調剤とは、薬剤師の任務及び業務の一つで、医師の指示とは関係なく判断できる薬剤師の独占業務である。
概要
古くは「処方箋に沿った医薬品の調整」とされてきたが、1993年に発生したソリブジン薬害事件などをきっかけに「処方箋の診断」「医薬品の有効性や副作用、適正使用などの有無の確認や評価」へと質的転換が行われている。1997年には薬剤師法により「患者に対しての適正使用のための情報提供」が義務化された。
- 医師からの処方箋を基に、最新情報や薬学的観点から患者に対しそれが適切であるか監査する。
- 適切な薬剤を適切な用法、容量で調製する。(調剤設計)
- 患者に対して相互作用や副作用を避けるための情報を提供する。(服薬指導)
- 患者が適切に医薬品を使用したことを確認し、有効性、副作用などを評価する。
- これらの情報を処方、調剤へとフィードバックする。
薬剤師でないものは販売または授与の目的で調剤を行うことができないが、短時間の病状変化に対応する時などでは歯科医師や医師が自らの処方箋に基づき、自ら調剤を行うことも例外的ではあるが認められている。
上記の1や3などで処方箋の薬が適切ではないと薬剤師が判断した場合、疑義照会をしなければならない。
調剤薬局で無料で貰える「おくすり手帳」には処方された薬の情報が記され、患者が服薬方法などを確認できるほか、薬剤師が相互作用や薬アレルギーを避けるために役立つため、薬局に処方箋を提出するときにはこれを一緒に提出するのが望ましい。タダで貰えるからといっても何冊も持つのは全く意味が無いのでやめよう。
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関連項目
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