行進曲とは (コウシンキョクとは) [単語記事]

行進曲（こうしんきょく）とは、運動会や軍隊など団体が歩速をそろえ行進する間に演奏される楽曲。英語由来の「マーチ」の語も広く用いられている。

概要

特に『トルコ行進曲』はモーツァルトとベートーヴェンが作曲したので有名である。メンデルスゾーンやワーグナーが作曲した『結婚行進曲』は日本の結婚式でもおなじみである。

日本人の作曲では團伊玖磨の『祝典行進曲』、高校野球の始球式・閉会式などで流される『栄冠は君に輝く』、旧大日本帝國海軍、海上自衛隊、あるいはパチンコのBGMとして使用されていた『軍艦行進曲』（軍艦マーチとも）などがある。
運動会でも行進時に流されるが、これは学校によって多種多様である。

世界三大行進曲（あくまで日本を中心に出回った風説に基く）

次に挙げられる行進曲が「世界三大行進曲」と銘打たれて紹介されるのを目にすることがある。

軍艦行進曲(日本、作曲家：瀬戸口藤吉)⇒動画
旧友(ドイツ、作曲家：K.タイケ)⇒動画
星条旗よ永遠なれ(アメリカ合衆国、作曲家：J.P.スーザ）⇒動画

この並びにおいて一番異様なのは「軍艦行進曲」である。昭和期にパチンコに通いつめていた人間にとってはなじみのある曲なのかも知れないが、今日では世界はおろか日本ですらめったに耳にすることができない。また旧友についてはドイツの軍隊行進曲として世界にも知られており、日本でもK. J. アルフォードの「ボギー大佐」やC. A. ツィマーマンの「錨を上げて」とともに運動会等の入場曲として聞きなれてはいるが、果たしてE. W. エルガーの「威風堂々」やJ. F. ワーグナーの「双頭の鷲の旗の下に」、J. シュトラウスI世の「ラデツキー行進曲」を差し置いて「世界三大」の位置に君臨しうるものなのか、議論の余地が広過ぎるといっても過言ではない。

何をもって「世界三大」と位置づけるかは難しいが、少なくとも上記の並びは多分にバイアスのかかった選考である。