ザ・シェフとは、日本の漫画(グルメヒューマンドラマ)である。
概要
1984年から10年に渡り週刊漫画ゴラクにて連載された長寿作品であり、コミックは41巻まで刊行された。作者は剣名 舞 (原作) 、加藤 唯史 (作画)。
1995年には日本テレビ系でテレビドラマ化され、2004年から続編に当たる「ザ・シェフ-新章」が別冊漫画ゴラクにて好評連載中。
本作品の主人公、味沢匠(あじさわたくみ)は、フリーランスの天才料理人である。パリの最高級ホテル「リッツ」で史上最年少でコックを勤めた経歴を持つ。通称「幻の料理人」。
特定のレストランと専属契約を交わすことなく、常にスポット契約で依頼人の要望に応じた料理を手がける。
報酬が非常に高額なことで有名であり、海外の要人を招く晩餐会では500万円の報酬を政府に要求したり、個人の顧客を相手に1食あたり100万円程度の報酬を要求するシーンも散見する。
高額な報酬に十分に見合った超一流の料理を作ることで知られ、日本中のレストランをたびたび窮地から救ってきた。ただし、依頼の動機が不純であったり、依頼人に横柄な態度が見受けらる場合はたとえ何千万円積まれても受諾することは無く、また完全主義であるため、請け負った仕事においてはたとえ依頼人であっても厨房内では自分の指示に従うことを強く要求するなど気難しい面もある。
著名な料理評論家や芸能人、政財界の人物など多数の「お得意さん」を顧客に持っており、さらには街の料理教室の臨時講師を普通に務めるなど活動範囲は広く、そのため、何がどう「幻の料理人」なのかは読者の間では長年の謎とされている。
料理漫画界屈指のツンデレ主人公
クールで無口なキャラクターであり、雑談を好まない。商談の場においてすら、用件のみを告げろと依頼人に要求するほどである。オフで悩み相談を受けることが非常に多いが、いつも「私には関係のないことだ」といって取り合わない。しかしこうしたシナリオにおいて味沢が相談者の期待を裏切ったことは無く、結局なんだかんだ言いつつも解決の糸口を相談者自身に悟らせる特別料理を(時には無料で)作ってあげているケースがほとんどである。
相談者をハッピーエンドに導くという筋書きは長らく本作品の王道であったが、新章以降は必ずしも大団円に終るとは限らず、様々な人生観を読者に訴えかけて結ばれるシナリオが増えた。
特殊能力
本作は大半が1話読み切り型で構成されており、毎回難題を抱える様々な依頼者の期待に味沢が料理で応え、ハッピーエンドに導くという筋書きが定番である。
経営難に苦しむレストランに力を貸し店を繁盛させることも実績の一つだが、料理を用いて以下のような特殊能力を発揮し、数多くの難題を解決してきた。
- 味覚障害の少女を治癒する程度の能力(口腔外科医)
- サバイバルで数日生き延びる程度の能力(冒険家)
- 過食症の少女を治癒する程度の能力(心療内科医)
- 一家心中を思いとどまらせる程度の能力(宗教家)
- 地上げ屋に手を引かせる程度の能力(交渉人)
- 結婚詐欺を見抜く程度の能力(警察・宝石商)
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関連項目
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