ビームライフルとは、
この記事では(1)も一応説明するが
(2)の宇宙世紀ガンダムシリーズのビームライフル(メガ粒子砲)について主に説明したい。
概要(1)射撃競技
実弾を使用せず跳弾や騒音の心配もないため免許不要で、学生でも使用可能。
日本国内においても行われている。着弾の判定にはキセノンランプを使用する。
射撃競技の入門用として用いられる場合もある。(→射撃)
類似した競技に拳銃型のビームピストルもある。
ただし、名称から(2)やSFなイメージのほうが連想される場合が多いかもしれない。
概要(2)メガ粒子砲
メガ粒子を放出する粒子ビーム兵器。
ピンポイントでは核兵器級の威力を有するとされる。ビームライフルもメガ粒子砲の一種である。
宇宙世紀ガンダムシリーズの主兵装で、MAWS(Minovsky-theory Applied Weapon System=ミノフスキー理論応用兵器体系)、MBW(Minovsky Beam Weapon)に分類される。
地磁気などの磁場や強力な電場の影響を無視し、ピンポイントに核兵器級の威力を叩き込める為、宇宙世紀での指向性エネルギー兵器は殆どがメガ粒子砲にとって代わられた。
メガ粒子砲の台頭前に開発・ルウム戦役で投入された「ヨルムンガンド(核融合プラズマビーム兵器)」を代表例に挙げると、バカみたいにコストがかかるし連射が効かないので、より効率的かつ充分なパワーを有するメガ粒子砲に軍配が上がったのである。
「メガ粒子」の生成
ミノフスキー粒子は静止質量がゼロに近く、正か負の2つの電荷を帯びている。正粒子と反粒子は、一定密度で放置しておくと立方格子状に整列する。これはTフォースという粒子間相互作用(斥力)によるものであり、立体格子構造は結晶と呼ばれるが、一般的にはIフィールドという名で浸透している。
Iフィールドで粒子を電磁的に圧縮、粒子間の距離を縮めて超結晶構造化、圧縮することでミノフスキー粒子を縮退化させる。圧縮率が限界を越えると正と負の2つの粒子が融合し、メガ粒子となる。
メガ粒子は圧縮でかけられた電磁が質量に変換されており、質量の一部が高い運動エネルギー=見た目状の質量となっている。このメガ粒子をIフィールドで収束させ、放出するのがメガ粒子砲となる。
ビーム・ライフル
メガ粒子自体の変換に膨大なエネルギーと相応のチャージ時間が必要のため、当初は戦艦や要塞しかメガ粒子砲を使用できなかったのだが、一年戦争期になると新機軸の人型兵器「MS(Mobile Suit)」のオプション兵装として、MSモデルのメガ粒子砲塔「ビームライフル」が台頭する。
ビームライフルとは、連邦軍が開発したエネルギーCAPを内蔵した銃型のメガ粒子砲である。エネルギーCAPはミノフスキー粒子の小型貯蔵庫的な物で、あらかじめ縮退直前のミノフスキー粒子をチャージしておいて、解放の為のエネルギーを少し加えるだけでメガ粒子砲を放てるようになった。
光速に近いビーム・ライフルは避けるのがほぼ不可能となっている。理論上これを避ける為には「発射を事前に察知して先に動く」必要がある(しかし、そんなものはエスパーでもない限り不可能である)。亜光速で一撃必殺の破壊力を有するため、まさにジオンにとっての脅威そのもの。
これ以外にも収束率が低い簡易モデルの「ビーム・スプレーガン」や、外部ジェネレーター接続式の広域殲滅砲「メガビームランチャー」、長射程高火力の「ロングレンジビームライフル」に代表される多数の携行ビーム兵器が開発され、一年戦争で猛威を振るった。
MSサイズのメガ粒子砲はU.C.0080年以降、陣営問わず加速度的に普及していくことになる。
普及に伴い,エネルギーCAPを弾倉化、交換出来る様にしたEパック式へと発展する。これは第1.5世代のジム・クゥエルやガンダムヘイズルなどで実験され、グリプス戦役時には標準化している。
ジオンのビーム兵器
連邦軍が開発したRX-78-2「ガンダム」のビームライフルは戦艦の主砲並と言われており、これを脅威と見たジオン側も同じようにビームライフルの開発に着手する。
ジオンの場合、既製MSのジェネレーター(冷却・出力)関係の出力不足に直面。ザクやグフ、ドムのジェネレーターではビームライフルを扱えないため、再設計の必要に迫られた。
ビーム・ライフルの開発に成功するのは10月頃だが、扱えるスペックを持つMS「ゲルググ」やビームライフル自体の開発の遅れから、連邦軍に大きく後れを取ってしまう。
携行ビーム兵器ではなくメガ粒子砲を本体に採用した機体に限れば既に多数がロールアウトしている。
- 不完全なメガ粒子砲
ジェネレーター高性能化段階で製造されたドムは、出力不足とはいえ拡散メガ粒子砲を発射できるが、威力が低く、せいぜい目くらまし程度にしか使えない。 - モビルアーマー
MAは高出力ジェネレーターを搭載している。これにより戦艦並に安定したメガ粒子砲の発射が可能。 - 水冷式の存在
水陸両用機は水冷式ジェネレーターを採用している。海水をジェネレーター冷却に利用するタイプで、高出力化とメガ粒子砲の使用を可能とさせている(ただし周囲に水がある環境に限られる)。
ジオン史上初となるビームライフル標準採用の量産型MS「ゲルググ」のジェネレーターは、水陸両用機のジェネレーターが開発ベースとされる。配置の見直しによる冷却構造の改善とジェネレーターの大型化によってガンダムを上回る出力を実現しており、遅すぎた名機とも言われている。
「メガ粒子砲」のバリエーション
宇宙世紀の指向性エネルギー兵器は殆どがメガ粒子砲だが、一口にメガ粒子砲と言っても「ナックルバスター」「ビームガトリング」「ビームマグナム」など多数のバリエーションが存在する。
ここで全てを紹介するのは不可能だが、以下のように大別することは出来る。
有名どころではサイコミュで操作する砲台型の「ビット」タイプ、収束率と射出速度の調整が可能なFシリーズの持つ可変速ビームライフル「V.S.B.R(Variable Speed Beam Rifle)」、他にも開放型バレルと密閉型バレルや、収束型と拡散型の打ち分けが可能なタイプ等のバリエーションがある。
関連動画
関連項目
- 3
- 0pt