超魔界村

超魔界村とは、カプコンから魔界村シリーズの３作目として発売されたコンピューターゲームである。
1991年にスーパーファミコン用ソフトとして発売された。

後にPS・SS（セガサターン）・PS2・PSP・wii（バーチャルコンソール）で移植された。
またGBAでリメイク作品の「超魔界村R」が発売された。

概要

魔界村シリーズ初の家庭用オリジナルである。
前作までと同様、難易度の高いゲームに仕上がっている。ただし、ランダム性が低くなっており、敵の出現タイミングがほぼ固定であったり、レッドアリーマーをノーダメージで撃破する完全パターンが全武器において開発されているなど、難易度は魔界村シリーズ内では最も低い(それでも並のアクションゲームと比べると十分に高難度)。

二段ジャンプができるようになったが、前作の大魔界村で可能だった武器の上下撃ちはできなくなっている。なお二段ジャンプ中に武器を撃つと赤く点滅し、威力が通常の1.5倍になる（1回の二段ジャンプにつき1発まで）

パワーアップの要素が強化されており、鎧は鉄→青銅→黄金の三段階に拡張。
青銅の鎧を着た時点で武器がパワーアップを果たし、さらに黄金の鎧を着ると魔法解禁＆盾が装備できるようになる。ただし武器によってはパワーアップを果たした結果使いにくくなる場合もある。

盾については黄金の鎧を着た時点で月の盾(赤い盾)が、さらにその状態で鎧アイテムを引くと太陽の盾(青い盾)が出現する。盾はいずれも体当たりに対しては無力（1発で裸パンツに）なるが、月の盾で敵弾を1発、太陽の盾は3発防ぐ事が可能である。また、太陽＞月＞盾なしの順に魔法ゲージの上昇するスピードが速くなる。

今作はコンティニュー回数に制限があり、ゲーム開始時は5回しかコンティニューができない。これが尽きるとタイトル画面に戻されてしまう。道中の＄袋を集めることでコンティニュー回数を増やすことができるので、見かけたらできるだけ回収しておこう。難易度で1コンティニューに必要な＄袋の数は変わる(ノーマルは12個)。　

主な登場キャラクター

基本的なことは魔界村の記事に書かれているので参照してください。

アーサー

プリンセスを救い出すため、三度魔界へ挑む騎士。プリンセスに対する忠誠心はすさまじく、「魔界をもう一周してこい」という過酷な命令にも粛然と従う。

プリンセス

さらわれたお姫様。今回の2周目宣告係。なぜかエンディングでスリーサイズが公開される。バスト88・ウエスト58・ヒップ90。

魔帝サマエル

今回のラスボス。図体がでかいだけの能なし。アーサーに弱点(顔)を攻撃するための足場を自ら提供するというとんでもない失態をやらかし、魔界村史上最弱のラスボスとして名を残すハメになった。(足場は後述する武器「プリンセスの腕輪」に宿る女神の助けによるものといった見方もあるようだが…)

レッドアリーマーエース

魔界村ではおなじみの魔物で、今回もかなりの強敵である。某所ではありまさんと呼ばれているらしい。レッドアリーマー一族の中でも特に凶暴なものにエースの称号を与えて送り込まれた。過去のアリーマーに比べて速度が速い。

ステージ構成

今作は全8ステージ構成。STAGE8がサマエル戦となるため、1周目はSTAGE7で終了となる。2周目以降に宝箱からプリンセスの腕輪が登場するようになるが、2週目STAGE7クリア時点で腕輪を装備していない場合、STAGE6まで戻されてしまう。スコアラーはわざとループを繰り返すことでスコアを稼ぐとか。
各STAGEの制限時間は5分。前後半に分かれている場合は前半5分、後半ボス含め5分となる。

• STAGE 1　呪われた墓場 / 暗黒の密林
  シリーズお馴染みの墓場からスタート。進むと地形が隆起したり陥没したりするので、地形の変化に惑わされないように進んでいく。前半ラストは高波に襲われるが、石柱の上に乗っていればやり過ごせる。後半は膨らんで破裂するローズバットと地形変化で襲ってくるトロッコをかわしながら進んでいく。
  ボスは魔界軍突撃部隊指揮官コッカトリス。伸びてくる首と口から吐き出す卵に注意。何気に口から産卵し、しかも直後に卵から幼生が孵る。
• STAGE 2　幽霊船 / 狂気の海
  まだ序盤だが早くも難易度が急上昇する。前半の幽霊船はもたもたしていると無限に出てくるゴーストの群れに襲われてしまう。ルートを確認し一気に駆け抜けよう。後半は荒れ狂う海をいかだに乗って進む強制スクロール面。何度かいかだを乗り換える場面があるがジャンプのタイミングを間違えると乗り損ねてアウトになる。
  ボスは魔界海底軍将軍ストーム・チェザリス。貝のミサイルを撃ってくるのが主な攻撃手段。2周目や高難易度だとこのミサイルが避けきれない形で襲ってくることも。
• STAGE 3 溶鉱炉 / 溶鉱の塔
  前半は溶鉱炉内の通路を降りていく。武器は床を貫通しないので、攻撃できるポジションを常に意識して行動しないと向こうから一方的に攻撃されてしまう。途中狭い足場を渡り歩く場面があり、そこを抜けた前半最後にはレッドアリーマーエースが待ち受けるが、強引にチェックポイントに逃げ込んでスルーすることも可能。後半は複数の塔の外壁部を渡っていく。
  ボスは魔界第一軍総司令デスクローラー。SFCの回転機能と拡大縮小機能をフルに活用した敵で、顔部分にしかダメージが通らない。時々石を吐いてきて攻撃してくるが。倒して鍵を取るタイミングを誤ると倒した後に攻撃を食らってアウトなんという悲惨な目に遭うことも。
• STAGE 4 魔物の腹
  ステージ全体が巨大な魔物の体内になっている。前半は一定地点に進む度に地形全体にダメージ判定が発生し、特定の足場に乗り込まない限り進めなくなる。後半は動く狭い足場で敵と罠をしのぎながら進む強制スクロール面。ボス部屋に繋がる扉が少々わかりにくいので、飛び込むのを忘れるとそのまま地形が無くなって転落してしまう。
  ボスは魔物心臓部の守護者ヒュードラ。三つ首の竜で、たまに弾を吐きながら攻撃してくる。たまに分裂して体当たりもしてくるので注意。
• STAGE 5 永久凍土の森 / 雪原地帯
  雪と氷に覆われた樹木と雪原を駆け抜ける。後半ステージにふさわしく罠などのギミックが豊富。前半最後にはまたもやレッドアリーマーエースが待ち構えているが、STAGE3同様ここも強引にスルー可能。後半の一部天井は大魔界村のSTAGE4のように当たり判定がある。また何度か雪崩が発生するが梯子につかまるか高台に避難してやり過ごすことができる。
  ボスは魔帝城の門番ベール・アロケン。接敵すると下半身が崩れ上半身だけで襲ってくる。両手の爪を投げて来たりアーサーを凍らせるなどの攻撃を繰り返してくる。距離を取って叩くのが基本。端に逃げすぎて追い詰められないよう気を付けよう。
• STAGE 6 魔帝の城
  ここからSTAGEに前後半の概念がなくなり、スタートからボス撃破まで5分以内にクリアしなければならない。敵の数は少ないがどれも強敵。ここでは3体のレッドアリーマーエースが待ち受ける。これまではスルー出来たが、ここは構成上倒して進まないといけない。途中でコッカトリスの首だけが現れるが、首を突き出しての突進しかしてこないので距離を取れば問題ない。
  ボスは初代村長魔界村のラスボスである大魔王アスタロト。一定距離まで伸びる自機狙いの炎とこれまた自機狙いのレーザーを1本撃ってくるの繰り返し。しかし弱点が上の頭であるため、攻撃を食らわないタイミングを見計らって攻撃を撃ち込まないといけない。
• STAGE7 妖魔回廊
  全体的に狭い縦長の通路を登っていく。最初は所々に設置されているコッカトリスの首を倒しながら登るが度々出てくるプチデビルが地味に面倒。少し開けた場所に出るとまたもやレッドアリーマーエースがいるが、STAGE6を抜けられたのならそこまで脅威ではないはず。その後行き止まりで両壁にいるコッカトリスの首を相手にする。ここの首はスピードの遅い弾も撃ってくるので誘導を誤って追い込まれないように。ここを抜けるとゴースト地帯だが相手をするだけ無駄なのでさっさと通過しよう。
  ボスはSTAGE6のボスアスタロトと、魔界軍参謀本部元帥の超魔王ネビロスの連戦となる。アスタロトは攻撃方法が同じなので対策は一緒。ネビロスも基本的には攻撃は似ている。炎は出す方向が一定で、地形に当たるまで伸びる。レーザーは前方に極太のものを撃ってくるがしゃがめば回避できる。
  このSTAGE最大の敵は時間。ボスの連戦を含め5分で突破しなければならず、更に2週目だと武器がプリンセスの腕輪でないと次に進めないため、更に難易度が上昇。目安としてボスまで黄金の鎧で進んだうえ3分は残っていないと厳しい。黄金の鎧状態だと腕輪でアスタロトの炎を消すことができるため、攻撃のチャンスが増やせる。
• STAGE 8 魔帝サマエルの部屋
  ここではシリーズ同様ボス戦のみ。前作のルシファーと異なりアーサーを踏み潰すことはしないので、基本的にサマエルのどちらかの足の前で待機。足場が出てからレーザーを出すタイミングが3種類あるが、遅いタイミング以外は攻撃のチャンス。足場に飛び移りサマエルの顔に武器を当てていこう。遅いタイミングのときに無理して足場に乗ると攻撃を食らいやすい。無理せず次のタイミングを待とう。時間は十分にあるため、焦らずじっくり攻略して問題ない。

武器

今作の武器は全て投げて（あるいは発射して）使用する。

ヤリ/炎のヤリ

2連射が可能（ゲーム画面上に存在させることが出来る武器の数が2つまで、という意味）で、威力もそこそこあるため、くせが無くて使いやすい。しかし炎のヤリにパワーアップすると威力こそ増すが連射不能になるのでやや使いづらくなってしまう。
固有魔法は頭上→左右に高威力の雷を放電する「サンダー（雷）の魔法」。

短剣/光の短剣

3連射が可能な唯一の武器。判定が小さく一直線にしか飛ばないが、そんなことが全く気にならないほどの使い勝手の良さを誇る。そしてパワーアップすると威力微増＆貫通能力が付与されるため、最強の武器と化す。
固有魔法は火竜が画面端を沿うように飛び回る「ファイアードラゴン（火竜）の魔法」。

ボウガン/追撃のボウガン

斜め上に2本の矢を同時発射する。2発同時発射+2連射で一気に4発の弾を撃てるが単発の破壊力は最低。パワーアップすると連射は出来なくなるが矢が3本に増え、さらに敵を追尾するようになる。しかし、たまに敵を捕らえ損ねた矢がしばらく画面上に残ってしまい、次の矢が発射できなくなるといった困った面も。

固有魔法は隠された宝箱を出現させる「シーク（探索）の魔法」。敵を攻撃できない代わりに魔法発動後の無敵時間が長いので、それを使って敵の攻撃をやりすごすのが主な利用法となる。画面に残ってしまった矢が消える効果もあり。

たいまつ/火柱のたいまつ

前方に放物線を描いて飛び、床に落ちると火柱を上げる。2連射可能で一発の破壊力はかなりのものだが、飛距離が短すぎて使いづらい。パワーアップすると更に破壊力が増すが、ヒットエフェクトが長くなって連射が効きづらくなる。
固有魔法は３つの玉がしばらく周囲を回転する「シールド（盾）の魔法」。敵の弾、体当たりを防ぐだけでなく、直接これを敵にぶつけて攻撃することもできる攻防一体の魔法。

カマ/真空のカマ

通常の軌道は直線だが、しゃがんだ状態で撃つと床をはうように進ませることが出来る武器。連射不能のくせに破壊力も凡庸なので当然ながらいらない子。パワーアップすると攻撃力が上がるが、ヒットエフェクトが長くなりしかもその間は次弾が撃てないためかえって使いづらくなってしまう（2ヒットしているように見えるがそんなことはない）。
固有魔法は２つの竜巻が周囲をなぎ払う「トルネード（竜巻）の魔法」。威力、攻撃範囲とも激強で、武器のしょぼさを相殺してなお余りある最強の魔法。

オノ/両断のオノ

投げると大きくらせんを描くように飛んでいく。カマと同様に連射不能で破壊力は普通、しかもその動作ゆえに3面前半といった狭い場所で使いづらい。パワーアップすると動きは控えめになるが、下手に貫通力がついたおかげで余計に連射性能が低下するという罠。しかも発射直後は大きく上に飛ぶため天井の低い場所では激突して消えてしまい一切攻撃できないという事態も。
固有魔法は拡散するビームを放つ「ライトニング（雷光）の魔法」。左右直線に飛ばないのでやや当てづらいものの攻撃範囲自体は広いので使えないわけではないが、オノのパワーアップ（という名の弱体化）とトレードオフなのが痛い。せめてカマの魔法と同程度の力があれば…。

クロスソード/光輪のクロスソード

十字を切るように飛んでから手元に戻るという特殊な動きをする武器。2連射。アーサーの真上を攻撃できる唯一の武器、なのだがいかんせん横方向の攻撃範囲が狭すぎて使いづらい、玄人好みの武器（≒いらない子）である。パワーアップすると破壊力の上昇と共に貫通力が備わる。
固有魔法は頭上に爆発を起こす「ニュークリア（爆発）の魔法」。全画面の敵に攻撃できる破格の攻撃範囲の広さだが、他の魔法と違って連続ヒットせずダメージ判定が一回だけのため威力が武器単発並と雀の涙。完全に名前負けの魔法である。

プリンセスの腕輪

波動拳のような魔力を打ち出す武器。威力が射程依存（発射直後の威力はすさまじいが、その後急速に減衰する）、射程は着ている鎧（黄金＞青銅＞鉄＞裸）に依存するという特徴を持つ。前作大魔界村のサイコキャノンと違い連射ができないので無双はできなくなっている。
入手条件は2周目に黄金の鎧を装備した状態で武器の入った宝箱を開けること。条件を満たすと妖精が登場する演出が5秒程流れた後に出現する。
固有魔法はないが、黄金の鎧を着た状態では一部の敵弾を打ち消す能力が備わる。
魔界村伝統の「ラスボスと戦うために必要な武器」であり、2周目終盤でこれを持っていないとラスボスに会えず戻されてしまう。しかし「通常プレイ時においてラスボスに会うための条件となっている」だけで、ステージセレクトを使用していきなりラスボスと戦った場合は他の武器でも倒せる。

超魔界村R

SFCのオリジナルを忠実に再現したオリジナルモードと、各ステージのクリア後に次に向かうステージを選択することが出来るアレンジモードがある。携帯機での発売のため、シリーズ初の中間セーブ機能が搭載された。再開時はセーブしたステージの最初から鎧と武器を持ち越した状態でスタートする。

アレンジモードでは従来の8つのステージに加え、新規の4つのステージとオリジナルの2〜6ステージを難しめに調整した5つのステージが用意されている。新規ステージは過去シリーズをモチーフにしており、ボスも過去シリーズからの登場がいる。中には今作のために新たに作られたボスもいる。

アレンジモードのステージ選択には条件があり、クリア時の鎧の状態で選択できるステージが制限される。鉄orパンツの場合はオリジナルステージのみ、青銅で新規ステージを選択できるようになり、高難度ステージに行くためには黄金でクリアする必要がある。全て高難度ステージでクリアするとエンディングが変化する。

シリーズをやりこんでいないと青銅以上で各ステージを突破するのは厳しいので、アレンジモードのステージ分岐はシリーズファン向けの追加要素と言える。

アレンジモードには2周目の概念がないため、最初から腕輪を入手することができる。

ニコニコ動画における扱い

魔界村シリーズはゲームセンターCXで扱われ、有野氏が大変苦労したゲームだった
せいか、たびたび実況プレイの題材として扱われている（超魔界村実況対決なと）。
ナイフプレイが一般的であるが、RTAに興じた猛者も存在する。

関連動画

関連商品

関連項目

• カプコン
• 魔界村
• 大魔界村
• ゆっくり村
• 超魔界村実況対決
• Level5（ステージ05）