親潮(艦これ)とは (オヤシオとは) [単語記事]

「陽炎型駆逐艦四番艦、親潮です。司令、第十五駆逐隊、
どうぞよろしくご指導ください。お願いいたします！」

親潮(艦これ)とは、ブラウザゲーム「艦隊これくしょん」に登場する艦娘の一人である。

イラストレーターはコニシ。CVは本渡楓。

司令。親潮、参りました。

2016年5月3日未明より開始された春イベント「開設！基地航空隊」のドロップ艦として追加された。その後2016年秋イベント、2017年夏イベント・秋イベント、2018年冬イベントにてドロップが設定されていた。言うまでも無く通常海域や通常建造にも追加されていないため、イベントを逃せば新規には入手不可という状態が続いている、陽炎型レア艦娘の中でも最高レベルのレア度の持ち主。

陽炎型駆逐艦の4番艦である。姉妹艦の黒潮と同じ第十五駆逐隊に所属していた事もあってか、台詞には黒潮の名が多数登場する。時報で黒潮と一緒に昼食を食べるなど、仲が良い事が伺える。また、秋の季節セリフでは大鷹にまた逢いたいと呟いていたが、これは史実で鳥海や響、漣、黒潮と共に大鷹を護衛してフィリピンまで送り届けたことがあるため。なお、その大鷹は黒潮実装から1年後の2017年春イベントにて実装された。他には同じく護衛を務めた経験のある翔鶴や瑞鶴のことも話題に出ている。
ちなみに、姉にして同僚だった黒潮のことは"名前にさん付け"で呼んでいるが、陽炎と不知火は"陽炎姉さん"、"不知火姉さん"と呼んでいる。

黒潮と同じ黒髪だが、ショートの黒潮に対してストレートのセミロングにしている。また、黒潮と同じく前髪を髪ピンで押さえているが、その髪ピンが元艦のマストの形を模しているのがお洒落である。
何かと話題になる胸部装甲は、陽炎型前半組の中では割とふくよかな方に見えるが、アーケード版で初めて大きめなことが判明した黒潮の例もあるので明言はしかねる。
服装としては、コニシ陽炎型姉妹特有の制服と手袋を身に着けているのが特徴。リボンタイの色は紫。そして中破絵を見ると、なんと大胆な黒下着を身に着けているのが分かる。紫下着の萩風といい、「陽炎型は真面目なほど下着が派手になる」疑惑が浮上している。

性格としては、いたって真面目で品行方正。その容姿や性格から朝潮が成長した姿と感じる提督も少なくない（史実的には朝潮の後輩なのだが）。

普段一人称は「私」であるが、時報ボイスではついうっかり「あたし」と言ってしまい、律儀に言い直す一面も。
午前3時の時報では、提督の寝顔を見て「可愛い♪ 」との反応を見せる。お前の方がかわいいよ！

戦歴、準備万端です！

1938年3月29日に舞鶴海軍工廠で起工、1938年11月29日に進水、1940年8月20日に就役。艦名は、日本の太平洋側を北から南へ流れ、千島海流の別名を持つ海流から。就役後は「早潮」「夏潮」とともに第十五駆逐隊に所属した。そして、「黒潮」が同年11月になってから第十六駆逐隊から編入されて四隻編成となり、第二艦隊第二水雷戦隊、通称「華の二水戦」に所属となった。

1941年に太平洋戦争が開戦した後は、レガスピー攻略作戦、ダバオ攻略戦、ホロ島攻略、メナド攻略戦などに参加した。1942年2月には、僚艦の「夏潮」の沈没により第十五駆逐隊司令艦に拝命された。同年6月には、ミッドウェー海戦に第十一航空戦隊の護衛として参加した。同年7月には1隻喪失2隻大破で編成不能になっていた第十八駆逐隊より唯一稼働可能だった「陽炎」が第十五駆逐隊に編入され、その後は南太平洋海戦、第三次ソロモン海戦、ルンガ沖海戦、第四次ガダルカナル島輸送作戦などに参加した。同年11月には僚艦の「早潮」がB-17の爆撃により沈没している。

1943年1月には第十五駆逐隊司令艦を「陽炎」に継承した。その後、呉海軍工廠で整備が行われた後、トラックに進出し、再び第十五駆逐隊司令艦に拝命された。同年4月から5月にはコロンバンガラ輸送作戦に参加したが、その帰投中に触雷し航行不能になった。その後も僚艦の「陽炎」「黒潮」ともに続けざまに触雷し、「黒潮」は一撃で沈没してしまった。航行不能になった「親潮」と「陽炎」は、近くの米機動部隊から発艦した攻撃機に襲われ、なすすべもなく2隻とも沈没した。

こうして、精強を誇った第二水雷戦隊としてならした第十五駆逐隊は、あまりにもあっさりと、しかも艦隊戦との決戦で華々しくどころか、機雷によって全滅してしまったのだった。
1943年6月20日、除籍及び第十五駆逐隊解散。

戦後の海上自衛隊においては、他の"ｘ潮"シリーズの例に漏れず、"親潮"の名前も潜水艦に命名されることになる。1960年に就役した戦後初の国産潜水艦にその名が使われた。SS-511「おやしお」である（余談だが、その前に米国から日本に貸与された海自初の潜水艦にはかつての僚友である「くろしお」の名が使われた）。
初代「おやしお」が1976年に無事除籍されてから20年以上が経過した1998年、完成した新型潜水艦のネームシップに「おやしお」の名前が付けられた。SS-590おやしお型潜水艦1番艦「おやしお」の誕生である。二代目「おやしお」はそれから十年以上務めを果たした上で、2015年にジェダイ次代の潜水艦乗りを鍛えるための練習潜水艦に艦種変更され、TSS-3608「おやしお」として現在も働き続けている（こちらも余談だが、2番艦の「みちしお」も2017年から練習潜水艦に艦種変更されて働いている。また、全11隻が建造されたおやしお型潜水艦だが、その7番艦に再びかつての盟友の名である「くろしお」が使われている）。