デフレクター（ディフレクターとも。英：deflector）とは、英語で「偏向させるもの」「逸らさせるもの」を指す言葉である。
概要
一口にデフレクターといってもいろいろな種類がある。多くの場合は気流の方向をコントロールするための装置である。
自動車のデフレクター
我々が身近でよく目にするデフレクターが、大型トラックの運転席上部にある斜めの板である。前方から荷台にぶち当たる風を受け流し、空気抵抗や風切り音の軽減、燃費の向上などの効果をもたらす。
また内部に人が入れるようになっており、そこにドライバーの休憩スペースを設けているものも存在する。
オープンカーにも風の入り込みや風切り音を軽減するデフレクターが存在し、座席の間や後方に取り付けて使用する事が多い。
機関車のデフレクター
機関車は大型化、高速化するに従って煙突が短くなり、気流と煙が車体にまとわりつくことが問題となった。そこで導入されたのが車体の左右に取り付けるデフレクターである。除煙板とも呼ばれる。
車体前面に当たって左右に流れた気流を遮り、上へ受け流すことで排煙を上へ誘導する効果がある。実質的にはボイラー中心より上半分さえあれば事足りるため、下半分を切り詰めた小型のデフレクターも様々に存在する。
航空機のデフレクター
航空機のジェットエンジンによる後方への排気で他の機体や設備、スタッフに被害が出ないように、上方向へ排気をそらす衝立て型のデフレクターが飛行場や航空母艦で使用されている。高熱にさらされるので冷却水を通すパイプが裏面に配管されていたりする。
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