調整ルームとは、日本の競馬において騎手が利用する施設の事である。
調整ルームはJRAと地方のNARにもあるが、本記事では主にJRAの調整ルームを主体に記述する。
JRAの全競馬場の10か所および、美浦トレセン、栗東トレセンの合計12か所にあるのだが、この施設は主に週末にあるレースの前日までに騎手が利用することになる。外部との接触禁止のため原則騎手しか入ることが出来ず、家族や馬主調教師も入ることはできない。また短期免許制度で来日する外国人騎手の通訳も入ることができない。(この間の通訳は職員が対応)。例外なのは設内で勤務している職員や、医療従事者、調理師など認められた者は施設内に入れるがむやみに接触することは禁じられている。
施設内は外部との接触禁止の観点からスマホ等の通信機器の持ち込みも禁止となっており、施設内に入る場合は応接室などで騎乗予定のレースがすべて終了するまで預ける形となる。
ただしゲーム機器などについてはダウンロード済みなどで、そのゲームにチャットなどの機能がない、Wi-Fiなどの接続が出来ない状況にしているなどを、職員が確認できれば許可もあるようである。
また施設内に入ったら翌日の早朝まで原則施設内の外に出ることは禁止となっている。これらのルールを守らなかった場合は制裁、騎乗停止の重い処分になることもある。
厳しくしている理由は公正競馬の確保のためである。
施設内の部屋は和室と洋室があり、選択することが可能である。ほかに飲食ルームやサウナや浴室、娯楽施設などもあり騎手は自由に利用できる。
飲食物については自由に持ち込むことが可能で、翌日の騎乗に支障がでなければアルコールの飲酒も可能である。
執筆している2023年時点では、施設内には騎乗日の前日の21時(土曜日に騎乗予定があれば金曜日、日曜日のみの場合は土曜日)までに入る必要がある。以前は16時や12時など早い段階で入る必要であった。
若手騎手などで厩舎に所属している騎手は競馬場の調整ルームを利用せず、各トレセンの調整ルームを利用する場合がある。これは騎手の仕事もあるものの、同時に厩舎に所属している場合は競走馬の世話も務めであるため当日の引き運動などを終えた後、JRAが用意した車などで競馬場に向かう。
なお何らかの正当な理由でその時間に入ることが出来ない場合は、電話などで遅れる旨を伝える必要がある。(天候災害などで新幹線といった移動手段が大幅に遅延となった場合など)
この移動時間や土日で騎乗する競馬場が異なるといった場合は、到着予定時刻を伝える必要がある。
これ以外の私的な理由などや連絡がない場合は制裁、場合によっては騎乗停止などが科せられる場合がある。
なお騎乗予定がある騎手は調整ルームを利用するのが原則なのだが、上記で書いた正当な理由で施設に入る時間に間に合わない場合などや、2020年の新型コロナの感染対策といったケースなどではホテルなどを利用することを許可されることもある。
ちなみに似た言葉でジョッキールームがあるがこれは競馬場内で騎手の休憩室、準備室で調整ルームとは異なる施設であったりする。
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最終更新:2025/12/16(火) 10:00
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