BF(ブラックフェザー)とは、遊戯王OCGに登場したモンスターのカテゴリーの1つである。
アニメではクロウ・ホーガンとロバート・ピアスンがこのカテゴリーのモンスターを使用する。
概要
「BF」モンスターの殆どが闇属性・鳥獣族で統一されている。
例外は光属性の「BF-極光のアウロラ」と、戦士族の「BF T-漆黒のホーク・ジョー」の2体のみである。
個々が優秀な能力を持ち専用サポートも強力で、更に高い展開力もあるという強力なカード群でありながら、主流のデッキにメタを張れるカードを自然に投入できることから、当時のOCGではトップレベルのデッキとされていた。
そのあまりの強さは、漫画版「遊☆戯☆王GX」の作者から「誰が使っても勝てるデッキ」とまで言われるほどであった。実際に2009年の世界大会はBFデッキが制しているので、その発言もあながち間違いではない。
その後、猛威を振るっていたカードたちが軒並み制限カードに指定されたことや、環境の変化により第一線からは退くこととなるが、それでもファンデッキの中では上位クラスの実力を誇る。
現在では、それまで制限カードに指定されていたものの多くが制限解除・緩和を受けている。
なお、アニメでBFデッキを使用するクロウが度々相手の使用する強カードを批難する発言が見られるが、BFの強さから大抵は「お前が言うな」というツッコミを入れられてしまう。ただし、初期のBFがあまりにも強すぎた為、後のBF関連カードはモンスターからサポートまでほとんど自重し過ぎな性能になっている(追加で新カードを買わなくてもデッキが強いままというメリットでもあるが)。それら後期BFに対しても「チート」「強すぎ」などと言うと「知ったか乙」「強くねーよ」と突っ込まれる事になるので注意しよう。
そういった経緯もあり暫く大人しくしていたBFだが、遊戯王OCGが第9期を迎えたことで新たな動きを見せ始めている。
優秀と言われていた漫画版『遊戯王5D's』のBFカードがその強さを維持(あるいは強化を受けて)OCG化されたことに始まり、アニメ『遊戯王ARC-V』でまさかの再出演を果たしたクロウが使用する「A BF(アサルトブラック・フェザー)」の登場など、着実にその力を高めている。
BFモンスターとサポートカード
ここではBFとそのサポートカードの中でも特に優秀なカードを記載する。
モンスター
- BF-疾風のゲイル
☆3のチューナーで1ターンに1度永続的に相手モンスターの攻守を半減させる強力な効果を持つ(重ねがけも可能)。現在は準制限カード。
このカードの攻撃力は1300なので単独で上級モンスターの基準を超える攻撃力2600まで対処可能と
強力な使い切りのアタッカーとしても使えるため、他のデッキに派遣されることも多い。
また永続的に下がるため魔力カウンターで攻撃力が上がる魔導戦士ブレイカーなどは自身の効果で
攻撃力を上げることすら不可能になるという厄介な裁定が下っている。
更にフィールドに他のBFがいれば自身を特殊召喚することも出来るため、大量展開や速攻シンクロも可能である。
その強さから当時制限カードに指定されてしまった。BFのインチキ効果の筆頭。
- BF-黒槍のブラスト
ゲイル同様の特殊召喚能力と貫通能力を持つ、後述のシロッコの効果で強化された貫通攻撃は非常に強力。
- BF-蒼炎のシュラ
相手モンスターを破壊した時、デッキから攻撃力1500以下のBFを特殊召喚する能力を持つ。
特殊召喚されたモンスターは効果が無効になるものの、追撃を行え、チューナーを呼べばシンクロも容易に行える。
- BF-月影のカルート
手札からこのカードを捨てることでBF一体の攻撃力を1400上げる効果を持つ。
非常に対処が困難なダメージ計算時に発動でき、ゲイルなども絡めればほぼ全てのモンスターを戦闘破壊できる。
後述の黒い旋風での容易なサーチと戦闘で効果を発揮するモンスターの多いのも利点である。
- しかし、同じような効果を持つオネストと共に制限カードに指定されてしまった。
- だが2012年9月1日の制限改定で準制限に復帰し、2013年3月1日には制限解除された。
- BF-極北のブリザード
☆2のチューナーでこのカード自体は特殊召喚出来ないが、
召喚時に☆4以下のBFを墓地から特殊召喚する能力を持つ。
☆3~4のモンスターを蘇生すればこのカード1枚からBF-アームズ・ウィング、氷結界の龍 ブリューナク、
大地の騎士ガイアナイト、A・O・J カタストル等の強力なシンクロモンスターを呼ぶ事が出来る。
- BF-大旆のヴァーユ
☆1のチューナーだが、効果を無効化されない限り、正規のシンクロを行えないデメリットを持つ。
その真価は墓地で発揮され、墓地に存在するこのカードと他のBF1体を除外することで
除外したモンスターと同レベルのBFシンクロモンスターをエクストラデッキから特殊召喚することができる。
この効果で特殊召喚したモンスターは効果が無効になり、正規のシンクロ召喚ではないため、
蘇生することも出来ないが、手札を消費せずに高攻撃力のモンスターを呼び出せるため非常に強力。
因みにこのカードは効果を無効化されれば通常のシンクロ召喚を行えるが遊星が使用しているクイック・シンクロンや
救世龍セイヴァー・ドラゴンは効果を無効化しても召喚できるモンスターの制限は残るため一歩抜きん出ている。
またシンクロ召喚では無い為作中でクロウが大苦戦していた不協和音を無視して召喚をする事ができる。
- BF-暁のシロッコ
相手の場にモンスターが存在し、自分の場にモンスターがいない場合、リリースなしで召喚できる上級モンスター。
上級としては攻撃力はやや低いものの、下級として扱うことが出来るため、上級特有の事故要因になりづらく、
BFの攻撃力を1体に集約する効果は大量展開を得意とするBFでは容易に行え、
個々の攻撃力では対応できないモンスターも処理することが出来る。
とはいえ、BFとしてはそれほど強力なモンスターではなく、サイバー・ドラゴン等の方が使い易い。最大の利点は、レベル5のBFと言う事で上記の大旆のヴァーユと組み合わせられる事である。
- BF-精鋭のゼピュロス
デュエル中に1度だけ、自分フィールド上の表側表示カードを1枚手札に戻すことで墓地から特殊召喚できる。
ただし、この効果で特殊召喚した場合400ポイントのダメージを受ける。
戻すカードの種類は問わず、特殊召喚後のデメリットも存在しないため非常に汎用性の高い効果を持つ。
単体での汎用性はゲイルをも凌ぎ、BF以外の様々なデッキでも採用される。
ジャンク・シンクロンで蘇生したD.D.クロウを手札に戻しつつブラック・ローズ・ドラゴンで全体除去、使い終わって無意味に残り続けているリビングデッドの呼び声を再利用する、など手軽にコンボに繋げれるのが最大の強み。
- BF-アーマード・ウィング
「BF」と名のついたチューナーを必要とする☆7のシンクロモンスター。
全モンスターでも最硬クラスの壁。先に記事があるので詳しくはそちらを参照。
- BF-アームズ・ウィング
「BF」と名のついたチューナーを必要とする☆6のシンクロモンスター。
守備モンスターへの攻撃力強化とそれを活かせる貫通能力を持つ。しかし、ゴヨウ・ガーディアン(現在は禁止)や氷結界の龍 ブリューナク(制限)の方が強いため、通常のシンクロ召喚ではそちらが優先され陰が薄い(現役当時はBFー権力のゴヨウ、などと言われていた)。
このカードの最大の役目は、前述の大旆のヴァーユ+レベル5のBFで特殊召喚される事であろう。効果は無効になるものの、墓地のカードだけで攻撃力2300が出てくるのは強力。ヴァーユ+このカードでアーマード・ウィングにつなげる事も可能。
- BF-煌星のグラム
素体に「BF」を必要としない☆5のシンクロモンスター。
召喚時、手札からレベル4以下の「BF」の名のついたモンスター1体を特殊召喚能力できる効果を持つ。但し、対象はチューナー以外でなおかつ効果は無効されてしまい、このカードの攻撃力も2200といささか扱いづらいか。
- BF-白夜のグラディウス
Vジャンプ定期購読者限定で配られた唯一のチューナー以外レベル3特殊召喚効果持ち。
ただし、ゲイルなどと比べるとBFと名の付いたモンスターが1体の時限定、というか少々ネックか。戦闘破壊耐性もあり、コチ→グラディウスで即座に7シンクロできるあたり、デッキに入れる価値はあるかもしれない。
- BF-極夜のダマスカス
最強Vジャンプフェスタにて配布されたレベル3手札誘発効果モンスター
手札から捨てる事で攻撃力を500アップできる。カルートと違いダメステ以外でも発動できるので、旋風のサーチ範囲を広げるなどの使い方も可能。2枚目のカルートと若干期待されていたが、カルートが準制限に緩和されたため、立場が大分あやうい。
サポート魔法・罠
- 黒い旋風
BFの召喚に成功した時、そのBFの攻撃力より低いBFを手札に加えることが出来る永続魔法。
召喚しても、手札が減らないばかりか、ゲイル・ブラストをサーチすれば大量展開も可能。
攻撃力が高く、リリースなしで召喚できるシロッコとの相性は最高。
しかも、複数枚張っても効果は重複し、何らかの永続効果で攻撃力を上げれば同名カードのサーチも可能。
その強さから制限カードにされてしまった。BFインチキ効果の筆頭のもう1枚。
- デルタ・クロウ-アンチ・リバース
BFが存在する時に発動できる罠で、相手のセットされた魔法・罠を全て破壊できる効果。
さらにBFが3体居る時には手札から発動できるため、上手く使えば相手の魔法・罠を奇襲により壊滅させられる。
なお、ブラックフェザー・ドラゴンはBFと名のつくモンスターとは扱われないので注意。
その他、相性のいいカード
- ダーク・アームド・ドラゴン
墓地操作が可能なので容易に特殊召喚が可能。フィニッシャー候補。
- ダーク・グレファー
手札に来ると腐るヴァーユを容易に墓地に送れる。
- D.D.クロウ
属性・種族が同じなのでサポートが受けやすい強力なメタカード。クロウも所有している。
- 闇の誘惑
闇属性でほぼ統一されてるので発動は容易。制限入りの強力な手札交換カード。
- ダーク・バースト
ゲイルやカルート、ブリザードを使いまわせる。
- 一族の結束
種族が統一されているので容易に投入できる。高い攻撃力がさらに増す。
- ゴッドバードアタック
鳥獣族用の強力なカード。BFは鳥獣族に統一されているので問題なく使える。
- 王宮の弾圧
特殊召喚を妨害する強力な制限カード。BFはこのカードの影響を受けづらい特殊召喚が可能。
- 御前試合&群雄割拠
属性・種族が統一されているこのデッキは構築を変えずに運用できる。サイド向け。
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DPジャック編より、先にクロウ編発売だと!? やることがきたねぇぜ!

BFカードが多数再録されたブースターSP。このパックだけでそこそこ戦えるBFが組める親切仕様。
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関連項目
- 遊戯王OCG
- 遊戯王5D's
- クロウ・ホーガン
- チート
- BF-疾風のゲイル
- BF-熱風のギブリ
- BF-アーマード・ウィング
あんまり関連していない項目
- ブラックフェザー・ドラゴン
- 玄翼竜 ブラック・フェザー