『とらいあんぐるハート』は、ivoryが制作しJANISから発売された18禁恋愛アドベンチャーゲーム作品。
略称は『とらハ』。キャラクターデザインとシナリオは都築真紀。
発売は1998年から2002年にかけて、本編3作品・ファンディスク2作品と全部入った『DVD EDITION』。
『とらいあんぐるハート』シリーズは、1人のヒロインに対し複数回のHシーンが用意されており、この点でこの当時発売されていた他の(特に恋愛物を扱った)作品とは一線を画した。
また、シリーズ全体を通して登場するヒロインすべてがキャラ立ちしていたため、キャラクターごとの愛好者も多い。
登場キャラは、忍者、霊や妖怪、退魔師、超能力者、吸血鬼や遺失工学など、かなりぶっ飛んだ設定を持つものも多く、特に『3』は(いろんな意味で)人外が多い作品。
なお、魔砲少女として有名な『魔法少女リリカルなのは』は『とらいあんぐるハート3』からスピンオフして、『リリカルおもちゃ箱』に収録されたシナリオを元にしたテレビアニメ作品である。
1998年12月18日に発売。キャッチフレーズは「優しい恋は、好きですか?」
恋をしてみようかなあ、というありふれた導入で始まる普通の学園モノで、元々はヒロイン二人との三角関係がメインテーマであった(タイトルはその名残り)。しかし製品版では三角関係についてだいぶ曖昧にされている。
そのメインヒロイン二人を日常の象徴として配置したためか、他のヒロインたちは一筋縄では行かない個性の持ち主となった。
忍者がカギ縄で登校してくる普通の学園があってたまるか、と言いたいところだが、シリーズ通しプレイすると忍者くらい可愛く思えるから困る。
まだフルボイスではなかったり、背景が実写取り込みであったりと演出面で粗めだったり、没エンドをはじめバッドエンドがド鬱であったこともひそかに有名だった。
検索してはいけない言葉:壁に咲く薔薇
1999年7月30日に発売。キャッチフレーズは「一緒に暮らして、くれますか?」
女子寮(といっても特定の学校所属ではなく個人所有なので住人はまちまち)の管理人代行を務めることになってしまった主人公の奮闘と恋模様を描く。
そのメンツは大学生兼任酔いどれマンガ家や歌手の卵はまだしも、超能力者に猫娘、果ては退魔の剣士と霊剣というぶっ飛びようである。寮のオーナーは普通の女性だが。
しかしそういう一癖も二癖もある連中が仲良くケンカしつつも和気藹々とやっている雰囲気が本作の魅力であり、包容力ある大人の主人公も手伝ってシリーズで一番好きという人もけっこういる模様。
またこれらのムードは次回作にもある程度引き継がれている。
ゲームシステムとしては自己育成要素を盛り込もうとしていたが実際には殆ど機能していなかった、というお粗末なオチがついてしまう。
2000年2月25日に発売された、1と2の合同ファンディスク。キャッチフレーズは「思い出してくれますか?」
メインの中長編「五月の雪」は1メンバーと2メンバーが合同でパーティーするハートフルドラマと、天災にも匹敵する大妖怪が登場する一大スペクタクルが同居する不思議なもの。おもな舞台は2のさざなみ寮だが主役は1の真一郎。
寮に出入りする猫の視点から人間観察をする短編も収録。
2000年12月8日発売。キャッチフレーズは「守りたいもの、ありますか?」
1や2とは作風が異なり、これまでヒロインによりけりであった「戦い」がシナリオを通して前面に出ている構成。主人公が古流の実戦剣術の末裔でオープニングが山ごもりの帰りという導入からして異質。
亡き父に誓いを立て半ば己を捨てて生きる主人公、恭也と、それを取り巻く「高町家」という暖かな家族的コミュニティとのギャップが2とはまた違う味を出している。「戦闘民族高町家」という呼称は少々誤解をはらんだ見方かもしれない。
攻略ヒロインの半数以上が家族同然というのがややネックか?
何だかんだ言ってアニメ版リリカルなのはの原作なので現時点での知名度は最も高いと思う。
人外の登場人物は増えていない(それでもメイド人形と大妖怪が目立つ)が主人公含め超人が増えた気がする(ただし主人公は膝の爆弾というハンデあり)。
実は隠しシナリオの展開がとらハ1のバッドエンドに比肩するド鬱。
後述する3のOVAに先駆けて発売された『とらいあんぐるハート サウンドステージVA』において、書き下ろしアニメによるダイジェストムービーが収録された。監督はアニメ版なのは第一期も担当した新房昭之氏。
2001年6月29日に発売されたとらハ3単品のファンディスク。キャッチフレーズは「たいせつなもの、なんですか……?」
とらハ3本編の愛すべき妹、高町なのはを主役に据えた中長編「魔法少女リリカルなのは」がメインコンテンツ。
元ネタは3本編のウソ番宣だが設定を一新している。でもウソ予告版も見てみたかった。
舞台はとらハ3の1年後にあたり、ひょんなことから魔法の力を手にしたなのはがみんなの思い出を守るために異世界の産物と戦い、時に謎の男の子と衝突し、時に競争相手とは知らずその男の子に惹かれ、時にみんなの悲しい思い出に触れることになり、やがては世界全体を巻き込みかねない次元災害に立ち向かっていく、盛りだくさんの内容。
しかし天真爛漫な妹が一人の女の子として成長していくプロセスがテーマとなるので、妹としてのなのはを愛でたい層にはなかなか複雑な思いを抱かせてしまう。
特になのはが婿(クロノ)を連れてきたことで劇中と全国の恭也が悲しみを背負うことになった。
ちなみにこの時期の高町家ではクロノだけではなく、3で美由希と殺りあった実母の美沙斗さんも新たに出入りするようになったため、元からの住人・居候を含めて第二のさざなみ寮と化している。
また、3本編では攻略できなかったフィリス矢沢もおまけシナリオで攻略(?)できるようになった。
2002年6月14日発売。とらハシリーズの関連作品を全て片面2層式DVDにまとめ、さらに書き下ろしのオマケ3本を追加した豪華版。キャッチコピーは「いまでも、優しい恋は好きですか?」
1主人公の真一郎が「こんな可愛い子が女の子のはずがない」っぷりを披露してしまう。
通常版はトールケース1枚だがボーカルコレクションを同梱した限定版は箱がやたらにデカかった。
また、とらハ3本編で声がなかった恭也にもようやく声がついた。どこかで聞いたことある声だが、誰かはお察し下さい。
2003年に発売されたOVAで、とらハ3の4年後を描いたシリーズ完結編。
恭也と美由希の活躍が主であり、喫茶翠屋の人たちの出番は少ない。また、とらハ3から4年経っているが、登場人物の見た目はほとんど変わっていない。
エピローグではさらに何年か経っているせいか一部のキャラクターの見た目が変化しているが、桃子さんとなのはだけは見た目が全く変わっていない。
アニメということで、恭也も声がついており、こちらの恭也はなんと緑川光さんが演じている!(棒読み)。
1の約1年(1年半?)前にあたるのが2であり、その2から7~8年後にあたるのが3になる。
2→1→おもちゃ箱→3→リリちゃ箱(13話後半まで)→OVA→リリちゃ箱(13話ラスト~14話)となる(多分)。
シリーズを無理につなげようとすると一部辻褄が合わない部分もあるが気にしないこと。
急上昇ワード改
最終更新:2024/03/29(金) 23:00
最終更新:2024/03/29(金) 23:00
ウォッチリストに追加しました!
すでにウォッチリストに
入っています。
追加に失敗しました。
ほめた!
ほめるを取消しました。
ほめるに失敗しました。
ほめるの取消しに失敗しました。