スパロボ補正とは、とある作品が『スーパーロボット大戦シリーズ』に出演することによって発生する、作品およびキャラクターの扱いに掛かる補正を示すネットスラングである。
概要
『スーパーロボット大戦シリーズ』の大きな特徴として、「異なる作品同士が共演することで発生するクロスオーバー」や「原作と異なる展開(if展開)」が挙げられる。原作では不幸な結末を迎えるキャラクターが、他作品のキャラクターなどのフォローにより厚遇されたり、原作では敵対した結果死んでしまうキャラクターが、説得などで味方に加わったりすることがある。これらを「スパロボ補正」もしくは「スパロボマジック」と呼ぶ。
「不幸なキャラクターが救われる」というのは2次創作・クロスオーバーの醍醐味でもあるためか、ファンからはこれらの「補正」はおおむね好意的に受け止められることが多い。
これらの「補正」は主に原作で不遇な扱いだったキャラクターに掛かることが多いが、稀に「原作では生き残るのに死亡してしまう」などという逆の「補正」が掛かることもある。ただし結末が不幸だからといって、キャラそのものの扱いが悪くなっているとは限らない。
また、ストーリー展開や優遇不遇とは関係なく、オリジナルの設定が加えられることもある。これは初期のウインキーソフト製作のスパロボで良く見られたもので、最近ではストーリーやクロスオーバーに直接関係のないオリジナルの設定が加えられることは少ない。
なお、MSやEVAなどのリアル系兵器がスーパーロボットと互角に戦えるなど、作品ごとの強さの描写・性能などのゲームバランスについても調整が掛かることがあるが、これはスパロボシリーズが異なる作品の共闘を楽しむシミュレーションゲームであるため、ある意味当然のことであり、通常は「補正」とは言われない。
補正の具体例
扱い・結末が良くなった、救われた例
- カミーユ・ビダン(機動戦士Zガンダム)
もっとも初期に「補正」が掛かったといわれる例。原作では「短気でキレやすい少年」という面が目立ったが、スパロボでは暴走しやすい面は抑えられ、むしろ物わかりのいい優等生的な面が目立つ描写となっている。性格だけでなく物語の最後も変更され、シロッコによって精神を崩壊させられてしまう原作とは異なり、条件によって精神攻撃を乗り越えるか、精神崩壊自体が起きない場合も多い。また、フォウのように物語途中で死んでしまうキャラクターを説得で救うことが出来るようにもなっている。
新訳劇場版として参戦するようになった『スパロボZ』では、後述するシン・アスカを大きく支える役どころとなっている。 - シャア・アズナブル(ガンダムシリーズ)
原作では自身が可能性を見出したカミーユと最終的に離別してしまう他、一度は共闘を果たしたアムロと『逆襲のシャア』で再び敵対し、アクシズ落としによる粛清敢行の末にララァ・スンを失った一件を生涯引きずったまま破滅へと向かっていったが、スパロボではそもそも逆襲自体をせず(『MX』や『Z』のように事前にその旨が公式側で明言されるケースもある)クワトロ・バジーナのまま自軍に残り続けることが多く、『Ζガンダム』時代の情けない面もあまり描写されない傾向にある。作品によって対象となる人物はまちまちだが、原作で死別・決別した人物との和解が果たされるケースも珍しくない。
『逆シャア』設定のネオ・ジオン総帥になった場合も敵になるとは限らず、『D』では諸事情から最初から味方であり、『時獄篇』でもその真意を明かした末に最終的には自軍に温かく迎え入れられる展開が用意されている。その後も『天獄篇』『X』『T』とクワトロとしてではなくシャアとして自軍入りするケースも増えつつある。 - ハマーン・カーン(機動戦士Zガンダム)
原作ラスボスが味方になるというスパロボならではの補正を受けている人物。元より彼女は数えるほどしかいない原作ありのキャラなのにスパロボでラスボスを務めた人物という実績があるが、その続編でフラグを満たすと仲間になるというプレイヤーもびっくりな演出もある。なおその際クワトロに説得された時に威圧感があるグラからしおらしくなったグラの変更は今でも語り草となっている。その後のシリーズではすでに故人扱いという不遇な作品もあるが、Zシリーズ、Tでは彼女の葛藤が長期に渡って描写されており、無条件で仲間になる。 - 碇シンジ(新世紀エヴァンゲリオン)
ある意味スパロボ補正を象徴する人物。原作では周囲に支えとなれる大人がいなかったせいもあり、後ろ向きでネガティブな描写が目立ったが、周囲に頼りがいのある大人や同世代の友人が多くいるスパロボシリーズでは、理不尽に成長フラグが折られることなく成長を遂げる。また物語の展開自体にも補正が入り、旧劇場版の補完計画を成長したシンジが仲間と共に叩きつぶす、という展開になることが多い。なおこの主人公っぷりは『スパロボF』参戦時に庵野秀明が提案したものが元になっている。つまり半公式。
新劇場版ではシンジの成長フラグは折られず、主人公らしい描写も見られるため、今後のスパロボでどんな「補正」がさらに加えられるのか期待されているキャラクター・作品でもある。 - キラ・ヤマト(機動戦士ガンダムSEED)
元々原作での評価が分かれるキャラクターであり、スパロボ参戦で「補正」が掛かることを望まれていたキャラクターでもあった。作品によって熱血気味の描写が増えたり、はたまた口下手なキャラクターになっていたりと扱いは違うが、原作で分かりにくかった行動意義にしっかりとした描写・説明が加えられて、共感しやすいキャラクターとなっている。基本的に、『スパロボZ』のように自軍に吊るし上げられ反省するパターンと、携帯機シリーズのように行動原理自体がまるっきり変わっているものとに大別される。 - シン・アスカ(機動戦士ガンダムSEED DESTINY)
原作では最終的に戦いに敗れたり、主人公の座を下されるなど散々な扱いであったが、『スパロボZ』ではカミーユのような理解者や友人に恵まれ、ステラを救うこともでき、アスランやキラとも和解し、デュランダル議長の思想を自ら否定し運命に立ち向かうことで主人公として開花している。『スパロボUX』ではステラの死を乗り越え、なぜか某他作品の版権キャラたちを導く良き先輩となっている。通称「マークデスティニーの飛鳥真」。次第に救済対象と見せかけたスタッフの玩具になっているフシもあるが気にしてはいけない。 - ダイゴウジ・ガイ(機動戦艦ナデシコ)
原作では第3話で死んでしまうキャラクターだが、スパロボでは厚遇されており、条件を満たすことで生存させることができたり、死亡イベント自体が起こらないことも多い。『スパロボW』では必ず生き残る上、劇場版のグラフィックと専用エステバリスが捏造されたり、劇場版アキトとの合体攻撃まで用意されるなど、かなりの厚遇であった。 『BX』ではTV版基準では初めて既に死亡済みの扱いだが、ある場面で驚きの登場を果たす。 - 白鳥九十九(機動戦艦ナデシコ)
ダイゴウジ・ガイと並び優遇されているキャラクター。原作では草壁春樹の陰謀により盟友である月臣元一朗に射殺されてしまうのだが、スパロボでは条件を満たすことで生存させることが出来る。『スパロボW』では必ず生き残る上、原作では叶わなかったハルカ・ミナトと結ばれるという厚遇ぶりを見せてくれた。 - テンカワ・アキト(機動戦艦ナデシコ-The prince of darkness-)
劇場版ナデシコにおいて、アキトが身体機能を失い最後は旅に出てしまう、という展開があるが、スパロボでは身体機能が回復したり、ユリカとのハッピーエンドが用意されているなどの「補正」が掛かることが多い。『V』『T』ではユリカ共々オリジナルのDVE付き、『T』ではさらに一枚絵も用意されている。 - ミスマル・ユリカ(機動戦艦ナデシコ-The prince of darkness-)
劇場版ではアキトとは再会できずに終了してしまうがスパロボではアキトと再会するのがお約束となっている。『W』では艦長として復帰する他『V』『T』ではナデシコCのサブパイロットとして参戦する。 - Dボゥイ(宇宙の騎士テッカマンブレード)
原作では家族と骨肉の争いを繰り返し、最後に何もかも忘れてしまうという悲劇が待っているが、『スパロボW』ではそれを乗り越え、またシンヤと和解する展開も用意されている。また、続編である「テッカマンブレードⅡ」のシナリオを同時進行にし再構成することで、「Ⅱ」の作風の違和感を抑え、物語として完成させている。まさに「苦しみの中でもがき続けた彼だけに許される奇跡」である。 - マーグ(六神合体ゴッドマーズ)
原作では放映当時高い人気を誇るも第19話で死亡し、公式で「マーグ追悼会」が行われるほどその死が惜しまれたキャラクターであった。スパロボでは、『スパロボD』で条件を満たせば味方となり、何とOVA「六神合体ゴッドマーズ 十七歳の伝説」版ゴッドマーズに搭乗して参戦してくれる。 - 羽佐間翔子(蒼穹のファフナー)
原作では竜宮島を守るため、フェストゥムを道連れに自爆という壮絶な最後だったが、『スパロボUX』では隠し条件を満たすことで自爆の際にオーラロードが開きバイストンウェルに転移。さらにもともと病弱な少女だったが、オーラ力が目覚めて健康体となり、”公式に”聖戦士として戦線に立つことになる。
つまり聖戦士ダンバイン・リーンの翼とのクロスオーバーである。
詳しくは「聖戦士ショウ=コハ=ザマ」の記事を参照。 - ルルーシュ・ランペルージ(コードギアス 反逆のルルーシュ)
原作ではシャーリー・フェネットの死亡、黒の騎士団からの追放、ゼロレクイエムの最後でスザクの手に掛かって死亡等、救われない役回りだが、ロジャー・スミスと破嵐万丈によってシャーリーを救われ、黒の騎士団からの追放もそれ以前のルート次第では自軍の説得により免れる等、原作とは全く異なるストーリーを歩むことが出来る様になった。
因みに正史ルートでも一応瀕死の重症を負うが、プトレマイオス2の再生治療を受けて蘇生、公的に死亡したことになり、自軍の説得でその後の生涯をゼロとして生きることを決定した。
まあ何にせよ一番の補正は某キャラに『お前を殺す』と言われて死亡フラグを叩き折られたことなのだが。 - ブラックガイン(勇者特急マイトガイン)
原作では敵の洗脳装置からマイトガインを守るために自爆してしまうという悲劇があるが、シークレットシナリオの出現条件を満たしてクリアすると、修理されて味方ユニットに加わる。登場時にはオリジナルの決め台詞が声付きで披露される他、担当声優の松本保典氏の熱演によって様々なセリフが聞ける。特に「ブラック動輪剣、チャージ・アァァップ!」の掛け声は勇者シリーズのファンにとってはニヤリとさせられること間違いなしである。
もっとも、最終話のほんのワンカットで修理されている光景が映る他、勇者シリーズのみのクロスオーバー作品「ブレイブサーガ」でも隠し条件を満たすことで仲間になるので、実装されることが容易に想像できる展開だったとも言える。 - ハサウェイ・ノア(マフティー・ナビーユ・エリン)(機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ)
「逆襲のシャア(ベルトーチカ・チルドレン)」終了後、ハサウェイはテロリスト「マフティー・ナビーユ・エリン」になってしまい、最終的に処刑されてしまうが、スーパーロボット大戦Vではハサウェイ・ノアのままでΞガンダムに乗り、マフティーにはならない。スパロボVは平行世界をテーマとした作品であり、自分がマフティーになる平行世界の存在を知るが、それを知った上で「僕はマフティーにはならない」と宣言する。また、原作ではクェスを殺してしまったショックから鬱病気味になり、それを終生引きずり続けたが、そのような面はなく仲間との交流によって健全に成長していく。 - ラバーン・ザラマンド(New Story of Aura Battler DUNBINE)
彼は「COMPACT3」と「T」で2回登場しているが、救いを受けたのは「T」。原作ではショット・ウェポンの野望の手駒として動かされているに過ぎず、最期はICBMの爆発に呑まれて死亡するというあっけないものだったが、「T」では「聖戦士ダンバイン」とのコラボによって自分の前世がバーン・バニングスであることを悟るなど、オリジナルのストーリーが展開する。敵として敗北、戦死することは避けられないものの、最期に自分の生き方が誤っていたことを受け入れ、オーラ力、魂の輪廻の意味を悟ることができた。転生前の宿敵だったショウ・ザマにも「お前の魂がバイストン・ウェルに帰り着き、もう一度やり直せることを願う」と祈りを捧げられるなど、安らかな気持ちで人生の幕を閉じた。 - 無敵超人ザンボット3
原作では主人公の属する神ファミリーが異星人の末裔という立場から、ガイゾックの脅威から守るべき対象である筈の人々に迫害を受け、敵を倒すことに成功するものの主人公の神勝平を除く戦闘要員が全滅する結末が待ち受けていた。しかしスパロボでは迫害事態を受けないことが多く、悪名高い人間爆弾にも回避策が用意されていたり、何よりシナリオ再現時にも戦死者が出ることがほとんどないなど、原作の悲劇的な側面が全体的に緩和されている。 - 伝説巨神イデオン
原作では殺し合いの末、イデの発動により敵味方関係なく因果地平の彼方へ吹き飛ばされ、文字通りの全滅エンドを迎える「皆殺しの富野」の象徴ともいうべき作品である。しかしスパロボではソロシップのクルー達が生きて未来を迎えることが出来、『F完結編』ではアジバ姉妹が和解を果たし、『第3次α』では最終的にユウキ・コスモの意志に呼応してイデが銀河に生きる者たちを認め共に生きる道を選び、対存在であるケイサル・エフェスとの戦いにともに望むことになる。
一方で同作には原作のイデエンドを再現するルートも存在しており、こちらでは宇宙怪獣とバッフ・クランの物量の前に絶望するαナンバーズが破滅へと向かっていく。しかし長期シリーズ最終作の初周でバッドエンドではプレイヤーに与える精神的ダメージが非常に大きくなるためか、2周目以降の任意選択による特殊エンドという扱いになっている。 - 宇宙戦士バルディオス
原作では地球が大洪水によって壊滅してしまったが、初参戦作品の『スパロボZ』ではその大洪水を阻止することが出来、マリン・レイガンとローザ・アフロディアが和解を果たしてともに未来へ歩む事になる。19年越しにようやく主題歌通り「明日を救う」ことが出来たのである。ただしこの場面で人工太陽を撃破出来なければ、地球が大洪水によって壊滅する原作同様のバッドエンドを迎える。よく勘違いされているが、バルディオスはバッドエンドがトゥルーエンドであることに注意。
また、原作では使われることの無かった幻の必殺技「バルディロイザー」も、『スパロボZ』で再現された。 - ギュネイ・ガス(機動戦士ガンダム 逆襲のシャア)
原作ではクェスへの片思いから上司であるシャアに敵愾心を燃やす。撃墜したパイロットのケーラを捕まえて人質にして、あげくに失敗してその人質を握りつぶすなどおよそ好感度が望めない外道な行動をし、最期はアムロのビーム直撃を受けて断末魔さえなく死亡するなど悲惨な最期を迎えるがスパロボDではなんとネオジオンが自軍の中心になって普通に活躍するうえ、主人公の親友になるなど主役級以上の大抜擢を受ける。これがスパロボDの特異性の象徴になっている。その後もスパロボZの時獄編ではギュネイの心境の変化を細かく描写されて、アクシズ落下を阻止すべく活躍し、続編の天獄編でも再び細かく描写されるなど明らかにライバルにすら満たない敵パイロットの枠を超えた厚遇をうけている。むしろジェリドが不在が多いカミーユが互いに気にかけてライバル同士になるなどオリジナルな設定も付け加えている。 - マシュマー・セロ(機動戦士ガンダムZZ)
初登場時は敵ながら人道的なふるまいをしZZ初期のコミカルな面も持ち合わせてさらに初期EDではまるで味方のようにジュドー達の集合シーンに並んでいるなど、途中から味方になるのではないか?という扱いであったが話がシリアスになるにつれて出番が無くなり、再登場時には強化手術を施されて、優しい性格がなりを潜め、ジュドーと関わることなくグレミーの内乱で半ば暴走状態になって戦死するなどZZの路線変更の象徴みたいな扱いで、スパロボでも何回か出演するものの最期は一緒だった。しかし久しぶりに登場するスパロボXでフラグを満たせば自軍に仲間になり、原作再現した何の光!?的な攻撃があるザクⅢ改で自軍加入する。その際ファに恋をしており、これもZZ初期にあった原作再現となっている。次作のTでも似たように加入する。 - ヤザン・ゲーブル(機動戦士Zガンダム)
原作では戦闘狂でありカミーユから蛇蝎の如く嫌われ、ZZではジュドーと一時共闘したもののすぐに退場とおよそ味方にはなり得ない行動をしていたが第二次αのアラドルートでは短期間ながらも第一話から操作可能キャラとなっている。彼の部下の面倒見が良いという設定を活かされアラドの上官となって誰よりも早く彼の素質を見抜いていた。その後も部下となった生体CPU3人にも激励を行った。また、DLC等の拡張コンテンツでは必ずといっていいほど彼を味方として操作するステージが存在する。Vでは味方になるルートもある。またF完結編では彼よりも乗機のハンブラビがただのMSとは思えない異常なステータスを持っていて猛威を奮っていた。ただし第三次αやTでは原作では戦死しないのにも関わらず普通に戦死するなどスパロボ補正の厚遇と逆補正の両方ある人物でもある。 - エルピー・プル(機動戦士ガンダムZZ)
原作ではジュドーに懐き、ネオ・ジオンからアーガマへ寝返るが、最期は自身のクローンであるプルツーに討たれる、という悲劇的な結末を迎えたがスパロボでは説得により加入する代表的なキャラクター。
原作通りプルツーに討たれるイベントは初登場の『第2次』ぐらいしかない。
αシリーズでは無条件で加入し、死亡している人物はとことん死亡済みな『MX』でも2人共原作終了後にも関わらず生存している。『V』では設定で関わりの深いマリーダ・クルスと邂逅し、ジンネマンの頭を悩ませたりする。『T』では久し振りの条件加入となった。戦闘も精神コマンドでサポートもこなせるパイロットとしても重宝される。
似たようなポジションのフォウ・ムラサメなどが死んでいる事が多いのに対し、プルは死なない事が多くそういった意味でも厚遇されているだろう。 - プルツー(機動戦士ガンダムZZ)
やはり原作では最期は死んでしまうのだがプル共々生存、自軍に加入する事が多い。
プルとの差別化で性格や口調はクール寄りだが思いやりのあるしっかり者にされている事もしばしば。
プルとは姉妹の絆で結ばれており、ジュドーにも懐いている。プル同様『MX』では当然のように生存している。『V』ではマリーダの存在もある為かクールな面は妹に譲り年相応にはしゃぐ場面が増えている。
『T』では条件を満たすと一枚絵のイベントが見られる。
結末が原作より不幸な例
- 三輪防人(闘将ダイモス)
上記までのキャラクターとは逆パターンの「補正」が掛かることの多いキャラクター。原作では憎らしい悪役として出てくるものの死亡することはないが、スパロボでは戦場にまでやってきて自軍に戦いを挑み死亡してしまうことが多い。ただし、キャラとしては出番も多く印象に残る悪役という位置づけの他、実は原作では廃人同然になって最終回で惨めな姿を晒すという衝撃的な内容が予定されていた(放送はされていない)程だったため、軽んじられているというわけではない。むしろ軍人として死ねた分マシだったと言えなくも無いほど。 - アレンビー・ビアズリー(機動武闘伝Gガンダム)
原作ではドモンの仲間として最後まで戦うが、初期のスパロボでは登場すると説得イベントの結果次第では死亡してしまうこともある。元々のアレンビーのキャラクター原案はガンダムシリーズにおける「敵軍に所属する薄幸の美少女(ララァ・フォウ・プル・ステラなど)」であるため、死んでしまうというのは演出の方向性としては間違ってはいないのだが。現在は無条件で加入している事が多い。 - カテジナ・ルース(機動戦士Vガンダム)
原作では強化人間という設定は与えられていないが(小説版では強化人間となった)、スパロボでは大抵「強化人間」の特殊技能が付与されている。また原作の最終回では戦死せずに視力を失って生存しているが、『α外伝』ではストーリー途中で必ず死亡する。Vガンダムの富野監督は「カテジナは最後に生き残ることで死ぬより辛い罰を与えた」と発言しているため、戦死によって原作よりも救われた、と考えられなくもない。また、『スパロボD』では仲間にすることもできるため、シリーズによっては良い結末が与えられていることもあるというキャラである。 - ハザード・パシャ(忍者戦士飛影)
原作では80年代のロボットアニメにありがちだった「無能で厄介者だがどこか憎めない小悪党」で、今は亡き青野武氏の怪演もありどこか愛すべき馬鹿であったが、『スパロボUX』ではそのコミカルさは鳴りを潜め、東京への核攻撃や版権キャラの殺害、ミクさんのライブ中断などの数々の残虐行為を行う人類側のラスボス格にまで進化を遂げた。プレイヤーには「三輪がキレて味方するレベル」「ハザード殺すべし、慈悲はない」と罵倒されている。のちにUXのシナリオライターも「やりすぎた」と言っている。 - フロスト兄弟(機動新世紀ガンダムX)
カテジナ同様、原作では生存したが『α外伝』では生死不明、『スパロボR』では死亡してしまう展開となった。『スパロボZ』でようやく原作同様の生存シナリオが描かれ、スペシャルディスクのシナリオではプレイヤーキャラに昇格、『第3次Z・天獄編』では意外な形で再登場するなど、Zシリーズでは厚遇された。
オリジナルの設定が加えられた例
- 破嵐万丈(無敵鋼人ダイターン3)
スパロボに登場すると「破嵐財閥」という設定が加えられることがある。原作では大きな屋敷に住んでいるものの、財閥を経営しているという設定はない。『Z』以降はこの設定は使われず万丈は超お金持ち(または富豪)という認識が広まりつつある。(まったく無くなったわけではなく第3次Zでは破嵐財閥ネタが小ネタで拾われている。)なお彼の原作の設定は17歳~18歳だが、原作終了後の参戦がほとんどのため若者を見守る大人として描かれている。 - ジャック・キング(ゲッターロボ)
原作ではおかしな日本語は使わないが、スパロボに登場すると、「ミーに任せなサーイ」などエセ外国人訛りの日本語を使う。なお、これは「本当は普通に喋れるけどわざと変な話し方をしている」というスパロボ上の設定が付加されており、本気でガチな話をする時は突然真面目に喋り出したりする。これは後にOVA「真ゲッターロボ対ネオゲッターロボ」において採用されるなど、原作に逆輸入された設定である。リメイク版はさておき、アニメ版のテキサスマックは、この脚色のおかげで原作再現を重視されるようになった今となっては出しづらい存在となってしまい、ゲッターロボが参戦しても登場しなくなってしまった。「HAHA ユーアー ヘタクソ アンダースタン?」 - 車弁慶(ゲッターロボG)
原作では前作に登場する巴武蔵との面識はないが、スパロボでは「ムサシ先輩」と呼んでいる。またゲッターポセイドンの必殺技に「大雪山おろし」が使用できる。初出の『第4次』では特訓により使用できるようになるシナリオが存在する。以降の作品も特訓しなくてもいつの間にか使用するようになっている。
これらの設定はジャックの例と同様にOVA「真ゲッターロボ 世界最後の日」で逆輸入され作中では
「直伝!大雪山おろし!」という台詞も存在する。
『Z』では原作準拠で「武蔵」と呼び捨てにしており大雪山おろしも使用できなくっている。
しかしただでさえ使われにくいゲッターポセイドンがその上必殺技まで没収されてしまったのではますます使われにくくなるだけであるのが悲しいところ。なにもかも原作再現をすればいいというものではないということをプレイヤーに痛感させた例である。
これ以降TVアニメ版ゲッターロボGの参戦が途絶えている為、今後のTV版弁慶の扱いがどうなるかは不明である。 - バーナード・ワイズマン(機動戦士ガンダム0080~ポケットの中の戦争)
原作ではジオン軍の新兵としてザク改に搭乗し、相打ちながらガンダムタイプのMSを撃破したためか、初期のスパロボに登場した時には「ザクマニア」的な扱いになることが多かった。当時は原作再現がさほど重要視されていなかった時代であり、また『0080』は原作再現が難しい作品でもあるため、バーニィをキャラ立ちさせるための一つの策だったと思われる。『GC』では原作通りのイベントが展開された。
「ザクのどこが悪いんだよっ!」 - 十二王方牌大車輪(機動武闘伝Gガンダム)
読みは「じゅうにおうほうはいだいしゃりん」。東方不敗の技の一つ。原作や他ゲームだと十二王方牌大車併(じゅうにおうほうぱいだいしゃへい)とされているが、スーパーロボット大戦では名称が変わっている。これは誤植ではなく、原作の技名があまりにも読みづらいためにあえて変更したという事情がある。大車併の方はスーパーロボット大戦では収録されていないためボイスをカットし、技名そのものが省略されている。
なお『T』ではゲーム中の武器にはないものの、キャラクター辞典のボイスに「十二王方牌大車併!」と本来の名称と読みで収録されたボイスが確認できる。これにより今後のスパロボで本来の仕様で披露される可能性が現れた。 - スーパーボスボロット(マジンガーZ)
宇宙活動がどう考えても不可能なボスボロットを宇宙仕様に改造した、という設定で登場した捏造機。頭に金魚鉢のようなメットを被り、それに空気を送り込むダクトが装着されているほか、腕にはミサイルを抱えている。後年これが登場しなくなったのは「つかさ………パイロットに宇宙服着せればいいんじゃね?」ということにスタッフが気づいてしまったためである(当時はその事実に誰も気づかなかった)。 - GAIL驚異のメカニズム(巨神ゴーグ)
初参戦した『スパロボBX』で、普通の戦闘ヘリや戦車がとんでもない強さを発揮し、プレイヤー達を戦慄させた。特にロッドが乗り込むボス仕様のヘリは必中無しでは攻撃を当てられない上にHP24000+スペック低下無効という代物で、もはや「ヘリの形をした何か」と化している。こんなものを大量生産していたら、冗談抜きで世界征服が出来るんじゃないだろうか? - テムジンとチーフ(電脳戦機バーチャロンマーズ)
「電脳戦機バーチャロン」が第3次スーパーロボット大戦αに参戦した際、元々パイロット(?)が設定されているハッター軍曹と、機体自体に人格があるとされるフェイ・イェンは良いとして、そういった設定が無いテムジンはどうするのか、という課題が残った。その答えとして用意されたのが「チーフ」である。彼が話す時はテムジンの顔がメッセージ欄に表示されるため、機体から絶対降りないのか、それとも機体自体に人格があるのかは定かではないが、「火星の治安維持組織『MARZ』の捜査官で、極めて生真面目な性格である」ということだけは明らかになっている。
テムジンが使う戦闘モーションはMARZの教義で培った物らしく、その型と名称を発しながら攻撃する。また、教官のような立場にあるのか「指導する」というセリフを多用し、ラスボスの霊帝ケイサル・エフェスに対しても「貴様を超特別指導する!!」と一喝する。その後「スーパーロボット大戦K」にも参戦するが、第3次αの設定を概ね引き継いで登場する。 - 魔神ランティス(魔法騎士レイアース)
本機のパイロットである魔法剣士ランティスは、本来は魔神に搭乗しないが、「スーパーロボット大戦T」への出演にあたって彼の乗る機体が必要になったため、原作者の承諾を得て設定された。ランティスの兄であり、主人公である獅堂光たち魔法騎士の宿敵・ザガートが搭乗する「魔神ザガート」のグラフィックを反転させて流用しただけであるが、これはザガートが「兄弟で対となりエメロード姫を護る」という決意と願いを込めて建造したという設定となっている。ガズLとガズRみたいなものである「T」および「30」に登場し、ザガートが倒れた後に仲間になるが、初登場時にはそのスタイルにより「ザガートが生きていたのか」と誤解されている。
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