それとも、正しい引きこもりと聞いておいでに?
概要
プラナリアとは、平たいという意味の“扁形”を冠する門に分類される(一応)動物。
細切れにすると、その断片ひとつひとつが個別に再生し、元の状態にまで復元してしまう驚異の再生能力で知られる。
循環系が無いので、吻(ふん)と呼ばれる口から摂取した食物は、全身に張り巡らされた消化管に直接送り込まれる。また、排泄器も無いので、消化された物は吻から吐き出される。
これだけの単純生物でありながら目があり、体表にある繊毛を使っての移動が可能である。目は明るさを判断する程度の能力しかないが、これによって、苦手な日光=乾燥を避け、移動によって食料を確保する事が可能で、寄生などに頼る事なく自活している。
はい、もちろん、肉食です。
他の生き物に悪影響を与えるわけではないが好環境だと大量発生するらしく、熱帯魚愛好家に嫌われている。主にトラップや化学兵器(木酢液など)で駆除されているようだ。
見た目
基本的にこういう類の生き物は小さい・ぬめぬめなどの理由から大多数の人が苦手とするがプラナリアに関しては意外と可愛いと評判。
頭に目のような模様が付いているだけでこんなにも人間からの評価が変わってしまうのである。
再生能力に関して
切ったら切っただけ増殖するとは前述したが、再生株があるのか、細切れにした場合の再生数には限りがある可能性が指摘されている…が、それでも、ギネスには300分割からの再生が記録されているそうだ。また、再生ではなく拡散の一種とする説もあり、どの程度まで再生するのか判然としないのが現状である。
なお、特異な実験例として頭部などの分かり易い場所に「切れ込みを入れる」ものがある。
もちろん、期待を裏切ることなく頭部が複数ある状態に復元する。2本入れればキングギドラ、7本入れればヤマタノオロチである。
人間はこれらの再生を見るため、恨み晴らさでおくべきかとばかりメッタ切りにするが、口うるさい動物愛護団体はまったく関与してこない。人に捕まえられた不遇なプラナリアは今日もひたすらブツブツ切られ続けている。
現在この再生能力に注目が集まっており、今後の研究次第では、再生医療に応用できるのではと期待されている。
プラナリア君は非常に優秀で、期待を裏切らない事に定評があるので、多分可能だと思う。但し、プラナリア君に寄せられる期待の多くは、実にクリーチャー的なものが多いので、自活する右手とか、何度切り落としても生えてくる頭だとか、死なない人間とかまで実現しそうで、ちょっと恐ろしくもある。
ただし、環境指標生物(水のキレイさを示す生物)として使われるほど環境の変化に敏感で、飼育する場合は水が腐敗するとたちまち死んでしまうそうである。また、水温の変化にも弱い。
niconicoにおけるプラナリア
このタグが付く動画は、プラナリア同様、切ったそばから分裂していく何かを扱うものが多い。
むしろ真面目にプラナリアを扱った動画の方が少ない。プラナリアを切断してしまう残虐な動画があるにもかかわらず、動物虐待やグロ注意などの警告はなくプラナリア本人にとっては(たぶん)辛い現状である。
また、暗所を好み石の裏などにしがみついて生活し、他のプラナリアと接触しない(必要としていない)事から、正しい引きこもりとも呼ばれる。
寄生体ではないので、パラサイトではないし、自活しているのでニートでもない。まさに理想的な引きこもり生活である。
所謂「不死鳥動画」や「消したら増える動画」に類するタグに発展する可能性はあるが、この系統の動画は本家が死んでしまうので、プラナリアの特性とは一致しない。
2020年8月9日~開催のニコニコネット超会議2020夏にて「【切っても切ってもプラナリア】超再生の瞬間を200時間見守る夏の自由研究」と題した長時間生放送企画が放送中。(関連生放送参照)
基礎生物学研究所所長の阿形清和氏による生解説や、専用のギフトが用意され額に応じてイベントが発生したりと自由研究にうってつけの企画となっている。
関連生放送
関連動画
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関連項目
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- ニコニコ水族館
- 増殖
- クリーチャー
- おいやめろ
- キリコ・キュービィー(異能生存体的な意味で)
- 【切っても切ってもプラナリア】超再生の瞬間を200時間見守る夏の自由研究
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