V作戦とは、アニメ『機動戦士ガンダム』に登場する大規模反攻計画の作戦名である。詳細な設定は媒体を跨いで付け足されたものであり、アニメには出てこないので注意されたし。
一年戦争以前よりジオンは水面下で「モビルスーツ」という名の人型戦闘マシンの開発を進めていた。
モビルスーツ誕生の背景にはトレノフ・Y・ミノフスキー博士と彼の提唱した「ミノフスキー物理学」が深く関わってくる。ミノフスキー粒子とその応用論であるミノフスキー物理学はこれまでの素粒子物理学にピリオドを打ち、戦術の幅に大きく変革をもたらしたとされている。 →詳しくは「ミノフスキー粒子」を参照。
ジオンはモビルスーツの開発を進めていた。連邦はその情報を入手し、対抗策として61式を改良したRTX-44を開発するのだが、それもあくまでジオンが進めていたからという理由で、対応にしてもあまり積極的とは言えなかった。
ただジオンに比べて後れを取っていたMS開発は遠くない未来に転機を迎える事となる。ジオンからミノフスキー博士が連邦へ亡命したのである。ミノフスキー博士がもたらした技術は当時の連邦軍の開発誌に大きな影響を与えた。
MSを実戦に初めて投入したのはジオン軍であり、かの「ルウム戦役」において投入、初投入で切り札として連邦の艦隊を相手取り、連邦上層部の前評判を覆すかの如く多大な戦果を挙げた。
ここでルウム戦役でモビルスーツを有するジオンに敗戦を喫し、捕虜となったヨハン・エイブラハム・レビル将軍についても触れておかねばならないだろう。
彼は直でモビルスーツの脅威を目の当たりにし、後のエース部隊「黒い三連星」によって捕虜となるが、捕虜となっていた時期にジオン国の現状を知り、南極条約調印式において連絡特殊部隊の協力を経て脱走。後にレビルは「ジオンに兵なし」とジオンに対してあくまで戦争継続・強硬姿勢を取り、大鑑巨砲主義・旧態依然の連邦上層部にモビルスーツ開発を強く訴えた。
かくして、これまで小規模な基礎研究段階に留まっていたモビルスーツの開発は、レビル将軍の説得によって大規模なものへ引き上げるに至った。
簡単に纏めると
このMS開発プロジェクト「RX計画」は後に発動する「V作戦」に統合される形となった。V作戦開始日「U.C.0079年4月1日」のことである。
かくして連邦における人型戦闘ツール「モビルスーツ」開発が本格的に始動したのであった。
V作戦においてまずRX計画で開発にとりかかったMSの完成とその量産、次いで運用母艦を開発している。
連邦モビルスーツ全体の運用方法として、当時研究中であったジオンのザクとは異なる支援用モビルスーツ、白兵戦仕様にコンセプトが決定づけられた。こうして生まれたのが白兵戦用のガンダムと支援用のガンキャノンである。
専用母艦については宇宙空母のペガサス級巡洋艦をモビルスーツ搭載艦に変更し、ペガサス級強襲揚陸艦「ホワイトベース」が開発されている。
試作機の完成後、量産機の開発が行われた。我らがやられ役RGM-79である。しかし劣勢に陥った戦況はGMの完成を待ってくれなかった。GMの開発が遅れたため、RX-78の選考から漏れた規格落ちパーツで陸戦型ガンダムが多数作られ、重力下のジオン軍迎撃戦で運用されていた。
RX-78の量産型GMだが、そのハイスペックはコスト高騰を招く。結局GMはRX-78からスペックを落とした簡易量産機という形に落ち着き、ジムのパーツを流用して同一生産ラインでジム・キャノン等のバリエーション機が製造されている。当然ながらこれは苦肉の策であり、完全な量産機の開発はGM開発後も続けられていた(RX-81「ジーライン」)。
歴史背景や開発史を追うならばゲーム『ギレンの野望』なんかが詳しい。
書籍にしても様々な物が編纂されているが、記事ではあえて分厚い万越えの設定資料を紹介したい。皆川ゆか氏の資料は一部踏み込んでないとはいえ公式設定に限定すればかなり詳しく記されている為、ガンダムの世界を知りたいならばオススメの品。しかし値は張る上に一次ソースではない。
なおガンダムは後付け設定祭りである 時期の関係で未収録の公式機体・設定も当然存在する。
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最終更新:2025/12/23(火) 05:00
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