
電撃戦隊チェンジマンとは1985年から1986年までテレビ朝日系列にて放送された
スーパー戦隊シリーズ第9作目である。(全55話)
あらすじ
地球守備隊の日本支部では連日、隊員に対し過酷な訓練が課されていた。
この訓練が「電撃戦隊」を選抜する目的である事を知る者はいなかった・・・・。
その最中、数々の惑星を滅ぼしてきた「大星団ゴズマ」の地球侵略が開始された。
圧倒的な戦力を誇るゴズマに対し窮地に陥る地球守備隊の隊員達。
突如、5人の隊員・・・剣飛竜、疾風翔、大空勇馬、渚さやか、翼麻衣は
地球から発された光に包まれ強化服を身に纏っていた。
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突然の出来事に戸惑う5人であったが、
強力な戦闘力を手に入れた事で攻め込んで来たゴズマを撃退する事に成功する。
こうして・・・・守護獣の力を持つ5人は『電撃戦隊チェンジマン』としてゴズマの地球侵略に立ち向かうのであった!
![電撃戦隊、チェンジマン!]()
概要
本作で挙げられる特徴としては、前作「超電子バイオマン」は高い年齢層向けの作品で有ったが故、
ちびっ子からの支持は高いとは言い切れなかった。
その反省点を生かし、前作バイオマンで展開されたハードなストーリーを維持しつつ
様々な新要素を加える事により、対象年齢を引き下げた路線が展開された。
その結果、ちびっ子のみならず女性ファンを始めとしたファン層の拡大に成功した。
敵組織「大星団ゴズマ」の様々な事情を持つ構成員達と、チェンジマンとの間で展開されていく群像劇も見所の一つ。
放送回数としては「秘密戦隊ゴレンジャー」に次いで55話と多い。
これは当初は51話で完結する予定であったが、メタルヒーローシリーズ『時空戦士スピルバン』と
次回作『超新星フラッシュマン』の放映開始時期の都合による物である。
本作における新要素
- 女性戦士として初めて「白」のカラーの戦士が登場。
- 変身後の名前は色名ではなく、モチーフである伝説獣の名前が採られている。
- メカニックにおいては5人が持つ個人武器が合体して完成する必殺武器が登場。
- この必殺武器の路線は以降の戦隊にも引き続き登場する様になった。
登場人物
電撃戦隊チェンジマン
| チェンジドラゴン/剣飛竜(つるぎ ひりゅう) |
演:浜田治希(現:浜田治貴)
スーツアクター:新堀和男 |
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元・航空部隊将校。24歳。射撃とバイクの腕に定評があるチェンジマンのリーダー。
明朗快活な性格。熱血な一面も持ち合わせており、一直線に突き進む暴走気味な時も。
高校生の頃は野球部であり、「ドラゴンボール」と称した消える魔球を投げていた。
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| チェンジグリフォン/疾風翔(はやてしょう) |
演:河合 宏(現:和興)
スーツアクター:的場耕二 |
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元・レンジャー部隊将校。23歳。二枚目ぶりに定評があるチェンジマンのサブリーダー格。
守備隊に入隊した動機というのが「女の子にモテたい」為である。
常に櫛を持ち歩いており、おしゃれに余念が無い。
戦いにおいては、やる時はしっかり決める男である。
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| チェンジペガサス/大空勇馬(おおぞら ゆうま) |
演:和泉史郎
スーツアクター:喜多川務 |
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元・陸上部隊将校。20歳。メカニックと爆発物の取り扱いに定評がある。
チェンジマンのメンバーではムードメーカー。体格は小さいが、怪力の持ち主。
除隊後は豚カツ屋を開店する予定があるらしい。欠点は音痴である事。
勇馬を演じた和泉史郎は後年、「恐竜戦隊ジュウレンジャー」で
6人目の追加戦士・ドラゴンレンジャー/ブライ役を演じている。
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| チェンジマーメイド/渚さやか(なぎさ さやか) |
演:西本ひろ子
スーツアクター:赤田昌人 |
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元・作戦部隊将校。20歳。頭の回転の速さとパンチラに定評がある。
ゴズマに捕まって人質にされてしまう事が多かったり、
低い石段から転んだだけで気絶すると言ったドジっ子な一面も。
麻衣とは女性メンバー同士と言う事で仲が良く、戦闘においては抜群のコンビネーションを魅せる。
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| チェンジフェニックス/翼麻衣(つばさまい) |
演:大石麻衣
スーツアクター:蜂須賀祐一、竹田道弘 |
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元・諜報部隊将校。20歳。ドラゴンに次いでバイクのテクニックに定評がある。男勝りな行動派である。
これまで恋愛経験が無く、初恋の模様は中盤エピソードでやっとの事で見せている。
戦隊ヒロイン恒例の7変化エピソード(44話)を担当したのは彼女である。
短所は幽霊が苦手な事と絵が下手な点。
さやかと行動を共にする事も多く、戦闘においてもマーメイドとの合体技を披露している。
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協力者
- 伊吹長官(演:藤巻潤)
- 地球守備隊、チェンジマンの指揮官。訓練や任務の際は厳しい一面を見せるが
任務外では優しい性格を見せる。終盤エピソードで正体が明らかに・・・。
大星団ゴズマ
本作の悪の組織。宇宙の数々の星を滅ぼしてきた異星人の混成軍団。
滅ぼした惑星の生き残りを自軍として取り込み、戦力を拡大して来た。
ちなみに地球に侵略して来たのは、あくまでも一部隊に過ぎず・・・実際の戦力は、より多数であると推測される。
幹部の中にゴズマに抵抗した者もいるが、その強力な戦力の前に屈し忠誠を誓っている。
母艦ゴズマードを拠点としており、宇宙獣士や戦闘機を地球に送り込んで来る。
余談であるが、歴代のスーパー戦隊シリーズの悪役で最強であると名を挙げるファンも多い。
- 星王バズー(演:桑原一人 声:加藤精三)
- ゴズマを率いる支配者。外見は首と胴体のみの姿であり、
その圧倒的な姿に恐れを成さない者は居ないと言う・・・。
宇宙空間に立体映像を映し出す事で姿を現し、幹部に指令を下す。
正体は惑星形巨大生命体・ゴズマスター。
- ギルーク司令官(演:山本昌平)
- ゴズマの地球方面軍の司令官。ギラス星出身。武器は二刀流。
ゴズマに抵抗した戦士であったが、敗北しゴズマの一員になっている。
幾度も作戦に失敗した為に「宇宙の墓場」へ追放された。
劇中でゴーストギルーク、スーパーギルーク・・・と二回パワーアップしている。
終盤では宇宙獣士ギラスとなりチェンジマンを圧倒した。
- 副官ブーバ(演:岡本美登)
- 元・宇宙海賊であるゴズマの副官。
武器はブルバドス。当初は大鎌状の武器であったがチェンジドラゴンに折られ
後に太刀状の武器に換えている。終盤ではチェンジドラゴンと壮絶な一騎打ちを演じた。
その様子は後年の「百獣戦隊ガオレンジャーVSスーパー戦隊」において名シーンとして登場している。
彼のデザインが後にハリウッド映画『プレデター』に取り入られている。
- 副官シーマ(演:藤枝かな 声:飯田道郎)
- 元・アマンガ星の王女であった副官。
基本的に男の声であるが、作戦において変身したり、
元のアマンガ星人の姿に戻った際に女性の声(声はシーマ本人を演じている藤枝かな)に戻る。
終盤ストーリーにて、ゴズマのやり方に疑問を抱く様になる。
- 女王アハメス(演:黒田福美)
- 第17話から登場した元・アマゾ星の女王。
彼女もかつてはギルークと共にゴズマに抗った女戦士である。
宇宙怪鳥ジャンゲランと3匹の宇宙獣士を従えている。
ギルークが追放された後は後任で司令官の座に就いた。
- 航海士ゲーター(声:増岡弘)
- ナビ星出身である、母艦ゴズマードの航海士。
故郷のナビ星に妊娠中の妻ゾーリーと息子ワラジーを残し単身赴任中の身である。
妻子にゴズマを抜ける様に説得されたが中々脱走出来ずにいたが、
妻が娘クックを産んだのを機にゴズマからの脱走を決意した。
因みに、名前の元ネタは航海士(ナビ”ゲーター”)+下駄をかけたダブルネーミング。
家族も例外でなく履物関連の名である。※妻ゾーリ→草履、息子ワラジー→草鞋、娘クック→靴。
- ギョダーイ(声:渡部猛)
- ギョダーイ星の生物。言葉を話す事は出来ないが、言葉を理解できる程度の知能を有している。
口から放つ光線によりパワーバズーカで爆発四散した宇宙獣士を蘇生・巨大化させる能力をもつ。
宇宙獣士を巨大化させた後は相当の体力を消耗するらしく、母艦ゴズマードでよく眠っている姿を確認出来る。
あくまでも宇宙獣士を巨大化させる為に利用されているのみであり、悪意は無い。
終盤でチェンジマンに救い出され、5人の窮地を救う活躍を見せた。
チェンジマンの装備・メカニック
| 共通装備・必殺武器 |
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チェンジブレス
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チェンジマンが変身の際に用いる専用ブレス。
「レッツチェンジ!チェンジマン!」
と叫ぶ事でチェンジマンに変身する。※個人の場合は”チェンジ○○”
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チェンジソード
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チェンジマンの共通装備。光線銃と剣・・・と2通りに変形する機能を有している。
グリップ部分は変形し、小型の盾に変形する。
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オートチェンジャー
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チェンジマン5人の専用バイク。5人にバイクが配備されたのはシリーズ初。
本編未使用の装備として小型ミサイルが搭載されている。
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パワーバズーカ
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5人の個人武器であるバズーカ
- ドラゴンズーカ
- グリフォンズーカ
- ペガサスズーカ
- マーメイドズーカ
- フェニックスズーカー
・・・・を合体させる事により完成する必殺武器。
- ドラゴンが弾丸を「セット!」のかけ声で装填し
- マーメイドが標準を定め「マーク!」の一声の後
- ドラゴンの「ファイア!」の掛け声と共に弾丸を発射し、宇宙獣士を粉砕する。
36話からは守護獣のパワーを込めた弾丸を装填する事でより一層強化された。
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| 巨大戦力(母艦・ロボ) |
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シャトルベース
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ジェットチェンジャー1、ヘリチェンジャー2、ランドチェンジャー3を格納している巨大母艦。
武装はレーザーとミサイル。惑星間航行機能も有している。
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ジェントチェンジャー1
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チェンジドラゴンが搭乗する巨大戦闘機。武装はレーザー砲。
チェンジロボの頭部、胴体、大腿部に変形。
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ヘリチェンジャー2
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チェンジグリフォン、チェンジマーメイドが搭乗する巨大ヘリコプター。
武装はミサイル、バルカン砲。戦隊初のヘリコプターがモチーフとなったメカでもある。
チェンジロボの胸部分と腕部に変形。
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ランドチェンジャー3
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チェンジペガサス、チェンジフェニックスが搭乗する巨大戦車。
武装はミサイル。ドリルも備えている。
一部映像では巨大宇宙獣士よりも遥かに小さく、チェンジロボの大きさと
矛盾するシーンがあるが・・・こまけぇことは(ry
チェンジロボの脚部に変形。
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チェンジロボ
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ジェットチェンジャー1、ヘリチェンジャー2、ランドチェンジャー3が
合体する事で完成する巨大ロボ。合体コードは「合体!アースコンバージョン!」。
武装は普段はチェンジシールドに収納されている電撃剣、
肩部のチェンジバルカン、腹部のチェンジロボミサイル。
必殺技「電撃剣・スーパーサンダーボルト」で巨大宇宙獣士に止めを刺す。
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主な楽曲
- OP曲:『電撃戦隊チェンジマン』 作詞:さがらよしあき / 作曲:大野克夫 / 編曲:矢野立美 / 歌:KAGE
- ED曲::『NEVER STOPチェンジマン』 作詞:さがらよしあき / 作曲:大野克夫 / 編曲:矢野立美 / 歌:KAGE
OP、ED曲は京都大学・アニメ研究会が1997年に製作した
自主制作作品『怨念戦隊ルサンチマン』で替え歌として使用されている。
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関連項目
- 特撮
- 特撮作品一覧
- スーパー戦隊シリーズ
- 超電子バイオマン(前作)
- 超新星フラッシュマン(次回作)