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ケイオスドラゴンとは、ウェブコンテンツ「レッドドラゴン」を元にした、メディアミックス作品である。
概要
星海社のウェブサイトで2012年から連載された上述の作品、レッドドラゴン
を母体としている。
レッドドラゴンは「TRPGリプレイ風創作物」という見慣れないジャンルのコンテンツであった。元グループSNEの三田誠をフィクションマスター（TRPGでいうところのゲームマスター）として、主人公格プレイヤー達をロールプレイするプレイヤー（以後、PL）には虚淵玄、奈須きのこ、しまどりる、紅玉いづき、成田良悟という錚々たるメンバーを集め、彼らがTRPGをプレイして物語を紡いでいく様子を描いたものである。
要するに、普通TRPGをするためのゲームがあり、その結果をリプレイとして文書化するのを、こちらでは逆に「リプレイを作るため」にゲームを作った、というもので各作家の個性が強いオリジナルゲームとなっている。
この「レッドドラゴン」は約2年かけて完結し、一定の話題と評価をおさめた。そこから、2015年にこれを原点とする「ケイオスドラゴン・プロジェクト」が星海社を主軸として立ち上がった。
と、2015年7月現在マルチメディアに展開している。レッドドラゴンベースの赤竜戦役と、そこから10年後を描く混沌戦争、覇王春秋は三位一体の形でリンク、あるいは影響しあうようになっている。
あくまでレッドドラゴンを母体、すなわち「原案」とした作品であるため、レッドドラゴンと差異があることは理解されたし。
キャラクター
- 婁（ろー）
「命が失われることは、大変惜しいと思っております。」
PL:- 虚淵玄 / CV： - 内田真礼
原作：婁震戒（ロー・チェンシー）♂、アニメ版：婁震華（ロー・チェンファ）♀
原案とアニメで、変化が最も大きかったキャラクターで、性別が変更されている。
ちなみに愛刀である妖剣・七殺天凌の性別も原作とアニメで逆（原作♀、アニメ♂）
旭日の大国・黄爛の宗教組織、八爪会の暗殺者。愛刀・七殺天凌に心酔しており、媛（ひめ）と呼んでその意に従い、時に暗躍し、時に殺戮する。黄爛霊母の指名により混成調査隊に加わることとなる。
ゲームキャラクターとしては、隠密・機動力・敏捷・剣術に長けており、対人戦闘力はトップクラス。
アニメでは、2話時点では、先述の性別変更を除いて、大きな変更は見られない。七殺天凌の性別変更に伴い、呼び方が、「殿」となっている。 - スアロー（スァロゥ・クラツヴァーリ）
「…君たちはあれかな、育たない系？ それとも育っちゃう系？」
PL: - 奈須きのこ / CV： - 斉藤壮馬
東の大国ドナティアの貴族。ドナティアを守護する黒の竜に力を与えられた黒竜騎士団の新入りであり、非常に高い戦闘能力を持つ。それに加え、物を使用するとその性能を十全に発揮し尽くして砕け散るという呪いを、生まれつき持っており、一人では物を所有することができない。そのため武器も使い捨てであり、テンズソードホルダーという、特殊な鞘を装備する。呪いのせいで、幼馴染の従者、メリルに多額の借金をしている。味方は徹底して信用し、敵には徹底して敵対する。黒の竜より、呪いがどうにかなる可能性を提示され、混成調査隊に加わる。
ゲームキャラクターとしては、黒龍騎士としての力と呪いの力により、パーティー最大の瞬間火力を誇るり、与えるダメージは、黒龍騎士の力で通常の3倍、呪いの力でさらに3倍の、合計9倍となる。 - エィハ
「がぶがぶ」
PL: - 紅玉いづき / CV： - 沢城みゆき
ヴァルという魔物と命を共有している「つながれもの」。革命軍に強引に動員され、行軍の途中で忌ブキの護衛を命じられた。その後の事件で彼を庇い、二人きりとなったことがきっかけで、彼の剣として行動を共にし始める。忌ブキを守り、彼の望みを叶えることを行動の中心に置いており、その障害となるものには容赦しない。忌ブキの混成調査隊入りに伴って、パーティの一員となる。
ゲームキャラクターとしては、彼女自身は戦闘能力は皆無で、専らヴァルが戦闘を行う。彼女は、様々な「歌」でヴァルのサポートを行う。アニメでは、忌ブキの護衛から始まる一連の出来事は無しに、忌ブキと出会っている。 - 忌ブキ（いぶき）
「それが、ぼくに出来ることなら」
PL: - しまどりる / CV： - 井上麻里奈
かつてニル・カムイを統治していた高貴な一族である、皇統種の末裔。本人はそうであるとは知らず、とある村にてドナティア人の教師に教わっていた。村が滅び、焼け出された際の衝撃で皇統種として目覚めたところを革命軍に拾われ、神輿として担ぎ上げられる。かつて赤の竜と出会い、接触を持った経験がある。赤の竜の狂乱を放ってはおけないとの思いから、革命軍指導者・阿ギトの頼みで、混成調査隊に加わることとなる。旅を通じて様々なことを感じ、皇統種として、王として、どうすべきかを悩みながら見出してゆく。
ゲームキャラクターとしては、直接戦闘力はほとんどないが、現象魔術と皇統種としての特異な力を使い、仲間たちをサポートする。
アニメにおいて、原案からの変更が最も大きいキャラ。旅立つ前から皇統種として自覚しながら町に住んでいるが、革命軍の一員ではない。黄爛による支配のなか、黄爛の運んでいた宝玉に取りつかれ、それを通じて赤の竜の干渉を受ける。自分の身近な人間を殺す（見殺し含む）ことで、赤の竜より戦う力を与えられる。どうやらアニメでは中核の主人公として描かれているようである。 - 禍グラバ・雷鳳・グラムシュタール（かぐらば らいほう ぐらむしゅたーる）
「……おはよう。見知らぬ人よ。一緒に朝食でも如何かな？」
PL: - 成田良悟 / CV： - 石塚運昇
サイボーグ商人 。
ドナティア、黄爛、ニル・カムイの三国を又に掛ける不死商人。全身を五行体という宝具で置き換えており、100年以上も存命が確認されている。ハイガという町を拠点に、世界中と取引をし、金で世界を動かす経済の怪物。世界中と取引をしている一方、本拠たるハイガは閉鎖的で要塞化されており、黄爛にもドナティアにもつかない距離を保っている。
ニル・カムイでは奴隷として扱われるまじりものやつながれものを集め、手厚く保護しており、彼らの楽園とされる。またそれらの中から戦闘に長けた者たちが町の守護にあたっており、うかつに手が出せなくなっている。赤の竜とは友人同士であり、彼の最後を看取りたいとの思いで混成調査隊に協力する。また黄爛霊母とも因縁があるようである。
ゲームキャラクターとしては、防御力に長けるほか、様々な武装を用いた戦闘・補助もこなすが、何より卓越した知識と情報網に加え、ずば抜けた経済力を背景にした、戦闘外の戦略に長ける。
用語・世界観
- 竜
世界に7頭存在する高次存在。作中には、ドナティアの守護者たる黒の竜と、ニル・カムイの守護者たる赤の竜が登場する。 - ニル・カムイ
本作の舞台となる島。かつては赤の竜と皇統種により守護され、他国の侵略を阻んでいたが、皇統種は暗殺され、黄爛とドナティアに切り分けらている上、赤の竜が狂乱し、各地の村を襲っている。現在、両国を退け、再び皇統種によるニル・カムイ統一を志す、阿ギト・イスルギ率いる革命軍が興っている。 - ドナティア
かつてニル・カムイの同盟国であった東の大国。皇帝を戴き黒の竜に守護されるが、皇帝は名前のない神に選ばれたとする教会は、皇帝より上位に見られる黒の竜を快く思っていない。創造魔術という魔術が発達しており、黒の竜に力を与えられ、常人をはるかに上回る力を持つ黒竜騎士を要する。 - 黄爛
ドナティアと敵対する旭日の大国。強大な力を持つ黄爛霊母によって支配される。道宝をはじめとする兵器や武術が発達しており、マスケットが実用化されている。多数の兵を束ねる千人長、千人長を束ねる万人長からなる戦闘組織であり、千人長・万人長は、黒龍騎士に匹敵する。 - 皇統種
ニル・カムイの正当な支配者たる種族。額に角を持ち、魔素流を直接操る力を生まれつき持つ。赤の竜と契約し、赤の竜の力を得た皇統種は契り子と言い、代々契り子がニル・カムイの正当な王として統治してきた。 - まじりもの・つながれもの
ニル・カムイにおいて時々生まれる、魔物の因子を持つもの。まじりものは体に魔物の特徴を持ち、つながれものは蔦でつながった１体の魔物と命を共有し、心を通わせる。保有する魔物の因子によっては高い戦闘能力を発揮するが、つながれものは短命で16歳までは生きられない。 - 還り人
ニル・カムイにおいて、死んだ人間がまれに蘇る現象。通常還り人は理性を失って狂暴化し、再度蘇ることはない。 - 混成調査隊（チーム）
赤の竜の狂乱に対処するために結成された、黄爛、ドナティア、ニル・カムイの三国合同チーム。どの国が島の主導権を握るにしても、赤の竜を放置するわけにはいかないとの合意から結成された。赤の竜に対抗するためには、多数の兵力よりも、少数の極まった精鋭の方が有効なため、黄爛、ドナティア、革命軍から、１名ずつ参加することとなった。調査隊とは言うが、最終的に、赤の竜の狂乱の理由を調べ、問題があれば抹消することを前提としている。
アニメ
『ケイオスドラゴン 赤竜戦役』のタイトルで2015年7月から放送中、ニコニコ動画でも配信中。
プロジェクトとしての時間軸は、スマートフォン向けゲームの「混沌戦争」とボードゲーム「覇王春秋」よりも10年前の話にあたる。
ニコニコチャンネルでは、第2話～第9話が2015/8/28（金）1時30分から2015/9/11（金）1時30分まで無料配信された。
スタッフ
| 原作 | 混沌計画 |
|---|---|
| 監督 | 松根マサト |
| チーフディレクター | 橘秀樹 |
| シリーズ構成 | 小太刀右京 |
| シリーズ構成補 | 會川昇 |
| ストーリーマスター | 三田誠 |
| キャラクター原案 | 虚淵玄、奈須きのこ、しまどりる、紅玉いづき、成田良悟 |
| キャラクターデザイン原案 | しまどりる |
| キャラクターデザイン | 滝本祥子 |
| クリーチャーデザイン | 佐野隆雄 |
| キーアニメーター | 丹羽信礼 |
| 美術監督 | 明石聖子 |
| 色彩設計 | 小島真喜子 |
| 撮影監督 | 廣岡岳 |
| 3D監督 | 濱村敏郎 |
| 編集 | 坪根健太郎 |
| 音響監督 | 岩浪美和 |
| 音楽 | 崎元仁 |
| 音楽プロデューサー | 三上政高 |
| プロデューサー | 吉澤隆、上町裕介、舟橋貴之 |
| 制作プロデューサー | 加藤章 |
| アニメーション制作 | SILVER LINK. / CONNECT |
| 製作 | ケイオスドラゴン赤竜戦役製作委員会 |
放送局
| 放送開始 | 放送時間 | 放送局 |
|---|---|---|
| 2015年7月2日 | 木曜 22:30 - 23:00 | TOKYO MX |
| 2015年7月3日 | 金曜 1:00 - 1:30 | KBS京都 |
| BS11 | ||
| 金曜 1:30 - 2:00 | サンテレビ | |
| 金曜 1:00 - 1:30 | ニコニコ生放送 | |
| 配信開始 | 配信時間 | 配信サイト |
| 2015年7月3日 | 金曜 1:30 更新 | ニコニコチャンネル |
| 金曜 12:00 更新 | dアニメストア | |
| アニメ放題 | ||
| U-NEXT | ||
| J:COMオンデマンド | ||
| ビデオパス | ||
| みるプラス | ||
| ひかりTV | ||
| GyaO!ストア | ||
| バンダイチャンネル | ||
| 楽天ショウタイム | ||
| TSUTAYATV | ||
| Play Store | ||
| Amazon | ||
| アクトビラ | ||
| ビデオマーケット | ||
| DMM.com | ||
| 2015年7月8日 | 更新時間未定 | PSストア |
| 2015年7月9日 | 木曜 12:00～ | アニメパス |
| 未定 | 更新時間未定 | Happy動画 |
楽曲
オープニングテーマ
エンディングテーマ
各話リスト
| 話数 | サブタイトル | 脚本 | 絵コンテ | 演出 | 作画監督 | 総作画監督 | リンク |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 第一幕 | 一殺多生 | 小太刀右京 | 渡部高志 | 立仙裕俊 | 兵渡勝、丹羽信礼 | 滝本祥子 | |
| 第二幕 | 二律背反 | 小太刀右京、會川昇 | 徳本義信 | 明珍宇作 | 明珍宇作、滝本祥子 | ||
| 第三幕 | 三位一体 | 小太刀右京 | 大沼心 | 島崎奈々子 | 藤原未来男、木下ゆうき 本田創一、宋眞英 |
滝本祥子 | |
| 第四幕 | 四面楚歌 | 竹之内和久 | 立仙裕俊 | 井嶋けい子、山犬守 | 佐野隆雄 | ||
| 第五幕 | 五里霧中 | 會川昇 | 島津裕行 | 横田一平 | 北原大地、中西和也 | 滝本祥子 | |
| 第六幕 | 六道輪廻 | 福田道生 | 小川浩司 | 萩原正人、千葉孝幸 小川浩司 Kwon yong sang Kim bong deok |
佐野恵一 | ||
| 第七幕 | 七転八起 | 橘秀樹 | 立仙裕俊 | 原友樹、丹羽信礼 井嶋けい子 重松佐和子 |
滝本祥子 | ||
| 第八幕 | 八面玲瓏 | 小太刀右京 | 徳本義信 | 明珍宇作、北原大地 | |||
| 第九幕 | 九十九折 | 會川昇 | 島津裕行 | 篠原正寛 | 松本文男 木下ゆうき 本田創一 北原章雄 |
||
| 第十幕 | 十死一生 | 島崎奈々子 | 中西和也 山犬守 | ||||
| 第十一幕 | 百鬼夜行 | 福田道生 | 小川浩司 千葉孝幸 |
萩原正人 Kwon yong sang Kim bong deok |
|||
| 第十二幕 | 千載一遇 | 小太刀右京 | 竹之内和久 | 立仙裕俊 | 原友樹、丹羽信礼 井嶋けい子 |
||
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スマートフォンゲームアプリ
ケイオスドラゴン 混沌戦争というタイトルでセガネットワークゲームスがリリース。
「赤竜戦役」より10年後、混沌の軍勢：ケイオスによって国家が幾重にも分裂した世界で、ケイオスを滅ぼせる記憶喪失の少年を主人公に舞台を広げる。ボードゲーム版「覇王春秋」の公式プレイとリンクしており、そちらで国が滅びるとこちらも滅びるようになっている。
ボードゲーム
ケイオスドラゴン 覇王春秋というタイトルで制作。混沌戦争と同じ時間軸を舞台にする。
原案レッドドラゴンが参加したスタッフにさらに数人加わって制作される。また、公式プレイがノベライズされる予定。
関連動画
関連項目
外部リンク
アニメ関連
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