- 福岡ソフトバンクホークスがクライマックスシリーズで敗退すること
- 福岡ソフトバンクホークス在籍時の松中信彦がポストシーズン(クライマックスシリーズ含む)で不振に陥ったこと
- 阪神タイガース在籍時の藤川球児が秋(クライマックスシリーズ含む)に炎上を繰り返し、阪神に引導を渡したこと
- 阪神タイガースが秋に失速すること
- 広島東洋カープがオフシーズンに黒田博樹にオファーを出していたこと
1と2の概要
2003年、阪神タイガースを破り日本一に輝いたホークスだが、2004年から導入されたプレーオフ→クライマックスシリーズ(2007年より)において「これでもか」というほど勝ち抜けないでいる状況が2010年まで続き、「秋の風物詩」「秋の恒例行事」と揶揄されるようになった。
元はチームの中核となる松中信彦が、レギュラーシーズンの末からポストシーズンの辺りになると途端に調子を落とすことをさして用いられていた表現であるが(2008年のストレート 140km/h 真中中央 ゴロ(二併打)などもその一例である)、松中の不振と連動するかのようにチームそのものも秋に低迷することが多かったため、いつしかホークスに対しても「風物詩」「恒例行事」という表現が使われるのが定着してしまった。
- 2004年
- 1位通過 1勝のアドバンテージが貰える5ゲーム差に届かず、西武とのプレーオフで2勝3敗で敗退し終了。
- 2005年
- 1位通過 しかし、またまた1勝のアドバンテージが貰える5ゲーム差に届かず、最終戦逆転負けでロッテに2勝3敗で敗退し終了。ロッテは31年ぶりのリーグ優勝と最終的には日本一となる。
- 2006年
- 3位通過 第1ステージで西武に2勝1敗で勝ちぬくも、1勝のアドバンテージを持っている日本ハム相手に第2ステージで2連敗、しかも“シンジラレナ~イ”サヨナラ負けで優勝を決められ終了。勝った日本ハムは25年ぶりのリーグ優勝と44年ぶりの日本一を達成した。
- 2007年
- 3位通過 第1ステージでロッテに1勝2敗で敗退し終了。
- 2008年
- CSに進出できないばかりか、交流戦優勝も9月に大失速で12年振りの最下位に沈む。オフに王監督が退任。
- 2009年
- 3位通過 第1ステージで楽天の岩隈久志・田中将大にコテンパンにされ連敗し終了。
- 2010年
- 1位通過 1勝のアドバンテージがあったが、3勝1敗で王手をかけ優勝間違いなしという所から3連敗を喫し、最終ステージでロッテに3勝4敗で敗退し終了。
しかし2011年、ついにその悪しき伝統は終わりを迎える。この年のホークスはペナントレースで全球団に勝ち越すなど圧倒的な差で優勝を決める。
問題のCSでは西武と対戦。3位争いを一毛差で勝ち抜き、勢いに乗る西武が2位日本ハムも下し、その勢いは2010年のロッテを彷彿とさせた。しかしホークスはペナントレースの強さそのまま3連勝で西武を圧倒し、悲願の日本シリーズ進出を勝ち取った。第2戦において例年CSで苦しんでいた松中が今までの不振を払拭するかのような満塁ホームランを放ち、試合を決めたのは風物詩終了の象徴とも言えるかもしれない。
そして中日との日本シリーズ。ソフトバンク有利が伝えられる中、最終戦までもつれ込む大熱戦となり、風物詩再来の不安もよぎるが第7戦に勝利し、見事日本一に輝く。よかったね、おめでとう。
なおホークスは和田毅・杉内俊哉の両エースや小久保裕紀などのベテラン組を欠いて臨んだアジアシリーズで、予選こそ全勝で通過したものの、決勝でまさかの敗退。アジアシリーズにおいて日本から出場のチームで初めて優勝を逃してしまい、秋の風物詩が遅れてきたと揶揄されることとなってしまった。
その後2年の成績は以下の通り。シーズン1位がなかったとはいえ、秋に失速する傾向は収まったとは言い切れない状態が続いた。
- 2012年
- 和田・杉内・ホールトンが抜けた状態の中ペナント3位通過。辛うじて第1ステージで西武を2勝1敗で下すも、日本ハム相手に第2ステージで3連敗と完璧に叩きのめされ終了(あれ?6年前にも同じ様な内容の流れが…)。
また、レギュラーシーズン最終戦(小久保の引退試合)で最下位オリックスの西勇輝からノーヒットノーラン(しかも1四球のみの準完全試合)を喫する。
- 2013年
- (楽天と僅差で)交流戦優勝とパ・リーグHR数ぶっちぎりの1位を記録するも、ペナントレースでは最後までロッテ・西武との2位・3位争いを展開。そして、10月2日・10月3日の西武との直接対決で2連勝すればCS確定・・・の筈であったが、まさかの2連敗。続いての日本ハム戦でも敗北し、公式最終戦では勝利したものの、時既に遅し。9月29日から怒涛の6連勝で追い上げて来た西武に最後の最後で抜かれ、2位浮上でCSの夢が潰え、3位ロッテと1ゲーム差の僅差で4位転落となる。なお、地味に秋山監督就任初のBクラスである。
また、200本安打達成の可能性を匂わせていた長谷川勇也は、最後の最後で打てず198安打に終わる。
2014年。開幕以来、オリックス・バファローズと優勝争いをしたホークスは夏場に単独首位となり、3年ぶりの優勝へひた走る・・・かに思えたが9月に入って大失速、オリックスとのゲーム差を縮めなんと、10月2日のホークス最終戦に至ってオリックスとのゲーム差0という状態になってしまっていた。マジック・ナンバーも全く点灯することはなかった。
しかも最終戦の相手はそのオリックスである。形は違えど恒例となる秋の風物詩の再現を思わせた。
だが、同点で迎えた9回裏に松田がサヨナラタイムリーを放ち、ホークスは3年ぶりの優勝を達成した。
運命のCS。3位日本ハムとの対戦となったホークス。日本ハムの粘りによって2敗するもアドバンテージの1勝を合わせて10月18日の第5戦に3勝目をあげ、日本シリーズ進出に王手をかけた。
だが翌日の10月19日、4点差でリードしていたところに日本ハムの猛攻が襲いかかり、同点に追いつかれた上、延長で逆転を喫し敗北、日本ハム3勝で逆王手をかけられてしまう。2010年のこともあり、勢いが日本ハムに傾いたかに見えた。
しかしホークスは女神に見放されてはいなかった。翌10月20日、再度3点差でリードすると8回に追加点で先日と同じ4点リードとする。最終回に1点を失うものの、後続を封じて4-1で勝利、日本シリーズ進出を果たした。
日本シリーズでは秋口の失速に定評があり、ホークス同様に秋の風物詩と揶揄される阪神タイガースと対決(後述)。これを4勝1敗で下し、3年ぶりの日本一を達成している。
2015年。ペナントレースを圧倒的な力で制したソフトバンク。しかしその優勝後は大連敗を喫しており、またCSファイナルステージの対戦相手がソフトバンクの「秋の風物詩」を示すのに恒例のロッテとなった(これまでロッテ相手のCS進出争い&CS本戦で勝ち上がりなし)ため、ソフトバンクの伝統が復活するのではないかという声が少なからず存在した。
だが、蓋を開けてみるとアドバンテージ1勝に加え、3勝0敗で4勝獲得のストレート勝ち。ロッテ相手の悪しき伝統を断ち切り、日本シリーズ進出を果たすこととなった。
そして日本シリーズはヤクルト相手に4勝1敗と苦戦すること無く日本一に輝き、同時に秋の風物詩の一人である松中信彦が退団したことにより本当の意味で終止符を打った可能性があると思われた。
2016年。開幕直後こそもたついたが、8連勝を3回するなど、圧倒的な強さを見せつけていた。交流戦終了時点で貯金27、勝率7割、2位ロッテに7.5ゲーム差をつけるという圧倒的独走状態となっていた。これにより、今年はぶっちぎりで優勝だろうと思われていたが、その後失速。さらに日ハムが15連勝を皮切りに大躍進して、一進一退の熾烈な1位争いが始まった。9月2日にマジックが点灯したが、結局最大11.5ゲーム差を巻き返されて日ハムが優勝し、2位に終わってしまった。CSではロッテを破り第2ステージに進出、日ハムに対して2勝をあげたものの、結局日ハムの日本シリーズ進出を許してしまった。
秋の風物詩復活とも言われているが、それ以上に上記の日ハムの大躍進があったため、なんとも言い難い状況となった。
2017年。WBCの影響もあってか出だしは投打ともに振るわなかったものの、5月に入ってから復調。6月には見事3年連続交流戦優勝を決める。 その後も勢いは止まらず、7月には首位の楽天と-0.5ゲーム差ながら2位となり、7月7日にて遂に首位の座を手にする。その後も楽天と激しく争うが、西武の快進撃と楽天の不調もあってか8月には2位以下を突き放し始めて独走状態。 9月16日、終わってみればパ・リーグ史上最速でリーグ優勝を決めた。
CSでは3位の楽天相手に1,2戦を落とすものの、その後は柳田悠岐の復帰等もあり3連勝。3勝2敗で日本シリーズへ進出した。 日本シリーズでは3位ながらCSを勝ち抜いた横浜と対戦。1点差の接戦が続く中、6戦目にて内川聖一の9回裏同点ホームラン、デニス・サファテの3イニング完投等により劇的なサヨナラ勝ち、4勝2敗で遂に日本一を勝ち取った。
危うい状況が幾度かあったものの、結果的には2勝1敗ペースを維持した。見事に去年の雪辱を果たしたと言える。
3と4の概要
年 | 内容 |
2005 | (日本シリーズ第3戦,第4戦で登板し、前者で2失点。それよりも、JFK以外がいろいろと不振に陥り歴史的大敗を喫した。 なんでや!阪神関係ないやろ!) |
2006 | 8月30日、甲子園球場で中日の井上一樹に同点ホームランを打たれ、同試合は引き分け。最終的に中日が優勝。阪神に引導を渡す。 |
2007 | 9月25日、横浜スタジアムで横浜からサヨナラ負けを喫し、阪神に引導を渡す。 |
2008 | CSの1stステージ3戦目で中日のタイロン・ウッズに決勝HRを打たれ、阪神に引導を渡す。 |
2009 | (自ら引導を渡せず、阪神は普通に4位に終わる) |
2010 | 逆転優勝のために1敗もできない状況かつ矢野燿大の引退試合でまさかの炎上。矢野にも阪神にも引導を渡す。 更にCSの1stステージ、1敗で迎えた2戦目で巨人のアレックス・ラミレスに逆転タイムリーを打たれ、阪神に再度(ry。 |
2011 | 10月8日、CS進出のために1敗もできないかつ5連勝目前の状況で9回2死から横浜・細山田武史に逆転サヨナラタイムリーを打たれ、阪神に引導を渡す。 10月11日、4位阪神と3位巨人の直接対決で、3-3の9回裏1死2塁から巨人・藤村大介からサヨナラタイムリーを浴び、阪神に(ry。 |
2012 | (FA権行使でオフを以って阪神を退団する事に。そして阪神は普通に5位に終わった為、最後の最後で自ら引導を渡せず) |
2016 | 4シーズンぶりに阪神へ復帰するも、阪神は普通にBクラスだった為、阪神に対しては引導を渡せなかった。が、この年ブッチギリの1位で25年ぶりの優勝を地元広島で決められるかの瀬戸際であった9月8日、2位巨人との対戦、1-0で迎えた8回表1死1・2塁の場面で、巨人・坂本勇人に逆転3ランホームランを打たれ、まさかの広島地元優勝n(ry |
上記の藤川球児の炎上と併せて、阪神タイガースはシーズン後半になると失速することが多い。
ベテランのオッサン連中がシーズン終盤に100%バテるのに休ませない、そもそも短期決戦の戦い方をよくわかってない等と、理由は色々挙げられている。
特に秋に開催されるクライマックスシリーズ(CS)ではあっさり敗退するので、福岡ソフトバンクホークスと同様に秋の風物詩とネタにされている。
2013年までのCS通算成績は1勝8敗という惨状、CSファイナルステージ進出経験は皆無であった。
しかし2014年、 何を間違ったかシーズン2位で終わった阪神は3位の広島を1勝1分で下して初のファイナルステージに進出。
そしてファイナルステージでは、優勝した巨人を4勝0敗(アドバンテージ1敗を除く)とストレートで下し、日本シリーズ進出を果たした。CSでは1敗もせず、引き分けを挟んでの5連勝。マウロ・ゴメス、オ・スンファンといった新助っ人にも支えられ、昨年までの阪神とは全く別のチームとなったかのようであった。
これによりCSの通算成績は6勝8敗1分となり、これまでの不甲斐なさっぷりをわずか1年で取り返している。
翌2015年、シーズン序盤こそ沈んでいたものの交流戦でセ・リーグ唯一の勝ち越し、そして8月に単独首位になるなど勢いの乗っていた。が、首位になった約一ヶ月後の9月上旬にはあっさりヤクルトに首位を明け渡し、その後は優勝争いから脱落。しかも脱落後は優勝争いではなくCS出場権を争うほどに失速。
2015年はあの『Vやねん!タイガース』を彷彿させる『Vやで!タイガース』特集が週刊ベースボールで組まれたのも関係があるかもしれない。
辛うじて進出することが出来たCSで2位巨人と対戦。去年の再現と行きたかったが、1戦目をまさかのサヨナラ押し出しフォアボールで落とす。しかし、2戦目は序盤で一気に押してそのまま逃げ切る形で勝利を収めた。が、そこまでで3戦目は最早勢いもなく天敵であるポレダに福留のソロHRの1点のみに留まり敗戦。
阪神に関しては、まだ「秋口の失速」という風物詩が払拭されていなかったことを如実に示すこととなった。
5の概要
MLBで2008年から活躍していた元広島の黒田博樹は契約更改毎に単年契約を所属球団と結ぶ。
これは本人曰く「退路を絶った状態で常に望みたいから」という理由によるのだが、なぜか広島ファンには「カープに復帰するために必ず単年契約にしているんだ」と解釈され、「秋に広島が黒田にオファーを出す→撤退」がお約束となっていた。
しかし2014年末、広島東洋カープが(広島にとっては大金だが)MLB複数球団が提示した年俸(19~21億)の5分の1に過ぎない4億円で黒田の獲得を発表し、オフシーズンのお約束行事が終了した。
その後、黒田はカープで2年に渡り二桁勝利をあげ、2016年に引退を表明した。
関連動画
ホークスの動画
2011年の松中(CS第2戦)
藤川の動画
関連項目
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