抑え投手 単語

オサエトウシュ

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抑え投手とは、野球・ソフトボールにおいて最後を締める役割を持った投手である。

単純に抑えと呼称される事も多いが、「クローザー」「ストッパー」「守護神」との呼び方もある。

概要

通常チームが僅差で勝っているときに、試合の終盤、早くとも8回以降からが出番となる。登板するときのおおよその目安はセーブが記録されるかどうかであって、9回3点差以内でリードしている時には、まず間違いなくクローザーが起用される。

ただしセーブが付かない場面であっても、どうしても勝ちたい試合や、延長になってサヨナラが許されない時なども登板することがある。いずれにしても楽な場面で登板することは考えられず、一度打ち込まれてしまえば試合を落とすだけではなく前に投げた投手の勝ち星まで消してしまうことから、肉体以上に精神的なタフさが求められるポジションだと言える。その重要性から、全リリーフ投手の中で最も能力のある投手が務めることが多い。

1点も許されない場面では打球が前に飛べば何が起こるかわからないので、奪三振率が高くボールをバットに当てさせない投手は、打たせて取る投手よりも有利に攻めることが出来る。そのためクローザーには速く力のある直球と、キレのある大きな変化球を持つ投手が起用されやすく、奪三振率の高い投手が揃いやすい(藤川球児(阪神)やマーク・クルーン(巨人)などは、そうした典型的なタイプの抑え投手であろう)。ただし中には元ヤクルトの高津臣吾のように、直球を武器としない軟投派のクローザーも存在している。

劇場 

抑えの中にはランナーをよく出すものの、結果的にはセーブを記録してしまうタイプの投手が存在している。そういった現象のことを俗に「劇場」と呼び、たびたび「劇場」をおこす投手のことを「劇場型守護神」「○○劇場」などと揶揄することがある。劇場を巻き起こそうがチームが勝てば問題は無いとも言えるが、安定感が不安視されることから、劇場型守護神に信頼を持つことが出来ないファンも多い。

同じような言葉に「炎上」があるがこちらは劇場とは違い、完全に打ち込まれてセーブを失敗してしまうことを意味した言葉である。「炎上」は先発や中継ぎに対しても頻繁に使用されるが、「劇場」は概ね抑え投手に使われる。やはり場面が試合のクライマックスである9回だというのが大きいのだろう。

劇場型守護神として有名な選手

  • 小林雅英(オリックス・バファローズ) ※千葉ロッテマリーンズ時代。劇場の代名詞
  • 永川勝浩(広島東洋カープ)
  • マイケル中村(埼玉西武ライオンズ) ※北海道日本ハムファイターズ時代
  • 高津臣吾(新潟アルビレックスBC) ※ヤクルトスワローズ時代
  • 岸田護(オリックス・バファローズ)
  • 加藤大輔(東北楽天ゴールデンイーグルス) ※オリックス・バファローズ時代
  • 福盛和男
  • マーク・クルーン
  • ロドニー・ペドラザ
  • エディ・ギャラード

抑えの記録

セーブ

如何に勝ち試合の終盤を抑え勝利に貢献したのかを表す指標であり、野球のルールの中では条件が分かりにくいものの代表例。これをすぐに答えられるようであれば、まず間違いなく野球好きであろう。

その成立条件とは以下の通りである。

  • 勝ち投手ではない。(※セーブよりも勝ち投手が優先される)
  • 勝ちチームの最後の投手である。
  • 同点や逆転を許さず、最後までリードを保った。

以上の条件を全て満たした上で、下のいずれかを満たす必要がある。

  1. 3点差の状況で出てきて、1イニング以上登板する。

    9回3点差で1イニング抑えたときはもちろん、8回3点差で登板し、その後の攻防で点差が3点よりも上になったとしてもセーブは有効である。

  2. 2者に連続でホームランを打たれると、追いつかれるか逆転される状況で登板する。

    つまり走者がいなければ2点差以内、走者満塁であれば5点差以内が条件となる(例えば5-0で勝っている時に、9回満塁で登板しそのまま勝てばセーブが記録される。アウトカウントは関係しない)。

  3. 点差に関わり無く、3イニング以上登板する。

    5点差であろうと、20点差であろうと最終3イニング以上を投げればセーブが付く。
    中継ぎ投手にセーブが付く場合はこのパターンがほとんどである。

抑え投手の評価には通常セーブ数に重きが置かれるが、セーブ数の多い投手の方が一概に良い抑えというわけではない。セーブをあげるためにはチームが勝つことが大前提であるが、強いチームと弱いチームとではセーブ機会そのものに大きな差があり、同じセーブ成功率であってもセーブ数に差が生じてくるためである。もちろんセーブ失敗が多ければ抑え失格の烙印を押されてしまうため、セーブ数が多い投手が優れた抑えであることは間違いない。

シーズン中に最もセーブを上げた投手が最優秀救援投手のタイトルを得る。一時期セーブに救援勝利を足したセーブポイントで決めていた時期もあった。先にあげた理由から上位チームからの選出が普通である。

勝ち投手(救援)

「中継ぎ投手」の勝ち投手と同条件なので、そちらを参照してください。

主な抑え投手(※2011シーズン終了時のデータ)

現役(2011年の主力投手 ※セーブ数10以上)

国内リーグ

  • 馬原孝浩(福岡ソフトバンクホークス)
  • ブライアン・ファルケンボーグ(福岡ソフトバンクホークス)
  • 武田久(北海道日本ハムファイターズ)(最多セーブ)
  • 牧田和久(埼玉西武ライオンズ)
  • 岸田護(オリックスバファローズ)
  • ダレル・ラズナー(東北楽天ゴールデンイーグルス)
  • 薮田安彦(千葉ロッテマリーンズ)
  • 岩瀬仁紀(中日ドラゴンズ)
  • 林昌勇(東京ヤクルトスワローズ)
  • 久保裕也(読売ジャイアンツ)
  • レビ・ロメロ(読売ジャイアンツ)
  • 藤川球児(阪神タイガース)(最多セーブ)
  • デニス・サファテ(広島東洋カープ)
  • 山口俊(横浜ベイスターズ)

海外リーグ・独立リーグ

  • 上原浩治(ボルチモア・オリオールズ)
  • 高津臣吾(新潟アルビレックス・ベースボール・クラブ)

抑え投手経験者、先発・中継ぎだが抑えもする投手

  • アレックス・グラマン(埼玉西武ライオンズ) ※先発から抑えに転向したが、故障などから中継ぎに
  • 荻野忠寛(千葉ロッテマリーンズ) ※現在は故障からの復帰を目指す
  • 林昌範(北海道日本ハムファイターズ) ※現在は中継ぎ
  • 金子千尋(オリックス・バファローズ) ※先発だが、2009年終盤に抑えとして活動
  • 加藤大輔(オリックス・・バファローズ) ※現在は中継ぎ
  • 小林雅英(オリックス・バファローズ) ※千葉ロッテマリーンズ時代。現在は中継ぎ
  • 越智大祐(読売ジャイアンツ) ※2009年クルーンの代役として
  • マイケル中村(読売ジャイアンツ) ※北海道日本ハムファイターズ時代。現在は中継ぎ
  • 河原純一(中日ドラゴンズ) ※読売ジャイアンツ時代。現在は中継ぎ
  • 三瀬幸司(中日ドラゴンズ) ※福岡ソフトバンクホークス時代の一時期。現在は中継ぎ
  • 久保田智之(阪神タイガース) ※現在は中継ぎ
  • 小林宏之(阪神タイガース) ※千葉ロッテマリーンズ時代の一時期。現在は中継ぎ
  • 小野寺力(東京ヤクルトスワローズ) ※埼玉西武ライオンズ時代の一時期。現在は中継ぎ
  • 永川勝浩(広島東洋カープ) ※現在は中継ぎ
  • 豊田清(広島東洋カープ) ※西武ライオンズ時代。現在は中継ぎ
  • 寺原隼人(横浜ベイスターズ) ※本業は先発。2008年の一時期のみ抑え
  • 五十嵐亮太(ニューヨーク・メッツ) ※現在は中継ぎ
  • 高橋尚成(ニューヨーク・メッツ) ※現在は先発、だが2010シーズンは抑えも経験している

OB・その他

  • 赤堀元之
  • 牛島和彦
  • 江夏豊
  • 大塚晶則
  • 大野豊
  • 大久保勝信
  • 鹿取義隆
  • マーク・クルーン
  • 斉藤明夫
  • 佐々岡真司
  • 佐々木主浩
  • 角盈男
  • 津田恒実
  • 山本和行
  • 与田剛
  • 郭源治
  • 宣銅烈
  • エディ・ギャラード
  • ロドニー・ペドラザ

架空選手(作品名順 ※二次創作は下に置く)

  • 神童仁志(キャットルーキー)
  • 九條数真(キャットルーキー)
  • 三原心平(ストッパー)
  • 毒島大広(ストッパー毒島)
  • 子津忠之介(Mr.FULLSWING。)
  • 芹沢桜子(メイプル戦記)
  • 茂野吾郎(MAJOR)
  • 水原勇気(野球狂の詩)
  • 八雲紫(東方野球in熱スタ2007)
  • リリカ・プリズムリバー(東方野球in熱スタ2007)
  • 東風谷早苗(東方野球in熱スタ2007EX)
  • 博麗霊夢(東方野球in熱スタ2007EX)
  • 雲居一輪(東方野球in熱スタ2007SP)

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関連項目

  • 野球
  • プロ野球選手一覧
  • 投手 / 捕手 / 一塁手 / 二塁手 / 三塁手 / 遊撃手 / 左翼手 / 中堅手 / 右翼手 / 指名打者
  • 先発投手・中継ぎ投手・抑え投手
  • バッテリー・内野手・外野手
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