地熱発電は地中にある地熱エネルギーを利用し発電する方法である。太陽光発電や風力発電と同じ再生可能エネルギーのひとつである。
地熱発電所の例 |
概要
主に火山活動などで蓄えられた地熱から発生した水蒸気を利用し蒸気タービンを回すことで発電を行う。太陽光発電や風力発電と違い、安定的な電力を得られるという利点を持っているためベースロード電源としての利用も可能になっている。しかも火力発電よりも二酸化炭素排出量が極めて少なく燃料を必要としないことから、とても環境に優しい発電法として注目されている。
ただし、発電における金属の腐食が発生するので、他の発電と同じく維持のためのメンテナンスが欠かせない欠点も持つ。
日本における地熱発電
日本国には多くの火山があることからこの地熱発電の大規模利用が考えられている。
ただ、日本では建設候補地が大抵国立公園などに指定されていることからなかなか開発が進まない状況にある。[1]
ちなみにたま~に小さい地震を誘発することがある。
種類
フラッシュ発電
井戸からくみ上げた熱水と蒸気を気水分離器に入れて蒸気だけをとりだして発電する方法。一般的にシングルフラッシュ発電とダブルフラッシュ発電(熱水をもう一度フラッシュさせて蒸気と一緒にタービンへ送る方法)に分けられる。日本では前者の方が主流。
バイナリー発電
熱水の熱を熱交換器により低沸点の媒体に移して、発生した蒸気を利用して発電する方法。
高温岩体発電
蒸気や熱水を自分で発生させるほど圧力が高くない高温岩体を利用した発電方法。仮に深さ3km・温度250度以上のところにある高温岩体に水を注入して人工的に熱水を作って利用すれば2900万kwの発電が可能になると言われている。現在秋田県の雄勝で実験が行われている。注入した水の量に対して、取り出せる熱水の量や蒸気の量が地域によって異なることが課題だと言われている。
マグマ発電
マグマ溜まりに注水して発電する方法。高温岩盤の温度が200~300℃なのに対して、マグマ溜まりの温度が600~1300℃くらいであるため結構な発電量が見込めることができる。予想資源量は60億kW。現在の日本の電力需要のおよそ3倍をまかなうことが可能になるといわれている。しかもかなりエコ(原子力よりも)。ちなみに開発には半世紀ほどかかるとか。
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関連項目
脚注
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