Ⅿ113とは、アメリカ合衆国が開発・運用している装甲兵員輸送車(APC)である。
概要
1959年に制式化された後、3度の改修を経て2010年代に入っても現役で運用される一方、複数の派生型が西側諸国に輸出+ライセンス生産された他、東側諸国でも鹵獲や冷戦終結後の中古品輸出という形で運用されている。
構造
外観は前方を傾斜させた以外はほぼ長方形上であり、車内レイアウトはガソリンエンジン→操縦室(操縦士+車長)→兵員室(11人乗り)となり固定武装は車長用キューポラに装着されたM2重機関銃1挺のみと簡素である。
また、車体はアルミ合金が使用され10t台と軽量化に貢献する一方、被弾時の火災に弱いというデメリットもついて回ることになった。
しかしシンプルな車体構造と兵員室は改良のし易さと試作を含む各種プラットフォームにうってつけというメリットを生み出すことに繋がった。
派生型
装甲兵員輸送車型(歩兵戦闘車型含)
アメリカ
- Ⅿ113A1、A2、A3
本車の改良は制式採用から間もなく始まった。まず1963年には引火しやすいガソリンエンジンからディーゼルエンジンに換装したA1が制式化され、1979年にエンジンの冷却機構とサスペンション機構を改良したA2、そして1987年には増加装甲(オプション)、エンジンへのターボ追加、装甲を兼務する外部燃料タンクを追加したA3が制式化され、今日に至る。
- AIFV(YPR765)
1960年代に歩兵戦闘車として試作されたが諸事情により米軍には制式採用されず、輸出用として成功を収めた型。
基本としては25㎜機関砲を備えた一人用砲塔を上部に装備し後ろから見る台形状の兵員室の両サイドに2箇所、乗降用ドアの1箇所の銃眼を設置、更に装甲はアルミ合金+ポリウレタンフォームの複合装甲を採用している。
なお、韓国のk200と台湾のCM21は本型をベースに開発された。
諸外国
- TLAV
カナダでの改良型。増加装甲に加え、車体が50㎝延長された。
- M113 Nagman
イスラエル仕様。戦訓を経るたびに増加装甲とラックが増やされている。
- M113A1G
ドイツでのA1改良型。エンジンや履帯がドイツ製に換装されている。
- M113A2 Mk I DK
デンマークが独自に改造・運用した歩兵戦闘車型。AIFVとは別型の25㎜機関砲塔を装備。
自走砲(ミサイル発射機含)
アメリカ
- M125、M106、M1064
自走迫撃砲型。左から81mm、107mm、120mmを搭載。車体からおろしての射撃も可。
- M901
TOW対戦車ミサイル発射機を搭載した戦車駆逐車。
- M474、M667
自走式戦術弾道ミサイル発射機。M474がMGM‐31パーシング、M667がMGM‐52ランス用。
- M163
航空自衛隊が採用しているVADS(牽引式バルカン砲)を車載した自走対空砲。
- M730
サイドワインダーをベースにしたチャパラル地対空ミサイルを搭載した自走ミサイル発射機。
諸外国
- M113FSV、MRV
オーストラリアで使用されている軽戦車型。共にイギリス製の装甲車から移植した7.6cm砲塔を装備。
- M113ADTS
カナダのみが制式採用した対空+対戦車ミサイル8連装自走発射機。
- M113Tamuz
イスラエル製対戦車ミサイル『スパイク』6連装発射機を装備したNagamの派生型。
- SIDAM 25
イタリア軍が採用した4連装式で25mm機関砲を備えた自走対空砲。
- M113A2 Ultra Mechanised Igla
シンガポールで開発された6連装地対空ミサイル発射機。搭載しているのはロシア製近距離対空ミサイル『イグラ』。
その他
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関連項目
- アメリカ合衆国/米国面
- 軍用車両の一覧
- APC/IFV/自走砲/自走式対空砲