』にて10万・20万御歳魂報酬で実装された。
途中報酬には5万に謙信景光、8万に南泉一文字が設けられており、山鳥毛まで到達する頃には所縁の刀剣がある程度集められる。

ポストを読み込み中です
 https://twitter.com/tkrb_ht/status/1209414368519081987

レアリティは久々となるホロ背景。これによりレア５太刀で一部隊編成も可能になった。

山鳥毛の実装に伴い、刀派に「福岡一文字」が追加。頭に福岡と付くのは、他にも吉岡一文字や片山一文字などに分派するためか。つまり他派の一文字もワンチャン…？
ちなみに、カタギじゃない雰囲気があるとはいえ修羅の国の福岡県ではなく、現在の岡山県邑久郡長船町の福岡のことなので取り違えには注意。

薄い茶髪を纏め上げ、深紅の瞳にサングラスを掛けた、アダルティな男性。
戦闘衣装では白いロングコートのスーツに黒い指ぬきグローブを着用して露出度は低いものの、服の下から覗く両腕や首筋には刃紋の神気の現れである刺青のような刻印が見え、厳つい雰囲気を放っている。この刻印は真剣必殺では赤く変わり、まさに炎のごとき様相となる。
内番衣装は黒と金が差し色の白いジャージで、前髪を下ろしている。サングラスは外してインナーシャツの襟に引っ掛けている。こちらも休日のヤーさん感に溢れている。
キャラクターの紋は、一文字と山鳥と炎を合わせたもの。

一人称は「私」。一文字一家の長として立つに相応しい貫禄と落ち着きがある。
同刀派の刀剣を「我が家の鳥たち」、審神者を「小鳥」、本丸を「巣」と呼ぶなど、鳥の名前の刀剣ゆえか独特の言葉使いをする。
強面な外見に反して審神者には紳士的で優しく、若輩者を可愛がるおじさまか親鳥のよう。魅惑の井上和彦ボイスにより乙女ゲームも斯くやな甘さを感じてときめく小鳥が多発中。
庇護対象扱いだからといって審神者を侮っているわけではなく、「一文字一家の長ではあるが、君の持ち刀でもある。一介の部下という訳さ」とこちらを立てて真摯に仕える姿勢も示している。
本人曰く恥ずかしがり屋らしく、数百年公開されず秘められていたのもそのためとか。刀剣男士という呼び名も、自身が古くさいので気恥ずかしいと言う。
中傷で苦しむ中つつきすぎると、大半の刀剣男士は嫌がるか良くて審神者の心配を汲み取るのだが、彼は逆に自分の瞳に映る炎で審神者を焼いてしまわないように気遣っており、サングラスを掛けているのもそのためなのかもしれない。
仲間に対しては上司然とした態度で、報告を取り纏めるなどして審神者を補佐してくれる。どちらが頭領かわからなくなるほど威厳がある。

戦場では指揮能力の高さを遺憾なく発揮する。
出陣では「討ち入りだ！首を並べて武威を示せ」と物々しい発破をかけ、ボス戦となれば「敵将を見つけたか。ここが正念場だ。いいな？」と呼び掛け、索敵では「状況を報告しろ。追い詰めるぞ！」と気合いを入れ、開戦では「勝つための戦、はじめるとしよう」と鼓舞するなど、常に部隊に気を配る。
戦闘においては急所を的確に狙い、会心の一撃となれば「そら……首が飛ぶぞ！」と敵を葬る。
一騎打ち台詞から戦術にも長けていることが窺える。
誉を取った際には「古臭いのでな、はしゃぎはしないさ」と年季を感じさせる。

畑仕事に任命するとボスらしく雑用は舎弟に任せている旨を溢されるが、終了時には自ら範を示すのも大事だと考えを改めており、柔軟な思考のようだ。

同刀派の南泉一文字と一緒に出陣すると回想『一文字一家の長』が発生。
南泉一文字からは「お頭」と恐れ敬われている。やっぱり組長と舎弟じゃないか
我が家の鳥…ならぬ「子猫」と呼び、萎縮する彼を優しく宥めるも我々の一挙一動が一文字一家として見られていることを忘れるなと忠告する厳しさも見せる。一文字のさらなる実装も示唆した。
手合わせでも特殊会話が発生。怠けていないかお頭チェックが入る。

同じく上杉家伝来の小豆長光と一緒に出陣すると回想『予想外の再会』が発生。
小豆長光は現代では行方も実在も不明とされているが、本丸はそんな刀剣とも再会できる貴重な場所であると溢す。

現時点で発見されている中では、同じく上杉家伝来の五虎退・謙信景光と手合わせで一緒に組ませると山鳥毛側が変化する特殊会話が発生。「同じ上杉家のよしみ」として面倒見のよさを発揮する。相手は通常台詞なので旧知なのに怖がられてしまうのはご愛嬌

来歴の力を示すとしようか。

国宝「無銘一文字（号・山鳥毛）」
鎌倉中期備前一文字の最高傑作と評価され、刃紋は一文字で最も豪華、天下第一とも言われる。

1556（弘治2）年、長尾景虎（上杉謙信）が、上州白井に出陣した際、白井城主・長尾憲景より賜る。
謙信の後を継いだ景勝にも受け継がれ、「上杉景勝自筆腰物目録」（景勝が自ら書いた上杉家の刀剣名簿）にも名があり、「上秘蔵」とされている。
以来、御家名物（享保名物帳には載らない大名家に伝わる名刀）として、米沢上杉家に伝来した。
現在では鎌倉時代の備前・福岡一文字派の作と考えられているが、長尾家の伝来では長船兼光の作と極められていた。

本ゲームでは「さんちょうもう」だが、文化財登録では「やまとりげ」。他に「山てまう」「山焼毛（さんしょうもう）」など、複数の呼び名がある。
名前の由来は刃文の美しさを賛美したものと捉え、山鳥の産毛を並べたように細かな模様であるからとも、遠山の夕べの山焼けの景色に似ているからとも言われる。なお、文化財指定解説文によると、他にも説があって定かではないという。

拵えは上杉謙信が制作させたもので、鐔のない合口拵と呼ばれるもの。この拵えも国宝指定されている。
上杉家の特徴的な拵えで、他には姫鶴一文字も該当する。

現在は個人蔵。岡山県立博物館に寄託されている。