蒼き鋼のアルペジオとは、ヤングキングアワーズで連載中の海洋SF戦記マンガ。作者はArk Performance。
概要
あらすじ
21世紀前半、急激な温暖化により、人類は地上の版図を大きく失った――
地上には霧をまとった謎の艦隊が出現、圧倒的な力で人類を陸上へ追いやった――
(アニメPVより)
謎の艦隊を持つ勢力『霧』によって人類が陸上へと追いやられた近未来。人類が保有する数少ない『霧』の艦艇『イ401』の艦長、千早群像は仲間たちとともに『霧』の艦隊と戦う。
『霧』について
『霧』あるいは『霧の艦隊』。突如出現し、人類を海から駆逐した謎の存在。その実態は、意思を持った戦闘艦の集まりである。各艦船は旗艦によって統率され、艦隊を構成している。人類との戦闘では勝利を収めたが、戦術面では完敗に等しい状態であったことから人類に対して興味を抱いている様子。後述の『メンタルモデル』もそこから生まれた存在らしい。
また、その目的は『アドミラリティ・コード(失われた勅命)』と呼ばれる物の捜索であるらしいが、正体は不明。
艦艇について
『霧』の艦艇は第二次世界大戦期までの人類が製造した戦闘艦を模した物が多い。しかし、その船体はナノマテリアル(構造を任意に組み替えられる万能素材)で構成され、クラインフィールドと呼ばれるバリアや超重力砲をはじめとする超技術による装備を持っているなど、ほとんど原型艦とは別物と言える。大雑把に言うなら、大和と宇宙戦艦ヤマトの関係を思い浮かべて貰えれば分かりやすいだろう。これらの超兵器のために、人類の兵器で『霧』の艦を撃沈することはほぼ出来ない。
また、重巡洋艦以上の大型艦では人間型の『メンタルモデル』と呼ばれる端末を持つ艦がほとんどである。全員美少女型なのはお約束。一応の理由としてはイオナいわく、「人類が艦船関係の公的表記を残す場合、全て女性系の定冠詞を用いるから、艦船は♀じゃないのか」とのこと。
登場人物
※声優は(CV:テレビアニメ版/ドラマCD版)で表記。特記なき場合はドラマCD版
- 千早 群像(CV:興津和幸/福山潤)
- イ401の艦長。士官候補生だったがイオナと出会い、国立海洋技術学院の仲間達と共に霧の艦隊と戦っている。
- イオナ(CV:渕上舞/悠木碧)
- イ401のメンタルモデルで、銀髪ロングの小柄な少女の姿。元々は『霧』の所属だったが、突如として群像の前に現れ、人間側についた。基本的に無表情で口数もあまり多くはないが、たびたびギャグ調の表情もする。ちっちゃい量産型のような分身を数体出せて、艦内の手伝いをさせている。同型艦のイ400とイ402が霧に所属している。
- 織部 僧(CV:杉田智和)
- イ401の副長を務める、群像の幼馴染の青年。フルフェイスの怪しいマスクで顔を覆っているが、基本的に敬語を用いており、言動自体は常識的。
- 橿原 杏平(CV:白石稔)
- イ401の火器管制を務める、ゴーグルを掛けた褐色肌の青年。とても陽気で、クルーの中でもギャグシーンが多い。『ハイソニックミクちゃん』なる作中アニメのファンでもある。
- 八月一日 静
- イ401のソナー手を務める、黒髪ロングストレートのメガネっ娘。現在のクルーの中では一番新しい加入者で、過去には台湾にいたらしい。父親譲りのゲリラ戦術で特殊部隊を翻弄する活躍を見せる。
- 四月一日 いおり(CV:豊崎愛生)
- イ401の機関士を務める、明るい性格で金髪ツインテールの少女。イオナと特に仲が良いらしく、よく二人でくっついていたり、イオナ弐号ら分身と一緒に艦の整備をしている。
- 響 真瑠璃(CV:花澤香菜)
- イ401のソナー手を務めていたが現在はイ401を降り、現在は日本統制軍所属の超大型潜水艦白鯨級1番艦「白鯨」のオブザーバーを務めている。
- 千早 翔像
- 千早群像の父。2039年の「大海戦」で霧の艦艇「イ401」を拿捕。2045年の「イ401」有人航海の際、行方不明となる。
- 刑部 蒔絵
- 『霧』に対抗すべく生み出された、遺伝子操作や薬物投与によって能力を特化させられた少女。「デザインチャイルド」と呼ばれる、遺伝子操作された人工生命体の僅かな生き残りである。ハルナと出会い、彼女と「友達」になる。
- タカオ(CV:沼倉愛美/佐藤利奈)
- タカオのメンタルモデル。青い長髪で、ファッションは出てくるたびによく変わる。イ401と交戦して、人間(というか主に群像)に強い興味を抱き始める。イオナと同じくちっちゃい分身をたくさん出せる。ツンデレ重巡。ちなみに乙女プラグイン実装。なにこれ萌える。
- ヒュウガ
- ヒュウガのメンタルモデル。セミロングの茶髪に縦セーターにタイトなミニスカート+白衣とはたから見ると女医か研究者のような出で立ちをしている。第一話より前にイ401と交戦して、撃沈されている。が、その際イオナに大火力をブチ込まれたことで危ない性癖への扉を開いたらしく、イオナを「お姉様」と呼ぶ。
- ハルナ(CV: 山村響(アニメ版))
- ハルナのメンタルモデル。常にクールな表情や長い金髪ツインテール、口元まで隠れるほどオーバーサイズなコートが特徴的。これを身に着けていないと、何故かゲンナリ顔のへっぽこ状態になってしまう。ちなみに、このコートの下はブラとパンツだけの上にボンキュボンのナイスバディなので絵面的には非常にエロい。いいぞもっとやれ。
- キリシマ(CV:内山夕実(アニメ版))
- キリシマのメンタルモデル。ボブカットの少女の姿をしていて、攻撃的な性格。主にハルナと共に行動し、艦戦でも抜群のコンビネーションを披露する。横須賀港でのイ401と白鯨との戦闘でメンタルコア以外のほぼすべてを喪失し、クマのぬいぐるみとハルナから分けてもらったナノマテリアルで一応は自立行動をとれるようになった。が、その戦闘能力は特殊部隊の隊員をワンパンチでノックアウトする。その後もこの格好が気に入ったのかナノマテリアルの調達が間に合わなかったのか定かではないが、再登場した時はぬいぐるみの頭の部分が脱げるようになり着ぐるみを着ているような状態になっていた(但し身体は小さいまま)。
- マヤ
- マヤのメンタルモデル。フリフリの服装や非常に子供っぽい言動をしていて、表情も多彩。音楽が趣味であるらしく、しょっちゅう誰かに自分が弾く音楽を聞かせたがっているが評判は芳しくない様子。
- コンゴウ(CV: ゆかな/桑島法子)
- コンゴウのメンタルモデル。ぱっつんの金髪で黒いドレスを着た女性の姿。東洋方面第1巡航艦隊の旗艦として命令を下している。冷静沈着で、『霧』がメンタルモデルを得たことによる変化や利点・欠点についての理解も深い。
登場艦艇
- イ401
- 名前の通り、旧大日本帝国海軍の伊四〇〇型潜水艦『イ401』をモデルとしている。千早群像らをクルーとして認め、指揮を預けている。同型艦としてイ400、イ402が存在する。現実でのイ400型は航空機を搭載できる変態潜水艦として有名だが、今のところそのような描写はない。搭載兵器は霧の艦隊由来の侵食魚雷や超重力砲をはじめとしたオーバーテクノロジーを利用した超兵器のほか、人類が使用する通常弾頭も使用可能。また、パッシブデコイやアクティブデコイ、クラインフィールドによる強制波動装甲なども装備する。
- タカオ
- 旧大日本帝国海軍高雄型重巡洋艦『高雄』を模した艦。
- ヒュウガ
- 旧大日本帝国海軍伊勢型ニ番艦『日向』を模した艦。作中第一話以前にイ401と戦闘し撃沈されている。主砲たる超重力砲はイ401に接収され、タカオとの戦闘に投入、501(詳細不明、群像は潜航観測艇と推測)を撃沈することに成功している。
- キリシマ
- 旧大日本帝国海軍金剛型戦艦『霧島』を模した艦。海中に衝撃波を発するクローラドリルのような兵器を持つ。横須賀港におけるイ401と白鯨による共同作戦の結果撃沈されている。
- ハルナ
- 旧大日本帝国海軍金剛型戦艦『榛名』を模した艦。キリシマ同様、横須賀港におけるイ401と白鯨による共同作戦の結果撃沈されている。
- マヤ
- 旧大日本帝国海軍高雄型重巡洋艦『摩耶』を模した艦。
- コンゴウ
- 旧大日本帝国海軍金剛型戦艦『金剛』を模した艦。霧では『大戦艦級』と呼ばれるクラスであり、霧の艦隊東洋方面第1巡航艦隊旗艦を務める。
アニメ
「蒼き鋼のアルペジオ ーアルス・ノヴァー」のタイトルでサンジゲンによるアニメ化が発表されている。登場キャラクターも含め3DCGによるアニメ化だが、トゥーンレンダリングによって手書きアニメに近い画風になっている。
スタッフ
- 監督:岸誠二
- シリーズ構成:上江洲誠
- 音楽:甲田雅人
- 制作:サンジゲン
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関連項目
- 鋼鉄の咆哮
- ヤングキングアワーズ
- 漫画作品一覧
- 軍用艦艇の一覧
外部リンク