「マイク音量大丈夫?チェック、1、2……よし。はじめまして。私、霧島です。」
霧島(きりしま)とは、大日本帝国海軍金剛型高速戦艦4番艦「霧島」をモデルとした艦娘。CVは東山奈央。
モデルとなったのは金剛型戦艦4番艦・純国産戦艦の「霧島」である。
艦名は宮崎県と鹿児島県の県境に存在する霧島山からとられた。
1912年、英国ヴィッカース社で建造された「金剛」の設計図を基に、三菱合資会社三菱造船所で起工される。
海軍工廠ではない民間の造船所で建艦されるのは「霧島」と「榛名」(1日遅れで神戸川崎造船所で起工された)が初めてであり、2隻は競い合うように建造され、同日に就役した。
その後、二度の魔改造改装を経て速力約30ノットの高速戦艦として生まれ変わる。
太平洋戦争開戦時には姉妹艦の比叡と共に第3戦隊第2小隊を編成しする。空母機動部隊に随伴できる高速性とともに艦齢が高い=喪失しても惜しくないと判断されて真珠湾攻撃やミッドウェー海戦など、序盤の重要な海戦に参加する。
1942年11月15日の第三次ソロモン海戦第一夜戦では、探照灯を点けた「比叡」に攻撃が集中したため「霧島」は無傷で済み、主砲で敵旗艦「サンフランシスコ」の艦橋ほか上部構造物を爆砕する。さらに「比叡」の副砲や「長良」「夕立」らの射撃も集中した同艦は大破炎上し、キャラハン少将以下司令部幕僚や艦の幹部のほとんどが戦死した。しかし、「霧島」の主砲弾が貫徹力のない三式弾であり、その他の砲弾も主要部を外れていたため、「サンフランシスコ」は辛うじて逃げ延びた。続いて「霧島」の主砲弾は駆逐艦「ラフェイ」にも襲いかかり上部構造物を粉砕、同艦はその後駆逐艦の魚雷で撃沈される。
2日後の第二夜戦では重巡洋艦「高雄」・「愛宕」と共に米戦艦「サウスダコタ」「ワシントン」と砲撃戦を行い、「サウスダコタ」を射撃不能・戦線離脱に追い込むも、「ワシントン」のレーダー射撃を受け艦橋大破・大炎上を起こし、操舵室も破壊されたために人力で操舵を行いながら戦線を離脱。消火に成功したものの機関科員のほとんどを失うなど甚大な被害を受け、岩淵三次艦長の判断により総員退艦・自沈処理が命じられる。
霧島と運命を共にした戦没者数は212名であった。1993年の海底調査により、サボ島沖水深900mの深さに転覆している「霧島」の艦体が発見されている。
この海戦は太平洋戦争で戦艦同士の砲撃戦が行われた数少ない海戦であり、更には日本の戦艦が水上打撃戦でかなりの戦果を挙げた、唯一ともいえる海戦である。また、「霧島」は、戦艦の攻撃で沈んだ最後の日本戦艦でもある。
(「扶桑」「山城」も戦艦同士の砲戦は行っているが戦果に乏しく、最終的な致命傷は駆逐艦などの魚雷攻撃である)
余談ではあるが、現在海上自衛隊が保有しているイージスシステム搭載護衛艦「こんごう」型の2番艦は同じ造船所(三菱重工業長崎造船所)で建造され、「きりしま」と命名されてその名前を受け継いでいる。
なお、第二夜戦で「霧島」が「サウスダコタ」に与えた戦果に対しては、米海軍が海戦後にまとめたダメージレポートと研究家ロバート・ラングレン氏が再度調査してまとめた研究結果(Summary and Bibliography内P160)で被害状況が違う等米国でも見解が分かれており、詳細は不明である。
金剛型四姉妹はアンテナを模したカチューシャ、神官服と巫女服を合わせたような上衣にフリル付のミニスカートという姿が共通している。違いはスカートの色で、霧島のそれは黒にも見えるダークグレーである。
黒髪・ショートヘア・眼鏡という三種の属性をもち、末っ子ながらしっかり者の性格、立ち絵も眼鏡をクイッと直す仕草をしていることから、受ける印象はいわゆる「委員長」である。「武闘派」な史実から一転、頭脳派キャラになったのは海自イージス艦「きりしま」に名前が受け継がれたからか。鳥海もメガネキャラだしね。
また、戦艦の例に漏れずバストは豊満である。後、中破時のはだけっぷりが姉妹の中で一番すごい。
年長組でありながらもはじける長女金剛、お姉さまLoveの次女比叡に対し、三女榛名とともにブレーキ役として苦労している様子が公式web漫画で描かれている。ばあああああああにんぐぅ!らああああああああぶ!
ちなみに絵心があるらしく、金剛の似顔絵を描いて褒められている。それを見た姉ラブな妹も挑戦するが・・・お察し下さい(汗)
九一式徹甲弾が装備できず、未改造状態では3スロットで攻撃力は若干低めな金剛型ではあるが、それはあくまで「戦艦としては」であり、重巡より一枚上の火力・装甲と高めの回避を持ち、コストも他の戦艦より安めでどんな艦隊に入れても活躍してくれるだろう。初心者提督の心強い味方でもある。
あ、霧島さんのことをメガネとか言ったやつ、工廠裏な。
「司令のサポートは、いつだってキッチリと霧島が致しますので!」
2014年3月28日のアップデートで金剛・比叡に続いて改二が実装された。改造レベルは75。金剛や比叡とイメージは共通で、艤装も姉達と同様に身体の周囲を護る船体パーツとお揃いのカチューシャに換装されている。
注目されるのはその火力で、近代化改修を完了すると素の状態で「104」となる。これは姉妹(金剛・比叡改二は98)の中でもトップなのは勿論、長門・陸奥(ともに99)をも凌ぎ大和・武蔵に次ぐ艦娘全体で第3位という驚異の数値である。また、改造するとソロモンでの夜戦で用いた探照灯を所持している。対して対空・装甲は改から微増(+3)に留まり、バランス型の金剛、耐久型の比叡、火力型の霧島と個性が分かれている。
改二により放置・時報ボイスも追加される。ちなみにかなり強い近眼らしく、眼鏡が無いと殆ど見えない様子。
・・・更に、マイクチェック関連のセリフがかなりあり、「霧島=マイクチェック」ネタは強固になったと思われる・・・
公式web漫画の設定と本人の自称によれば上記の通り頭脳派でお姉さん系キャラなのだが、史実の「霧島」は敵戦艦の至近距離にカチコミをかけ、数十発命中させて戦闘不能に追いやるという武闘派であったという記録が掘り起こされてしまった。
そんな事情から、頭脳派なのは表向きの顔であり、その実凶暴な獣が中に隠れている・・・などと言うイメージが想像され、「眼鏡を壊されるとブチ切れる」「殴り込みシーンを見られて誤解+謎の畏敬の念を持たれる」などと言ったキャラ設定が作られた。
挙句の果てに特攻の拓の1コマから「マイクチェックの時間だコラァ!(オラァ!)」というコラが作られたりする始末で、一部では「霧島ネキ」「インテリヤ○ザ」という通称がついてしまっている。
このネタはアンソロジー本でもネタにされており、ここ最近ではインテリヤ●ザとまではいかないまでも、『霧島=隠れ武闘派キャラ』というのが提督の間で定説化しつつある模様。
二次創作世界では理想と現実の違いに日々苦労しているようだ。
※「霧島ネキ」でない「霧島」が好きな提督には受け入れられない事もあるネタなのでTPOを弁えるように!
余談だが、宇宙戦艦ヤマト2199の沖田十三艦長の有名なセリフ「バカめ、と言ってやれ」がパロディとして採用されてしまっていた場合、霧島のヤクザイメージはより強固なものとなってしまっていただろう・・・。
前述の事情により、ネタ作品も非常に豊富。
冬の夜長に焼酎で一杯やりながら、霧島さんとその姉妹の歴史を学んでみるのもいいかもしれない。
(但し飲み過ぎや未成年の飲酒は加賀さんに怒られます)
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最終更新:2025/12/16(火) 06:00
最終更新:2025/12/16(火) 06:00
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