TITANIC(1997年の映画) 単語


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タイタニック

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ー運命の恋。ー

ー誰もそれを裂くことはできないー。

TITANIC』(邦題『タイタニック』)は1997年に公開されたアメリカの映画作品。監督はジェームズ・キャメロン。主演はレオナルド・ディカプリオとケイト・ウィンスレット。配給は20世紀フォックス。

概要

実在した客船タイタニック、及びその沈没事故を題材とした映画作品の一つにして、最大のヒット作。恐らく後世の人々の大多数が本作をきっかけに船と事故の存在を知ったに違いない。

本作は封切りされるや否や世界中から絶賛され、1998年の米アカデミー賞では作品賞を初めとする11部門を受賞し、興行収入では1993年に公開された『ジュラシック・パーク」の9億ドルを遥かに凌ぐ22億ドルを稼ぎ世界一位となるなど、歴史的な快挙を次々と達成、映画界に多大な功績を残した。その後興行収入世界第一位は、2009年の同監督作の『Avatar』にその座を譲ったが、公開から20年以上経った今尚世界的な名作として語り継がれている。また主題歌である『My Heart Will Go On(=私の心は生き続ける)』も世界的ヒットとなり、本作を象徴する名曲となった。

前半は主人公二人による恋愛劇を中心に乗員乗客一人一人の人間ドラマを、後半では沈みゆく船に翻弄される人々のパニック劇を緻密に描く。こうした登場人物一人一人の心情を事細かに描写したストーリー性からシナリオ面の評価は高い。

また撮影に当たっては、演者全員に講師を呼んだ上で当時の立ち振る舞いを徹底的に指導した他、タイタニック号に関しては当時最高法のVFX技術を用いるだけでなく原寸大のタイタニックのセットをいくつも製作するなど、熱の入れ具合は相当なものである。因みに冒頭に登場した沈没船となったタイタニック号は本物である。当然ながらその製作費はバカにならず(当初の見積もりはおよそ8000万ドル程であったが、後に1億2千万ドルにまで増額した)、企画段階時配給会社の20世紀フォックスが通すのを渋った裏事情もある。

ちなみにラブストーリーという本作の作風は、アクション系が主な監督としては異質と思われがちだが、男女の運命的な出逢いと交流、心境の変化、過酷な運命に立ち向かう姿勢などといったシナリオは出世作である『ターミネーター』を彷彿とさせることから、その過去作を焼き直しているという見方もある[1]

ストーリー

1996年の大西洋上、トレジャーハンターのブロック・ロベット一向はタイタニックと共に失われたとされる伝説の秘宝・「碧洋のハート」の探索に明け暮れていた。ある日の調査で一等客室の金庫を発見し、それを引き上げたのち調査船の上でそれをこじ開けるも、中から出てきたのは泥まみれの古ぼけた数枚の紙切れだけだった。落胆する一向であったがその紙切れの汚れを取り除いたところ、それは彼らが探し求めている「碧洋のハート」を身に付けた女性のヌードデッサンであった。

早速一同はこの絵を世界に向けて発信すると、この報道を観ていた一人の老婆がこれに驚愕し、直様ロベットの調査チームに連絡を入れる。老婆の名はローズ・ドーソン・カルバート(Mrs.カルバート)。現在100歳越えのタイタニックの生存者の一人にして肖像画のモデルその人であった。

後日ローズは孫娘を連れてロベットの探査船を訪れる。彼女は発見された若き頃の自身の肖像画を見ると、当時の思い出を思い返す。

そしてローズは映像で映し出されたタイタニックを横目に、あの頃自身が船の中で起こった知られざる愛の物語を語り出す。

ータイタニックは"夢の船"と呼ばれていた…本当に…夢の船だったー

登場人物

ネタバレ注意 この項目は、ネタバレ成分を多く含んでいます。
スクロールボックス内は自己責任で読む/読まないの判断をしてください。
ローズ・デウィット・ブケイター/Mrs.カルバート…演:ケイト・ウィンスレット(若年期)、グロリア・スチュアート(老年期)
本作の主人公の一人。イギリスの名門家・ブケイター家の一人娘。
実家が当主であった亡き父の多額の借金によって破産の危機に直面したことから、母であるルースに命じられアメリカ出身の若き資産家であるキャルドン・ホックリーとの望まぬ婚約を命じられ鬱屈した日々を過ごしていた。
キャルのアメリカ帰国に付き添うべくタイタニックに一等客として乗船するが、出港初日の夜に船尾から投身自殺を図ろうとしたところ、三等客のしがない青年、ジャック・ドーソンと出逢い、彼に説得され思い留まる。そしてジャックと交流を深めるうちに彼の生き様に魅了され、次第に惹かれ合っていく。

タイタニック沈没時は、ジャックの犠牲あって辛くも生還。その後、救助船であるカルパチアの船上にて船員に生存者確認のために名前を尋ねられ、それに対して「ローズ・ドーソン」と名乗った。それは、それまで他人にいいように扱われてきたの自身と訣別する意思表示であった。

そして現代、ロベットと孫娘たちに自身の壮絶な過去を語り終えると、夜になり実は密かに保有していた碧洋のハートを握りしめて船尾に向けて歩き出す。そして柵に一段上り海に身を乗り出すと、碧洋のハートをタイタニックが沈む海に向けて投げ落とした。

そして自室にてかつての自身の写真を横に眠りにつくローズ。その意識は深海に眠るタイタニックへ向かっていた。そしてかつての船員、乗客たちに出迎えられ大階段へ入ると、そこで待っていたジャックと念願の再会を果たし、熱いハグとキスを交わした。

ジャック・ドーソン…演:レオナルド・ディカプリオ
本作のもう一人の主人公。画家志望の独り身の青年。
サウサンプトン港のパブのポーカーに勝利した景品としてタイタニックの乗船チケットを手にし、三等客としてタイタニックに乗船する。
その日の夜、船尾にて身を投げようとしたローズと出会し、彼女を説得して思い留まらせる。そしてローズとの交流を通して、自身の生き様に魅了された彼女と惹かれ合っていく。

タイタニック沈没の夜、キャルの策略で宝石泥棒に仕立て上げられ船内の最下部に手錠でパイプと繋がれ危機に陥るも、彼を信頼したローズの粋な行動によって何とか脱出する。

しかしローズ(ローズはキャルによって一度はジャックと引き離されボートに乗らされるも、結局彼と一緒になることを選び無理矢理ボートから降りた)と共に救命ボートに乗ることはできず、海に投げ出され洋上にてドアの上に乗ったローズと手を握り合いながら凍死。死の間際、「君はここで死ぬんじゃない」とローズに言い残し、それによって生きる決断をした彼女によって海に沈められた。

そして事故から80余年、タイタニックが沈む洋上に戻ってきたローズと念願の再会を果たした。

キャルドン・ホックリー…演:ビリー・ゼイン
ローズの婚約相手。アメリカの鋼鉄王の一人息子で資産家。愛称は「キャル」。
金に物を言わせる傲岸不遜な性格で、ローズを愛する一方、彼女の心情には全く考慮していない。
アメリカへ帰国すべく一等客としてローズと共にタイタニックに乗船するも、船内にてローズが命を助けたジャックと惹かれ合っていくことに苛立ちを募らせていく。

タイタニック沈没時、ジャックを宝石泥棒に仕立て上げ自身はそれを摘発した貢献者となることでローズの気を戻そうとするも、当の彼女は完全に彼に見切りをつけジャックを信じ切っていたことから失敗に終わる。

その後、親とはぐれていた子供を自分の子供で身寄りが自分しかいないと船員に法螺を吹き助命を乞うことで救命ボートの席を確保したことで事故からは生還するが、カルパチアではローズを見つけることはできず結局その後二度と彼女と会うことはなかった。

そして1929年、世界恐慌で自身の財産を全て失ったことから拳銃で自殺した。

多くの犠牲者を出した凄惨な事故の生存者であるにも関わらず、最期は自ら命を絶つという皮肉極まりない末路であった。

関連項目

  • ジェームズ・キャメロン
  • レオナルド・ディカプリオ
  • ケイト・ウィンスレット
  • RMSタイタニック

脚注

  1. *えっ!?「タイタニック」と「ターミネーター」が同じ映画!? - ひたすら映画を観まくるブログ

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