ALL-IN(オールイン)とは、ポーカーにおいて手持ちのチップ全てを使ってBET,CALL,RAISEすること。
概要
ポーカーはプレイヤーが賭けるチップを常に同額して、次のステージへ進行するが、
プレイヤーによっては、コールされたチップ額が、手持ちの額を上回る場合がままある。
このとき、自分の手持ちのチップを全て賭けることで、ゲームを継続することが出来る。これがオールインである。
オールインはいつでもプレイ可能なアクションだが、いくつかの制限が設けられる。
メインポットとサイドポット
オールインで一番ややこしいのが、このメインポットとサイドポットの考え方であろう。
基本的には以下を覚えておけば、間違いは無い。
・オールインコールが発生する直前までのポットを「メインポット」
・オールインコール以降に発生するポットを「サイドポット」
・オールインしたプレイヤーは「メインポット」しか貰えない
・オールインしたプレイヤー以外は「メインポット+サイドポット」が貰える
以下、例を挙げて説明する。
Player A:500
Player B:2000
Player C:1000
pot1000 の状態から、
(1)Aがオールイン
(2)CがAに対してのコール、かつ自分もオールインコール
(3)BがAとCに対してオールインコール
となった場合の、各勝敗のPotの分配を考える。
まず(1)~(3)による、ポットの状態は
main pot:1000 + 500(A:All-in) + 500(B:call) + 500(C:call) = 2500
side pot:500(C:All-in) + 500(B:call) = 1000
勝敗は7パターンに分けられる。
(1)Aが勝つ
1a,1b,1cのパターンに派生
(1a)Aが勝って、CよりBが強い
Aはメインポットを獲得する。サイドポットは貰えない(A main+2500 side+0)
Bはサイドポットを獲得する。メインポットは貰えない(B main+0 side+1000)
Cは何も貰えない
(1b)Aが勝って、BよりCが強い
Aはメインポットを獲得する。サイドポットは貰えない(A main+2500 side+0)
Bは何も貰えない
Cはサイドポットを獲得する。メインポットは貰えない(C main+0 side+1000)
(1c)Aが勝って、BとCが引き分け
Aはメインポットを獲得する。サイドポットは貰えない(A main+2500 side+0)
BはCとサイドポットを2分する。メインポットは貰えない(B main+0 side+500)
CはBとサイドポットを2分する。メインポットは貰えない(C main+0 side+500)
(2)Bが勝つ
Bがメインポットとサイドポットを総取りする(B main+2500 side+1000)
AとCは何も貰えない
(3)Cが勝つ
Cがメインポットとサイドポットを総取りする(C main+2500 side+1000)
AとBは何も貰えない
(4)CとBが引き分けで、かつAがその二人の役より弱い
Aは何も貰えない
BはCとメインポットとサイドポットを2分する。(B main+1250 side+500)
CはBとメインポットとサイドポットを2分する。(C main+1250 side+500)
(5)AとCが引き分け、かつBが二人の役より弱い
AはCとメインポットを2分する。サイドポットは貰えない(A main+1250 side+0)
Bは何ももらえない
CはAとメインポットを2分する。サイドポットは総取りする(C main+1250 side+1000)
(6)AとBが引き分け、かつCが二人の役より弱い
AはBとメインポットを2分する。サイドポットは貰えない(A main+1250 side+0)
BはAとメインポットを2分する。サイドポットは総取りする(B main+1250 side+1000)
Cは何ももらえない
(7)全員引き分け
AはBとCとメインポットを3等分する。サイドポットは貰えない(A main+834 side+0)
BはAとCとメインポットを3等分する。サイドポットはCと2分する(B main+833 side+500)
BはAとCとメインポットを3等分する。サイドポットはBと2分する(C main+833 side+500)
※端数は最初にオールインコールしたほうが貰う(ポーカーでは先にアクションした方が不利なため)
また、ALL-INは自分から仕掛ける場合だけではない。ALL-INであれば、対戦相手が自分より多くのチップを賭けていたとしても、応じることが可能である。これをShort ALL-INと呼ぶ。例として、以下のような場面を想定しよう
- Aは潤沢にチップを持っているが、Bは1000しか持っていない
- Aが1500をベットした
- Bはハンドが非常に強い。この場合、ALL-INをすることで応じることが可能である。そのようにした場合は、サイドポット500(1500-1000)が構築される
- 以後のプレイヤーは1500以上でのコールが継続する(もちろん、Short ALL-INは可能)
また、サイドポットは1つだけでなく複数構築される場合もある(4人以上が絡んだ場合)。たとえば
この所持状況でA・B・CがALL-INして、Dがコールした場合、
メインポット AのALL-IN前にあったポット+4000
サイドポット1(B・C・Dが獲得可能) 3000
サイドポット2(C・Dが獲得可能) 2000
となる。
また、強制的にALL-INさせられる事例もある。例として、テキサスホールデムで500/1000 アンティ100の場合で、現在の所持チップが800しかない状態でビッグブラインドを迎えた場合、すべてのチップをALL-INしてスタートする必要がある。この場合、コールする場合はビッグブラインドと同額の1000をベットする必要があるのが通例。
ほかの用途
クラウドファンディングでは、All inといった場合、集まった金額が目標金額に届かなくても手数料を差し引いた全額が支援先に渡り、支援者はリターンを受け取ることができるという意味になる。対義語はAll or Nothingで、この場合は目標未達成の場合支援不成立となり、全額が支援者に返金される(当然リターンも発生しない)。
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関連項目
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