片仮名

片仮名とは、日本語の表記で漢字や平仮名と共に使用される音節文字の1つ。

概要

日本での漢字の普及に伴い、個人における筆記で漢字を省略して書くことがなされ、これが片仮名の元となった。11世紀には漢字の読み方を示すための文字として片仮名が用いられるようになり、また漢字片仮名交じり文もこの頃に発生している。

古くは1つの音に対して複数の片仮名の字形が存在していたが、1900年になって平仮名・片仮名の統一が当時の文部省によって行われた。明治～昭和においては、公式文書が漢字片仮名交じり文で書かれていたが、現在では片仮名は主に外来語や擬声語等の表記に用いられる。

以下に片仮名、および元となった漢字の対照表を示す （「ヰ」「ヱ」は歴史的仮名遣いでのみ使用される）。

仮名	漢字	仮名	漢字	仮名	漢字	仮名	漢字	仮名	漢字
ア	阿	イ	伊	ウ	宇	エ	江	オ	於
カ	加	キ	幾	ク	久	ケ	介	コ	己
サ	散 / 薩	シ	之	ス	須	セ	世	ソ	曽
タ	多	チ	千	ツ	川 / 州の略体	テ	天	ト	止
ナ	奈	ニ	ニ	ヌ	奴	ネ	祢	ノ	乃
ハ	八	ヒ	比	フ	不	ヘ	部	ホ	保
マ	末 / 万と末の混合	ミ	三	ム	牟	メ	女	モ	毛
ヤ	也			ユ	弓 / 由			ヨ	與
ラ	良	リ	利	ル	流	レ	礼	ロ	呂
ワ	和 / 〇	ヰ	井			ヱ	慧 / 惠の草体	ヲ	乎
ン	尓 / 撥音記号

その他、濁音、半濁音、小書きの記事として、ヴ、ペ、ヮがある。

由来の図示

参考文献

• 「世界の文字の図典」(世界の文字研究会編、吉川弘文館、1993)

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関連項目

• 平仮名
• 50音順記事数表示 - ニコニコ大百科